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未分化間葉系幹細胞マーカー及びその用途 UPDATE コモンズ

国内特許コード P180015115
整理番号 (NU-621)
掲載日 2018年6月20日
出願番号 特願2017-532474
出願日 平成28年7月19日(2016.7.19)
国際出願番号 JP2016071190
国際公開番号 WO2017022472
国際出願日 平成28年7月19日(2016.7.19)
国際公開日 平成29年2月9日(2017.2.9)
優先権データ
  • 特願2015-153712 (2015.8.3) JP
発明者
  • 榎本 篤
  • 高橋 雅英
  • 前田 啓子
  • 原 昭壽
  • 水谷 泰之
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 未分化間葉系幹細胞マーカー及びその用途 UPDATE コモンズ
発明の概要 未分化な状態の間葉系幹細胞に特異性が高く、高感度での間葉系幹細胞の同定や高純度な間葉系幹細胞の調製などを可能にするマーカー分子を提供することを課題とする。ロイシンリッチリピート含有免疫グロブリンスーパーファミリーからなる、未分化間葉系幹細胞マーカー及びその用途が提供される。
従来技術、競合技術の概要


間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell又はmesenchymal stromal cell。以下、「MSC」と略称することがある)は骨髄、脂肪組織、歯髄、臍帯、子宮内膜をはじめとして多くの臓器に存在する細胞であり、培養皿上で特定の条件下で培養すると骨、軟骨及び脂肪に分化することが知られている。また、間葉系幹細胞は他の細胞群の増殖や分化を促す作用(trophic effect)及び免疫調整能を有することも知られ、現在ではGVHD(移植片対宿主病)、脊椎損傷、腎移植後の腎不全、心筋梗塞、末梢閉塞性動脈疾患等の多様な疾患の治療への応用が期待されている。



間葉系幹細胞は骨髄では類洞及び細小動脈等の血管周囲に、その他の臓器では毛細血管周囲に存在することが知られている(非特許文献1)。骨髄では造血幹細胞維持のためのニッチ細胞として、あるいは骨再生のための骨幹細胞として機能している(非特許文献2)。骨髄以外の臓器ではペリサイト(血管周皮細胞)あるいは血管周囲の線維芽細胞として存在しており、血管の成熟化に関わるとされている(非特許文献3)。また、癌や各種線維化疾患において間質の線維化を引き起こす原因がペリサイトの増殖であるとする学説も存在する(非特許文献4)。



国際的に以下の条件(1)~(3)を満たす細胞が間葉系幹細胞と定義されている。
(1)培養皿上で接着する細胞であること
(2)CD105陽性、CD73陽性、CD90陽性、CD45陰性、CD34陰性、CD14又はCD11bが陰性、CD79a又はCD19が陰性、HLA-DR陰性であること
(3)試験管内(in vitro)において骨芽細胞、軟骨芽細胞及び脂肪細胞への分化能を有すること



上記(2)に列挙された分子以外にも、Stro-1、PDGF受容体、Sca-1、CD271、CD146などが間葉系幹細胞のマーカーとして報告されており、これらのマーカーの組み合わせで間葉系幹細胞を単離する方法が開発されている(例えば特許文献1を参照)。しかしながら、上記のCD105、CD73、CD90を含め、いずれのマーカーも上皮細胞や癌細胞、あるいは神経細胞などに発現しており、間葉系幹細胞に特異的ではない。

産業上の利用分野


本発明は間葉系幹細胞マーカーに関する。詳しくは、未分化な状態の間葉系幹細胞に特異性の高い分子(バイオマーカー)及びその用途に関する。本出願は、2015年8月3日に出願された日本国特許出願第2015-153712号に基づく優先権を主張するものであり、当該特許出願の全内容は参照により援用される。

特許請求の範囲 【請求項1】
ロイシンリッチリピート含有免疫グロブリンスーパーファミリー(ISLR)からなる、未分化間葉系幹細胞マーカー。

【請求項2】
ISLRが、配列番号1~3のいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の未分化間葉系幹細胞マーカー。

【請求項3】
間葉系幹細胞を含む細胞集団から、ISLRを発現する細胞を選別し、回収するステップを含む、未分化間葉系幹細胞を調製する方法。

【請求項4】
間葉系幹細胞を含む細胞集団が、骨髄、歯髄、脂肪組織、子宮内膜、臍帯、骨格筋又は末梢血に由来する、請求項3に記載の方法。

【請求項5】
ISLRの発現状態を指標として検出することを特徴とする、未分化間葉系幹細胞を検出する方法。

【請求項6】
被検間葉系幹細胞におけるISLRの発現状態を調べるステップを含む、間葉系幹細胞の未分化性を評価する方法。

【請求項7】
間葉系幹細胞がヒト細胞である、請求項3~6のいずれか一項に記載の方法。

【請求項8】
抗ISLR抗体を含む、未分化間葉系幹細胞検出用試薬。

【請求項9】
請求項8に記載の試薬を含む、未分化間葉系幹細胞検出用キット。

【請求項10】
ISLRの発現状態を指標として検出することを特徴とする、癌又は線維化疾患の罹患部位に集積する未分化間葉系幹細胞を検出する方法。

【請求項11】
癌が膵癌、大腸癌、又は乳癌であり、線維化疾患が心筋梗塞である、請求項10に記載の方法。

【請求項12】
ISLRからなる、癌又は線維化疾患の予後推定用バイオマーカー。

【請求項13】
癌が膵癌、大腸癌、又は乳癌であり、線維化疾患が心筋梗塞である、請求項12に記載の予後推定用バイオマーカー。

【請求項14】
ISLRの発現量を指標とした、癌又は線維化疾患患者の予後推定法。

【請求項15】
癌が膵癌、大腸癌、又は乳癌であり、線維化疾患が心筋梗塞である、請求項14に記載の予後推定法。

【請求項16】
抗ISLR抗体を含む、癌又は線維化疾患患者の予後推定用試薬。

【請求項17】
癌が膵癌、大腸癌、又は乳癌であり、線維化疾患が心筋梗塞である、請求項16に記載の予後推定用試薬。

【請求項18】
請求項16又は17に記載の試薬を含む、癌又は線維化疾患患者の予後推定用キット。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 公開
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