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近年、車体等の軽量化を目的とした金属部品の樹脂化が進むなかで、樹脂基板と金属基板のような2つの基板間の高強度接着が求められている。 接着法としては、リベットやボルトを用いる機械的接着法、接着剤を用いないで面接着力を利用する直接接着法、接着剤を用いる接着剤接着法(特開2015-145461号公報:特許文献1)が知られている。 機械的接着法では、基板の種類に依存しない安定した接合強度を得ることができる。しかしながら、基板の穿孔加工が必要である他、接着部への応力集中が起こるため、接着が十分高いとは言い難かった。更に、複雑な形状の基板に対して適用し難かった。
直接接着法では、基板を何ら処理しない場合、十分な面接着力を得難いため、基板の接着面の粗面化(例えば、化成処理、プラズマ処理、レーザー照射等)や濡れ性向上(例えば、プライマーコーティング)のための処理が通常行われる。しかしながら、上記の処理はいずれも、大掛かりな処理装置が別途必要であるため、作業性が良好とは言い難かった。更に、機械的接着法と同様、複雑な形状の基板に対して適用し難かった。 接着剤接着法は、基本的に面接着であるため、機械的接着法と比較して、接着部への応力集中は緩和され、また複雑な形状の基板への使用も可能であるといった利点がある。また、接着剤は、基板上への塗布に大掛かりな装置を必要としないという利点がある。
本発明は、基板複合体及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、2つの基板を接着層の複数の孔を利用したアンカー効果により接着させた基板複合体及びその製造方法に関する。本発明の基板複合体は、同時に接着するのに適した接着剤が存在しない2つの基板の接着に特に有用である。
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