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超短パルスレーザを用いた微細加工方法、導出装置、加工装置および加工物

国内特許コード P180015097
整理番号 (S2016-1099-N0)
掲載日 2018年6月20日
出願番号 特願2017-164136
公開番号 特開2018-051626
出願日 平成29年8月29日(2017.8.29)
公開日 平成30年4月5日(2018.4.5)
優先権データ
  • 特願2016-187221 (2016.9.26) JP
発明者
  • 宮地 悟代
  • 宮崎 健創
出願人
  • 国立大学法人東京農工大学
発明の名称 超短パルスレーザを用いた微細加工方法、導出装置、加工装置および加工物
発明の概要 【課題】加工対象物の加工対象面に直線性が高く且つ規則的に配列されたナノメートルオーダーの周期構造を形成するとともに周期構造の周期を制御する。
【解決手段】第1の工程において、加工対象面S1に形成しようとする周期構造120の周期dの、加工対象物100の材質に応じた倍数に相当する周期Λで配列された複数の直線状の溝を含む凹凸構造を加工対象面S1に有する加工対象物を用意する。第2の工程において凹凸構造110における複数の溝の伸びる方向に応じた偏光方向の偏光を有するレーザ光によるレーザパルスを凹凸構造110が形成された加工対象面S1に照射して加工対象面S1に周期構造120を形成する。
【選択図】図9
従来技術、競合技術の概要


固体表面にフェムト秒レーザパルスを複数回に亘り照射することにより、ナノ周期構造を形成する技術が知られている。



例えば、特許文献1には、直線偏光で所定波長のフェムト秒レーザを、固体材料表面に照射することにより、その偏光方向と直交する方向に沿って配列された細長い突起部を含む微細構造を形成することを特徴とする微細加工方法が記載されている。



また、例えば、非特許文献1には、加工対象物の加工対象面にレーザ照射によって規則的な凹凸を形成した後、その上から重ねてフェムト秒レーザパルスを照射することで、加工対象面にナノメートルオーダーの周期構造が形成されることが記載されている。

産業上の利用分野


本発明は、加工対象物の加工対象面に超短パルスレーザ光を照射して加工対象面にレーザ光の波長よりも短い周期を有する周期構造を形成するレーザ微細加工技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
加工対象物の加工対象面にレーザ光を照射して前記加工対象面に前記レーザ光の波長よりも短い周期を有する周期構造を形成する加工方法であって、
複数の直線状の溝を含む凹凸構造を前記加工対象面に有する前記加工対象物を用意する第1の工程と、
前記凹凸構造における複数の溝の伸びる方向に応じた偏光方向の偏光を有するレーザ光による超短パルスのレーザパルスを前記凹凸構造に照射して前記加工対象面に前記周期構造を形成する第2の工程と、
前記加工対象物と同じ材質の物体の表面に超短パルスのレーザパルスを照射した場合に、前記物体の表面に形成される微細構造の周期のうち、出現しやすい周期を導出する第3の工程と、を含み、
前記凹凸構造における前記複数の溝の配列周期を、前記第3の工程において導出した周期の整数倍とする
加工方法。

【請求項2】
前記第1の工程において、互いに異なる方向から照射される同一波長の2つのレーザ光による干渉縞を前記加工対象面に形成することによって前記干渉縞の周期に応じた周期の前記凹凸構造を前記加工対象面に形成する
請求項1に記載の加工方法。

【請求項3】
前記凹凸構造における前記複数の直線状の溝の配列周期が、前記周期構造の周期の、前記加工対象物の材質に応じた倍数に相当する周期となるように、前記2つのレーザ光の波長および前記2つのレーザ光の光軸のなす角の少なくとも一方を調整する
請求項2に記載の加工方法。

【請求項4】
前記2つのレーザ光の波長をλ、前記2つのレーザ光の光軸のなす角をθとしたとき、λ/sinθが、前記周期構造の周期の、前記加工対象物の材質に応じた倍数に相当する値となるように、前記2つのレーザ光の波長および光軸のなす角の少なくとも一方を調整する
請求項3に記載の加工方法。

【請求項5】
前記2つのレーザ光のうちの一方が、前記第2の工程において前記加工対象面に照射されるレーザ光と同じレーザ光であり且つ前記第1の工程および前記第2の工程において、前記加工対象面に対して垂直方向から照射される
請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の加工方法。

【請求項6】
前記加工対象面に照射された前記2つのレーザ光が前記加工対象面において散乱することにより生じる散乱光を撮像し、
撮像された前記散乱光に基づいて前記2つのレーザ光の行路の長さを一致させる
請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の加工方法。

【請求項7】
撮像された前記散乱光において観測される干渉縞の明瞭度が最大となるように前記2つのレーザ光の少なくとも一方の行路の長さを調整する
請求項6に記載の加工方法。

【請求項8】
前記第1の工程において前記2つのレーザ光の前記加工対象面における照射位置を順次移動させることにより、前記加工対象面の所定範囲に前記凹凸構造を形成し、
前記第2の工程において前記レーザパルスの前記加工対象面における照射位置を順次移動させることにより、前記加工対象面の前記所定範囲に前記周期構造を形成する
請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の加工方法。

【請求項9】
前記第1の工程において、前記凹凸構造における前記複数の直線状の溝に対応する凹部の幅と、前記凹凸構造における前記凹部以外の凸部の幅とが互いに異なる前記加工対象物を用意する
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の加工方法。

【請求項10】
前記第2の工程において前記加工対象面に照射される前記レーザパルスの照射回数を調整することにより、前記凹部に対応する部分に形成される周期構造の周期と前記凸部に対応する部分に形成される前記周期構造の周期を調整する
請求項9に記載の加工方法。

【請求項11】
前記第2の工程において前記加工対象面に照射される前記レーザパルスのエネルギー密度を調整することにより、前記周期構造の周期を調整する
請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の加工方法。

【請求項12】
加工対象物の加工対象面にレーザ光を照射して前記加工対象面の2方向に前記レーザ光の波長よりも短い周期を有する周期構造を形成する加工方法であって、
前記周期構造の第1の方向における周期の、前記加工対象物の材質に応じた倍数に相当する周期で配列された複数の直線状の溝を含む第1の凹凸構造を前記加工対象面に有する前記加工対象物を用意する第1の工程と、
前記第1の凹凸構造における複数の直線状の溝の伸びる方向に応じた偏光方向の偏光を有するレーザ光による超短パルスの第1のレーザパルスを前記第1の凹凸構造に照射して前記第1の方向に周期性を有する第1の周期構造を前記加工対象面に形成する第2の工程と、
前記第2の工程の後に、前記周期構造の前記第1の方向と交差する第2の方向における周期の、前記加工対象物の材質に応じた倍数に相当する周期で配列され且つ前記第1の凹凸構造における複数の直線状の溝の伸びる方向と交差する方向に伸びる複数の直線状の溝を含む第2の凹凸構造を前記加工対象面に形成する第3の工程と、
前記第2の凹凸構造における複数の直線状の溝の伸びる方向に応じた偏光方向の偏光を有するレーザ光による超短パルスの第2のレーザパルスを前記第2の凹凸構造に照射して前記第2の方向に周期性を有する第2の周期構造を前記加工対象面に形成する第4の工程と、
を含む加工方法。

【請求項13】
前記第1の工程において、互いに異なる方向から照射される同一波長の2つのレーザ光による第1の干渉縞を前記加工対象面に形成することによって前記第1の干渉縞の周期に応じた周期の前記第1の凹凸構造を前記加工対象面に形成し、
前記第3の工程において、互いに異なる方向から照射される同一波長の2つのレーザ光による第2の干渉縞を前記加工対象面に形成することによって前記第2の干渉縞の周期に応じた周期の前記第2の凹凸構造を前記加工対象面に形成する
請求項12に記載の加工方法。

【請求項14】
前記第1の工程および前記第2の工程において前記加工対象面に垂直な軸を回転軸とした場合の前記加工対象面の回転角度位置を第1の位置に固定し、
前記第3の工程および前記第4の工程において前記加工対象面の回転角度位置を前記第1の位置とは異なる第2の位置に固定する
請求項13に記載の加工方法。

【請求項15】
前記第1の工程および前記第2の工程において前記加工対象面に垂直な軸を回転軸とした場合の前記2つのレーザ光の光軸の回転角度位置を第1の位置に固定し、
前記第3の工程および前記第4の工程において前記第2つのレーザ光の光軸の回転角度位置を前記第1の位置とは異なる第2の位置に固定する
請求項13に記載の加工方法。

【請求項16】
前記第1の工程において互いに異なる方向から照射される同一波長の2つのレーザ光の前記加工対象面における照射位置を順次移動させることにより、前記加工対象面の所定範囲に前記第1の凹凸構造を形成し、
前記第2の工程において前記第1のレーザパルスの前記加工対象面における照射位置を順次移動させることにより、前記加工対象面の前記所定範囲に前記第1の周期構造を形成し、
前記第3の工程において互いに異なる方向から照射される同一波長の2つのレーザ光の前記加工対象面における照射位置を順次移動させることにより、前記加工対象面の所定範囲に前記第2の凹凸構造を形成し、
前記第4の工程において前記第2のレーザパルスの前記加工対象面における照射位置を順次移動させることにより、前記加工対象面の前記所定範囲に前記第2の周期構造を形成する
請求項13から請求項15のいずれか1項に記載の加工方法。

【請求項17】
加工対象物の加工対象面にレーザ光を照射して前記加工対象面に前記レーザ光の波長よりも短い周期を有する周期構造を形成する場合の前記周期構造の周期を示す情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段に入力された情報によって示される前記周期構造の周期の前記加工対象物の材質に応じた倍数に相当する値を導出する導出手段と、
を有する導出装置。

【請求項18】
加工対象物の加工対象面にレーザ光を照射して前記加工対象面に前記レーザ光の波長よりも短い周期を有する周期構造を形成する場合の前記周期構造の周期を示す情報の入力を受け付ける入力手段と、前記入力手段に入力された情報によって示される前記周期構造の周期の前記加工対象物の材質に応じた倍数に相当する値を導出する導出手段と、有する導出装置と、
超短パルスのレーザ光を出射するレーザ光源と、
前記レーザ光を第1のレーザ光および第2のレーザ光に分割し、前記第1のレーザ光を第1の方向から前記加工対象面に照射するとともに前記第2のレーザ光を前記第1の方向とは異なる第2の方向から前記加工対象面に照射するように構成された光学系と、
前記第1のレーザ光の光軸と前記第2のレーザ光の光軸とのなす角が、前記導出手段によって導出された値に応じた大きさとなるように前記光学系を制御する制御部と、
を含む加工装置。

【請求項19】
前記第1のレーザ光および前記第2のレーザ光の波長をλ、前記第1のレーザ光の光軸と前記第2のレーザ光の光軸とのなす角をθとしたとき、前記制御部は、λ/sinθが前記導出装置によって導出された値に一致するように、前記第1のレーザ光の光軸と前記第2のレーザ光の光軸とのなす角を制御する
請求項18に記載の加工装置。

【請求項20】
前記光学系は、前記第1のレーザ光の行路の長さおよび前記第2のレーザ光の行路の長さの少なくとも一方が可変であり、
前記制御部は、前記第1のレーザ光の行路の長さと前記第2のレーザ光の行路の長さとが一致するように前記光学系を制御する
請求項18または請求項19に記載の加工装置。

【請求項21】
前記加工対象面に垂直な軸を回転軸として前記加工対象物を回転させる回転機構を更に含む
請求項18から請求項20のいずれか1項に記載の加工装置。

【請求項22】
前記加工対象面に垂直な軸を回転軸として前記光学系を回転させる回転機構を更に含む
請求項18から請求項20のいずれか1項に記載の加工装置。

【請求項23】
前記第1のレーザ光および前記第2のレーザ光の前記加工対象面における照射位置を移動させる移動機構を更に含む
請求項18から請求項22のいずれか1項に記載の加工装置。

【請求項24】
前記第1のレーザ光のエネルギー密度を調整する第1のエネルギー調整部と、
前記第2のレーザ光のエネルギー密度を調整する第2のエネルギー調整部と、
を更に含む請求項18から請求項23のいずれか1項に記載の加工装置。

【請求項25】
前記加工対象面において前記第1のレーザ光および前記第2のレーザ光が散乱されることにより生じた散乱光を撮像する撮像部を更に含み、
前記制御部は、前記撮像部で撮像された前記散乱光に基づいて前記第1のレーザ光の行路の長さと前記第2のレーザ光の行路の長さを一致させる
請求項20に記載の加工装置。

【請求項26】
前記光学系は、前記第1のレーザ光が前記加工対象面に対して垂直方向から照射されるように構成されている
請求項18から請求項25のいずれか1項に記載の加工装置。

【請求項27】
第1の方向および前記第1の方向と交差する第2の方向において周期性を有するナノメートルオーダーの周期構造が表面に形成された加工物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
  • 4E168AB01
  • 4E168AD18
  • 4E168CA06
  • 4E168CA07
  • 4E168DA02
  • 4E168DA27
  • 4E168DA40
  • 4E168DA46
  • 4E168DA47
  • 4E168DA60
  • 4E168EA02
  • 4E168EA20
  • 4E168JA02
  • 4E168JA11
画像

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出願権利状態 公開
※ 国立大学法人東京農工大学では、先端産学連携研究推進センターにおいて、知的財産の創出・権利化・活用に取り組んでいます。上記の特許・技術の内容および導入に興味・関心がありましたら、当センターまでお気軽にお問い合わせください。


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