TOP > 国内特許検索 > ニトリロ酢酸ジアセトアミド化合物、抽出剤、及び抽出方法

ニトリロ酢酸ジアセトアミド化合物、抽出剤、及び抽出方法

国内特許コード P180015192
整理番号 14031
掲載日 2018年7月25日
出願番号 特願2015-229662
公開番号 特開2017-095407
出願日 平成27年11月25日(2015.11.25)
公開日 平成29年6月1日(2017.6.1)
発明者
  • 下条 晃司郎
  • 長縄 弘親
  • 岡村 浩之
出願人
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 ニトリロ酢酸ジアセトアミド化合物、抽出剤、及び抽出方法
発明の概要 【課題】有用な新規化合物、特にレアメタルや貴金属等の有価金属や毒性の高い有害金属を抽出するための抽出剤として利用することができる化合物を提供することを目的とする。
【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物又はその塩が、レアメタルや貴金属等の有価金属や毒性の高い有害金属を抽出するための抽出剤として利用することができる。



(式(1)中、R、R、R、及びRは、それぞれ同一種又は異種の炭化水素基を表す。但し、R、R、R、及びRの炭化水素基の炭素数の合計が、8~64である。)
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


レアメタルや貴金属といった有価金属は、幅広い産業分野で利用されており、資源に乏しい我が国にとって、有価金属を安定的に確保することは非常に重要である。
有価金属を分離・回収・精製する方法としては、溶媒抽出法が主に利用されており、溶媒抽出法においてはリン酸系抽出剤、カルボン酸系抽出剤、オキシム系抽出剤といった工業用抽出剤が利用されている。代表的なリン酸系抽出剤としては、ホスホン酸エステルであるジ(2-エチルヘキシル)リン酸やその類似体である2-エチルヘキシルホスホン酸モノ-2-エチルヘキシルエステルが、カルボン酸系抽出剤としては、ネオデカン酸が、オキシム系抽出剤としては、2-ヒドロキシ-5-ノニルアセトフェノンオキシムや5,8-ジエチル-7-ヒドロキシ-6-ドデカオキシムが知られている。



ジ(2-エチルヘキシル)リン酸や2-エチルヘキシルホスホン酸モノ-2-エチルヘキシルエステルは、有価金属に対する抽出分離能が十分とは言い難く、例えばニッケルイオンを中性付近の高pH条件下でしか抽出することができない問題がある。また、リン原子を含んでいるため、工業的に使用する際は排水中に移行する抽出剤やその劣化物が公共用水域を汚染する可能性があるため、廃水処理が必要となる。
2-メチル-2-エチル-1-ヘプタン酸は中性以上のpH条件下でしか抽出が進まないため、リン酸系抽出剤と比べれば抽出能が著しく劣る。
2-ヒドロキシ-5-ノニルアセトフェノンオキシムもまた有価金属に対する抽出分離能が十分ではなく、例えばニッケルイオンを中性付近の高pH条件下でしか抽出することができない。また、抽出速度が遅く、定量的な抽出には時間を要することとなる。



さらに本発明者は、以前、ジグリコールアミド酸の骨格を持つ2-(2-(ジオクチルアミノ)-2-オキソエトキシ)酢酸(以下、「DODGAA」と略す場合がある。)を抽出剤として開発した。しかし、この抽出剤はランタノイドの抽出分離能に優れているものの、その他の有価金属に対しては抽出分離能が十分ではないものと言える(例えば、非特許文献1及び2参照。)。

産業上の利用分野


本発明は、ニトリロ酢酸ジアセトアミド化合物又はその塩に関し、より詳しくはアルカリ金属元素以外の金属元素を抽出するための抽出剤に利用することができるニトリロ酢酸ジアセトアミド化合物又はその塩に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物又はその塩。
【化1】


(式(1)中、R、R、R、及びRは、それぞれ同一種又は異種の炭化水素基を表す。但し、R、R、R、及びRの炭化水素基の炭素数の合計が、8~64である。)

【請求項2】
請求項1に記載の化合物又はその塩からなる、アルカリ金属元素以外の金属元素を抽出するための抽出剤。

【請求項3】
抽出対象となるアルカリ金属元素以外の金属元素が、スカンジウム元素(Sc)、ニッケル元素(Ni)、銅元素(Cu)、コバルト元素(Co)、ガリウム元素(Ga)、インジウム元素(In)、ルテニウム元素(Ru)、オスミウム元素(Os)、ロジウム元素(Rh)、イリジウム元素(Ir)、パラジウム元素(Pd)、白金元素(Pt)、金元素(Au)、鉄元素(Fe)、カドミウム元素(Cd)、水銀元素(Hg)、鉛元素(Pb)、チタン元素(Ti)、ジルコニウム元素(Zr)、ハフニウム元素(Hf)、バナジウム元素(V)、ニオブ元素(Nb)、タンタル元素(Ta)、モリブデン元素(Mo)、タングステン元素(W)、及びレニウム元素(Re)からなる群より選択される少なくとも1種の金属元素である、請求項2に記載の抽出剤。

【請求項4】
溶媒抽出法用である、請求項2又は3に記載の抽出剤。

【請求項5】
抽出対象となる金属元素を含む水溶液を準備する準備工程、並びに下記一般式(1)で表される化合物又はその塩の存在下、前記準備工程で準備した水溶液と有機溶媒を接触させて、抽出対象となる金属元素を抽出する液液接触工程を含む、金属元素の抽出方法。
【化2】


(式(1)中、R、R、R、及びRは、それぞれ同一種又は異種の炭化水素基を表す。但し、R、R、R、及びRの炭化水素基の炭素数の合計が、8~64である。)

【請求項6】
前記準備工程で準備した水溶液のpHが、6.5以下である、請求項5に記載の金属元素の抽出方法。

【請求項7】
さらに前記液液接触工程で接触させた水溶液と有機溶媒を分液する分液工程、及び前記分液工程で分液した有機溶媒に、前記分液工程で分液した水溶液とは別の水溶液を接触させる逆抽出工程を含む、請求項5又は6に記載の金属元素の抽出方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2015229662thum.jpg
出願権利状態 公開
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close