TOP > 国内特許検索 > 非共有結合性ソフトエラストマー及びその製法

非共有結合性ソフトエラストマー及びその製法 NEW

国内特許コード P180015032
整理番号 (S2015-1507-N0)
掲載日 2018年5月24日
出願番号 特願2017-517876
出願日 平成28年4月27日(2016.4.27)
国際出願番号 JP2016063152
国際公開番号 WO2016181834
国際出願日 平成28年4月27日(2016.4.27)
国際公開日 平成28年11月17日(2016.11.17)
優先権データ
  • 特願2015-096442 (2015.5.11) JP
発明者
  • 野呂 篤史
  • 大野 真穂
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 非共有結合性ソフトエラストマー及びその製法 NEW
発明の概要 本発明の非共有結合性ソフトエラストマーは、A鎖及びB鎖からなる2成分ブロック共重合体と溶媒とを含むエラストマーであって、前記B鎖は、非共有結合可能な官能基を有し、前記溶媒は、前記A鎖を溶解せず、前記B鎖を溶解する性質を持ち、前記B鎖の前記官能基と非共有結合する不揮発性液体である。
従来技術、競合技術の概要


高分子材料は我々の日常生活と深く関わっており、多様な分野において必要不可欠な材料となっている。高分子材料のうち、常温で柔軟性をもつ材料として高分子ゲル(ポリマーゲル)やエラストマーなどがある。ここでポリマーゲルとは、網目形成した高分子鎖が溶媒を含んだソフト材料である。溶媒を大量に含むため、通常伸縮能は示さず、材料としては脆い。一方、エラストマーとは、ポリマーゲルと同様に高分子鎖網目を有するが溶媒を含まず、網目鎖が室温で溶融状態でありゴム弾性を示すソフト材料である。エラストマーの中でも加熱すると流動性を示し、冷却するとエラストマー挙動を示すものは熱可塑性エラストマーと呼ばれる。A鎖が室温でガラス状態、B鎖が室温で溶融状態のABAトリブロック共重合体は典型的な熱可塑性エラストマーである。



ABAトリブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマーの力学特性を向上させるために、最近では非共有結合性(水素結合、イオン結合等)擬似架橋を導入する研究が進められている。非共有結合による擬似架橋は超分子架橋、もしくは弱く一時的な架橋ということでソフト架橋とも呼ぶことができ、そのような超分子架橋を組み込んだエラストマーは超分子エラストマー(もしくは単に非共有結合性エラストマー)と呼ぶことができる。



本発明者らは、ABAトリブロック共重合体のB中央鎖に着目し、ABAトリブロック共重合体の自己組織化を基盤として、溶融B中央鎖に自己相補的な水素結合性官能基を導入した超分子エラストマーを作製し、その力学特性を報告した(例えば非特許文献1、2参照)。この超分子エラストマーの引張測定により、官能基導入前よりも導入後の方が靱性、破断伸びが大きくなることを確認した。



ABAトリブロック共重合体のB中央鎖に着目した研究報告例として、水系ポリマーゲル(ハイドロゲル)調製も挙げられる(例えば非特許文献3参照)。非特許文献3では、水溶性のB中央鎖を有したABAトリブロック共重合体からなるハイドロゲルを金属塩の水溶液に浸漬することで、伸張能を示すハイドロゲルを調製している。調製したハイドロゲルは水中のB中央鎖と2価金属イオン間のイオン性相互作用により超分子架橋を生じるため、低弾性率でありながら伸張能を有していた。エラストマーでは実現できなかった低弾性率を本ハイドロゲルでは実現できており、エラストマーとは異なる新たな力学材料として利用できると考えられる。

産業上の利用分野


本発明は、非共有結合性ソフトエラストマー及びその製法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
A鎖及びB鎖を含むブロック共重合体と溶媒とを含むエラストマーであって、
前記B鎖は、非共有結合可能な官能基を有し、
前記溶媒は、前記A鎖を溶解せず、前記B鎖を溶解する性質を持ち、前記B鎖の前記官能基と非共有結合する不揮発性液体である、
非共有結合性ソフトエラストマー。

【請求項2】
前記溶媒は、不揮発性プロトン性溶媒である、
請求項1に記載の非共有結合性ソフトエラストマー。

【請求項3】
前記溶媒は、アルコール系溶媒又はイオン液体である、
請求項1又は2に記載の非共有結合性ソフトエラストマー。

【請求項4】
前記ブロック共重合体は、A鎖及びB鎖からなる2成分ブロック共重合体である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の非共有結合性ソフトエラストマー。

【請求項5】
前記ブロック共重合体は、AB及び/又はABAブロック共重合体である、
請求項1~4のいずれか1項に記載の非共有結合性ソフトエラストマー。

【請求項6】
前記非共有結合は、水素結合、イオン結合又は配位結合である、
請求項1~5のいずれか1項に記載の非共有結合性ソフトエラストマー。

【請求項7】
前記官能基は、含窒素複素環基、カルボン酸基、アミド基及びヒドロキシ基からなる群より選ばれた1種以上である、
請求項1~6のいずれか1項に記載の非共有結合性ソフトエラストマー。

【請求項8】
前記A鎖は、ポリスチレン類、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類及びポリオレフィン類からなる群より選ばれた1種以上であり、
前記B鎖は、ポリビニルピリジン類、ポリ(メタ)アクリル酸類及びポリアクリルアミド類からなる群より選ばれた1種以上であり、
前記溶媒は、エチレングリコール系溶媒であって、オキシエチレン基を2~30個含むものである、
請求項1~7のいずれか1項に記載の非共有結合性ソフトエラストマー。

【請求項9】
更に、金属塩を含む、
請求項1~8のいずれか1項に記載の非共有結合性ソフトエラストマー。

【請求項10】
(a)A鎖及びB鎖を含み、前記B鎖が非共有結合可能な官能基を有するブロック共重合体を合成するステップと、
(b)溶媒として、前記A鎖を溶解せず、前記B鎖を溶解する性質を持ち、前記B鎖の前記官能基と非共有結合する不揮発性液体を用意し、該溶媒と前記ブロック共重合体とを混合することにより、請求項1~9のいずれか1項に記載の非共有結合性ソフトエラストマーを得るステップと、
を含む非共有結合性ソフトエラストマーの製法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2017517876thum.jpg
出願権利状態 公開
名古屋大学の公開特許情報を掲載しています。ご関心のある案件がございましたら、下記まで電子メールでご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close