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動物細胞ゲノム部位特異的外来DNA挿入方法及び前記挿入方法を用いて得られる細胞 UPDATE

国内特許コード P180015117
整理番号 (S2015-1830-N0)
掲載日 2018年6月20日
出願番号 特願2017-535254
出願日 平成28年3月23日(2016.3.23)
国際出願番号 JP2016059174
国際公開番号 WO2017029833
国際出願日 平成28年3月23日(2016.3.23)
国際公開日 平成29年2月23日(2017.2.23)
優先権データ
  • 62/265,425 (2015.12.10) US
  • 特願2015-162612 (2015.8.20) JP
発明者
  • 鐘巻 将人
  • 夏目 豊彰
出願人
  • 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構
発明の名称 動物細胞ゲノム部位特異的外来DNA挿入方法及び前記挿入方法を用いて得られる細胞 UPDATE
発明の概要 本発明は、次の工程を有する動物細胞ゲノム部位特異的外来DNA挿入方法である。(1)0.1kbp~10kbpの外来DNAの上流及び下流に、ゲノム上の挿入を行う部位と相同な配列を有する100bp~300bpのDNAを結合したドナープラスミドを作成する工程。(2)得られたドナープラスミドを用いた相同組換え修復によるゲノム編集法により、ゲノムの目的とする部位に0.1kbp~10kbpの外来DNAを挿入する工程。
従来技術、競合技術の概要


近年の動物細胞のゲノム中に部位特異的改変を導入する技術、いわゆるゲノム編集技術は飛躍的に進歩した。すなわち、近年、Znフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、TALEN、CRISPR-Cas9等のゲノム編集技術が利用可能になったことにより、DNA切断後の相同組換え修復(homology direct repair:HDR)を利用して、培養細胞のゲノム特定部位に外来DNAを挿入することが可能になった。この技術を利用することで、内在性遺伝子にGFP等のタグを付加できるようになった(非特許文献1~7)。一方、単鎖オリゴDNAに50~80bの相同性領域を持たせることで、部位特異的配列を改変する方法も開発された(非特許文献7、8)。ハエS2細胞において、相同性を付加したプライマーを利用したPCRで増幅したDNA断片を、そのまま利用した外来DNA挿入法が開発された(非特許文献9)。一方、ゲノム編集によるゲノム切断後にHDR経路を利用せずに、別の修復経路であるmicro-homology end-joining (MMEJ)経路を利用してタグ付加を行う技術も開発された(非特許文献10)。

産業上の利用分野


本発明は、動物細胞のゲノム中に部位特異的に外来DNAを挿入する方法及び前記挿入方法を用いて得られる細胞に関する。
本願は、2015年8月20日に、日本に出願された特願2015-162612号、及び2015年12月10日に、米国に出願された仮出願第62/265,425号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

特許請求の範囲 【請求項1】

次の工程を有する動物細胞ゲノム部位特異的外来DNA挿入方法。
(1)0.1kbp~10kbpの外来DNAの上流及び下流に、ゲノム上の挿入を行う部位と相同な配列を有する100bp~300bpのDNAを結合したドナープラスミドを作成する工程。 (2)得られたドナープラスミドを用いた相同組換え修復によるゲノム編集により、ゲノムの目的とする部位に0.1kbp~10kbpの外来DNAを挿入する工程。

【請求項2】
動物細胞が、株化されたヒト由来細胞、株化されたマウス由来細胞、株化されたニワトリ由来細胞、ヒトES細胞、マウスES細胞、ヒトiPS細胞及びマウスiPS細胞から選ばれる細胞である請求項1に記載のゲノム部位特異的外来DNA挿入方法。

【請求項3】
動物細胞が、ヒトHCT116細胞、ヒトHT1080細胞、ヒトNALM6細胞、ニワトリDT40細胞、ヒトES細胞、ヒトiPS細胞、マウスES細胞及びマウスiPS細胞から選ばれる細胞である請求項1又は2に記載のゲノム部位特異的外来DNA挿入方法。

【請求項4】
相同組換え修復によるゲノム編集法が、CRISPR-Cas9システム、TALENシステム又はZnフィンガーヌクレアーゼシステムから選ばれる相同組換え修復を利用した外来DNA挿入法である請求項1~3のいずれか一項に記載のゲノム部位特異的外来DNA挿入方法。

【請求項5】
相同組換え修復によるゲノム編集法が、CRISPR-Cas9システムにより誘発される相同組換え修復を利用した外来DNA挿入法である請求項1~4のいずれか一項に記載のゲノム部位特異的外来DNA挿入方法。

【請求項6】
前記挿入ゲノム部位との相同配列DNAが、PCR又はDNA合成により得られるものである請求項1~5のいずれか一項に記載のゲノム部位特異的外来DNA挿入方法。

【請求項7】
外来DNAが、タグ付加外来DNA、プロモーター配列、転写終結配列、機能的遺伝子配列、薬剤選択マーカー遺伝子及びそれらの組み合わせから選ばれる外来DNAである請求項1~6のいずれか一項に記載のゲノム部位特異的外来DNA挿入方法。

【請求項8】
セーフハーバー座位にtransport inhibitor response 1(TIR1)をコードする遺伝子を含む染色体を有することを特徴とする細胞。

【請求項9】
前記セーフハーバー座位がAAVS1(the AAV integration site 1)遺伝子座である請求項8に記載の細胞。

【請求項10】
さらに、前記染色体が前記TIR1をコードする遺伝子に作動可能に連結された、誘導性プロモーター、ウイルス性プロモーター、ハウスキーピング遺伝子プロモーター、又は組織特異的プロモーターを含む請求項8又は9に記載の細胞。

【請求項11】
前記染色体が前記TIR1をコードする遺伝子に作動可能に連結された誘導性プロモーターを含む、請求項10に記載の細胞。

【請求項12】
前記誘導性プロモーターが、化学的誘導性プロモーター、熱ショック誘導性プロモーター、電磁気的誘導性プロモーター、核レセプター誘導性プロモーター及びホルモン誘導性プロモーターからなる群より選択される、請求項11に記載の細胞。

【請求項13】
前記化学的誘導性プロモーターがテトラサイクリン誘導性プロモーターである、請求項12に記載の細胞。

【請求項14】
外来DNAの上流及び下流に連結されており、染色体上の挿入を行う部位と相同な配列を有する100~300bpのDNAを利用して、前記外来DNAの挿入が行われた染色体を有することを特徴とする細胞。

【請求項15】
さらに、前記染色体は、前記外来DNAの上流又は下流であって、前記100~300bpのDNAに挟まれた領域に連結された薬剤選択マーカー遺伝子を含む、請求項14に記載の細胞。

【請求項16】
目的タンパク質をコードする第一の遺伝子と、
前記第一の遺伝子の上流又は下流に連結されたMini-auxin-inducible degron(mAID)をコードする第二の遺伝子と、
を含む第一の染色体と、
セーフハーバー座位にTIR1をコードする遺伝子を含む第二の染色体と、
を有することを特徴とする細胞。

【請求項17】
前記第一の染色体は、前記第一の遺伝子及び前記第二の遺伝子の上流及び下流に連結されており、染色体上の挿入が行う部位と相同な配列を有する100~300bpのDNAを含む、請求項16に記載の細胞。

【請求項18】
前記第一の染色体は、第一の遺伝子及び前記第二の遺伝子の上流又は下流であって、前記100~300bpのDNAに挟まれた領域に連結された薬剤選択マーカー遺伝子を含む、請求項16又は17に記載の細胞。

【請求項19】
さらに、前記染色体が前記TIR1をコードする遺伝子に作動可能に連結された、誘導性プロモーター、ウイルス性プロモーター、ハウスキーピング遺伝子プロモーター、又は組織特異的プロモーターを含む、請求項16~18のいずれか一項に記載の細胞。

【請求項20】
前記染色体が前記TIR1をコードする遺伝子に作動可能に連結された誘導性プロモーターを含む、請求項19に記載の細胞。

【請求項21】
前記誘導性プロモーターが、化学的誘導性プロモーター、熱ショック誘導性プロモーター、電磁気的誘導性プロモーター、核レセプター誘導性プロモーター及びホルモン誘導性プロモーターからなる群より選択される、請求項20に記載の細胞。

【請求項22】
前記化学的誘導性プロモーターがテトラサイクリン誘導性プロモーターである、請求項21に記載の細胞。

【請求項23】
請求項16~22のいずれか一項に記載の細胞を用いることを特徴とする目的タンパク質の分解方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2017535254thum.jpg
出願権利状態 公開


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