TOP > 国内特許検索 > 新規ポリ(ジフェニルアセチレン)化合物及びその製造方法、並びにその光学異性体分離剤としての用途

新規ポリ(ジフェニルアセチレン)化合物及びその製造方法、並びにその光学異性体分離剤としての用途 UPDATE 実績あり 外国出願あり

国内特許コード P180015141
整理番号 P12-052JP
掲載日 2018年6月29日
出願番号 特願2015-500087
登録番号 特許第6086512号
出願日 平成25年8月26日(2013.8.26)
登録日 平成29年2月10日(2017.2.10)
国際出願番号 JP2013072712
国際公開番号 WO2014125667
国際出願日 平成25年8月26日(2013.8.26)
国際公開日 平成26年8月21日(2014.8.21)
優先権データ
  • 特願2013-024423 (2013.2.12) JP
発明者
  • 前田 勝浩
  • 加納 重義
  • 井改 知幸
  • 下村 昴平
  • 小松 優規
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 新規ポリ(ジフェニルアセチレン)化合物及びその製造方法、並びにその光学異性体分離剤としての用途 UPDATE 実績あり 外国出願あり
発明の概要 本発明は、光学異性体分離剤及びその製造方法を提供する。すなわち、本発明は、下記式(I):



[式中の各記号は、明細書に記載のとおりである。]で表される一方向巻きのらせん状ポリ(ジフェニルアセチレン)化合物及びその製造方法、該ポリ(ジフェニルアセチレン)化合物からなる光学異性体分離剤、並びに該光学異性体分離剤を担体にコーティングしてなるキラルカラム用充填剤に関し、これらは広範な化合物に対し優れた分離能を有することから、実用的な光学分割方法を提供することができる。
従来技術、競合技術の概要


有機化合物には物理的、化学的性質、例えば沸点、融点、溶解度といった物性が全く同一であるが、生理活性に差がみられる光学異性体が多く存在する。医薬の技術分野では、生体内の特定の受容体との結合のし易さによる薬理活性の違いがよく研究されており、光学異性体の間で薬効、毒性の点で顕著な差が見られる場合が多いことが広く知られている。このため薬物としてラセミ体を使用する場合には、それぞれの異性体について、吸収、分布、代謝、排泄動態を検討しておくことが望ましい旨、厚生労働省の医薬品製造指針にも記載されている。



前述の通り、光学異性体の物理的、化学的性質は全く同一であるが故に、通常の分離手段では分析が行えないため、広範な種類の有機化合物の光学異性体を簡便、且つ精度良く分析する技術の研究が精力的に行われてきた。それらの中でも、特に高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCと称することもある。)による光学分割法は、光学異性体分離機能を有する物質、すなわち、光学異性体分離剤そのもの、或いは光学異性体分離剤を適当な担体上に化学結合又はコーティングすることにより担持させたキラル固定相を使用して光学異性体を分離するものである。例えば、低分子化合物である光学活性なクラウンエーテル化合物を担体にコーティングした充填剤(特許文献1)、合成高分子である光学活性メタクリル酸トリフェニルメチルポリマーを担体にコーティングした充填剤(特許文献2)、多糖の誘導体である三酢酸セルロースを担体にコーティングした充填剤(特許文献3)、安息香酸セルロースを担体にコーティングした充填剤(特許文献4)、セルロースフェニルカルバメートを担体にコーティングした充填剤(特許文献5)、セルロースあるいはアミロース誘導体(非特許文献1)、タンパクであるオボムコイド(特許文献6)等が開発され、その高い光学分割能から商品化され、広く使用されている。

産業上の利用分野


本発明は、クロマトグラフィー法、特に液体クロマトグラフィーによる光学異性体の分離に用いられる光学異性体分離剤及びそれを担持させてなる充填剤に関し、特に、広範なキラル化合物の光学異性体混合物の分離剤として有用ならせん状ポリ(ジフェニルアセチレン)化合物及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
式(I):
【化1】



[式中、
、R’、R、R’、R、R’、R及びR’は、独立してそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、トリ置換シリル基、トリ置換シロキシ基又は置換されていてもよいアシルオキシ基を示し;
X及びX’は、独立してそれぞれアミド化又はエステル化されていてもよいカルボキシ基を示し;並びに
nは、10以上の整数を示す。]
で表されるポリ(ジフェニルアセチレン)化合物又はその塩、或いはその溶媒和物。

【請求項2】
一方向巻きのらせん構造を有することを特徴とする、請求項1記載の化合物又はその塩、或いはその溶媒和物。

【請求項3】
とR’、RとR’、RとR’及びRとR’が、それぞれ同一の基である、請求項2記載の化合物又はその塩、或いはその溶媒和物。

【請求項4】
X及びX’が、共にカルボキシ基又はCON(R)(R)(式中、Rは、水素原子又はC1-6アルキル基であり、且つRは、置換されていてもよいC1-20アルキル基又は置換されていてもよいアリール基である。)である、請求項2記載の化合物又はその塩、或いはその溶媒和物。

【請求項5】
、R’、R、R’、R、R’、R及びR’が、独立してそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子により置換されていてもよいC1-6アルキル基、ハロゲン原子により置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、トリC1-6アルキルシリル基又はトリC1-6アルキルシロキシ基であって、且つRとR’、RとR’、RとR’及びRとR’が、それぞれ同一の基であり;
X及びX’が、共にCON(R)(R)(式中、Rは、水素原子又はC1-6アルキル基であり、且つRは、置換されていてもよいC6-10アリール基である。)であり;並びに
nが、10以上10000以下の整数である、請求項2記載の化合物又はその塩、或いはその溶媒和物。

【請求項6】
、R’、R、R’、R、R’、R及びR’が、独立してそれぞれ水素原子又はハロゲン原子であって、且つRとR’、RとR’、RとR’及びRとR’が、それぞれ同一の基であり;
X及びX’が、共にCON(R)(R)(式中、Rは、水素原子であり、且つRは、置換されていてもよいフェニル基である。)であり;並びに
nが、100以上10000以下の整数である、請求項2記載の化合物又はその塩、或いはその溶媒和物。

【請求項7】
請求項2~6のいずれか一項に記載のポリ(ジフェニルアセチレン)化合物からなる光学異性体分離剤。

【請求項8】
請求項7記載の光学異性体分離剤を担体に担持してなる充填剤。

【請求項9】
担体がシリカゲルである、請求項8記載の充填剤。

【請求項10】
請求項8又は9に記載の充填剤を充填して調製されるキラルカラム。

【請求項11】
光学異性体の混合物の純度測定用又は分離用として使用する、請求項10記載のキラルカラム。

【請求項12】
請求項2記載の化合物又はその塩、或いはその溶媒和物の製造方法であって、光学不活性な式(II):
【化2】



[式中、
、R’、R、R’、R、R’、R及びR’は、独立してそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいシクロアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、トリ置換シリル基、トリ置換シロキシ基又は置換されていてもよいアシルオキシ基を示し;並びに
nは、10以上の整数を示す。]
で表されるポリ(ジフェニルアセチレン)化合物と光学活性な低分子化合物とを混合する工程、及び
該低分子化合物を除去する工程を含むことを特徴とする、方法。

【請求項13】
エステル化又はアミド化の工程を更に含む、請求項12記載の方法。

【請求項14】
光学活性な低分子化合物が、2-フェニルグリシノール、1-シクロヘキシルエチルアミン、1-(1-ナフチル)エチルアミン、1-(2-ナフチル)エチルアミン、sec-ブチルアミン、1-フェニル-2-(p-トリル)エチルアミン、1-(p-トリル)エチルアミン、1-(4-メトキシフェニル)エチルアミン、1-フェニルエチルアミン、β-メチルフェネチルアミン、2-アミノ-1-ブタノール、2-アミノ-1,2-ジフェニルエタノール、1-アミノ-2-インダノール、2-アミノ-1-フェニル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-1-プロパノール、ロイシノール、フェニルアラニノール、バリノール、ノルエフェドリン、メチオニノール、アミノ酸、カルボキシ基を保護したアミノ酸、3-アミノピロリジン、1-ベンジル-3-アミノピロリジン、1,2-ジフェニルエチレンジアミン、1,2-シクロヘキサンジアミン、2-(メトキシメチル)ピロリジン、1-メチル-2-(1-ピペリジノメチル)ピロリジン及び1-(2-ピロリジノメチル)ピロリジンからなる群より選択される化合物の光学活性体である、請求項12又は13に記載の方法。

【請求項15】
光学活性な低分子化合物が、(S)-(+)-2-フェニルグリシノール又は(R)-(-)-2-フェニルグリシノールである、請求項12又は13に記載の方法。

【請求項16】
光学活性な低分子化合物の光学純度が、99%ee以上である、請求項12~15のいずれか一項に記載の方法。

【請求項17】
光学活性な低分子化合物の光学純度が、80%ee以上である、請求項12~15のいずれか一項に記載の方法。

【請求項18】
光学活性低分子化合物の除去が、溶媒洗浄により行われる、請求項12~17のいずれか一項に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2015500087thum.jpg
出願権利状態 登録
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close