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プラズマ連携切断方法及びその切断装置

国内特許コード P180015196
整理番号 14054
掲載日 2018年7月25日
出願番号 特願2016-027472
公開番号 特開2017-144459
出願日 平成28年2月17日(2016.2.17)
公開日 平成29年8月24日(2017.8.24)
発明者
  • 手塚 将志
  • 佐野 一哉
  • 中村 保之
  • 岩井 紘基
出願人
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 プラズマ連携切断方法及びその切断装置
発明の概要 【課題】プラズマアークとプラズマジェットとを連携させることにより、様々な材料や形態を有する被切断材に対して臨機応変に対応でき、効率的で確実な切断を行うことができるプラズマ連携切断方法及びその切断装置を提供する。
【解決手段】本発明のプラズマ連携切断方法は、被切断材に向けてプラズマジェット及びプラズマアークをそれぞれ噴射する工程を組み合わせて前記被切断材を切断する切断方法であって、プラズマジェットは非導電性被切断材の破砕若しくは切断を行うため、又は導電性被切断材の切断部分近傍に溝若しくは孔の形成を行うために使用され、プラズマアークは導電性被切断材の切断を行うために使用されることを特徴とする。本発明の切断方法を行う切断装置は、電源装置と、冷却水循環装置と、プラズマガスの流動調整用操作盤と、プラズマジェット用トーチと、プラズマアーク用トーチとを備える。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


従来から、プラズマアークを用いるプラズマ切断方法及びその切断装置は広く知られており、切断品質を向上させるために様々なタイプのものが提案されている。例えば、プラズマアーク噴流の指向性あるいは集中性の低下を抑える方法、プラズマアークの被加工材との距離をリアルに制御することによってプラズマアークの安定維持を図る方法、及び切断加工中の最適なときにプラズマアーク電流の停止や遮断を行う方法等である。



前記プラズマ切断方法及びその切断装置は、原子力発電設備等の原子力施設で使用していた配管や設備の解体にも適用されている。例えば、特許文献1には、放射線量が大きく水中で切断作業を行う必要がある原子炉の解体において、アーク電圧の変化に基づく被切断部材の板厚の変化を検出し、当該板厚に最適な切断条件となるようにアーク電圧を制御したプラズマアークにより被切断部材を溶断する方法が提案されている。



また、特許文献2には、水中に原形のまま貯蔵される使用済制御棒や使用済燃料チェンネルボックスなどの放射化等により高い放射線を出す構造材の解体を行うため、被切断材を入れた水槽の水深を浅くし、水槽内の空間を効率的に使用するための水中切断装置が提案されている。この装置は、高放射性固体廃棄物の切断手段、水平切断手段、又は第1及び第2切断手段として、ウォータージェットを噴射するためのノズル又はプラズマアークを照射するためのトーチを使用するものである。特許文献3にも、同じ高放射性固体廃棄物の解体を行うため、溶極式でプラズマアークを発生し、ウォータージェットを併用して切断時に生成されるドロス等の除去を行う切断装置が提案されている。



原子力発電所の炉内には、これらの放射化構造材の他にも、導電材と非導電材とが混在する構造材が多く含まれる場合がある。例えば、導電性のある炉内溶融金属上に非導電性のセラミック状燃料デブリが堆積している場合等である。その場合は、プラズマアークではプラズマ放電が起こせず切断不可となるため、他の切断方法と併用する必要がある。また、放射化構造材にはプラズマアークの切断能力を超えるような厚い導電性鋼材等が含まれる場合もあり、それに対してはプラズマアークだけでは確実な切断を行うことが困難である。



従来から、異なる種類の部材を切断する方法としては、例えば、水ジェット切断ヘッドとプラズマ切断ヘッドの両方がキャリッジに支持されて移動可能にした熱カッターおよび非熱カッターを備える切断装置が特許文献4に開示されている。この装置は、水ジェット切断ヘッドを操作してシート状絶縁物を切断し、プラズマ切断ヘッドを操作して金属シートを切断することができる。



一方、異なる種類の部材を加工する方法としては、切断方法ではないが、別の材料で表面が被覆された被覆鋼材の溶接方法が特許文献5に提案されている。前記特許文献5に記載の溶接方法は、鋼材とは別の非導電性被覆層をプラズマジェットによって除去し、その後、プラズマアーク溶接を行うものであり、使用するプラズマアーク溶接装置には、プラズマジェット用トーチとプラズマアーク溶接用トーチとが備えられている。

産業上の利用分野


本発明は、導電材と非導電材とが混在する被切断材や厚い導電性の被切断材に対して、プラズマアーク及びプラズマジェットを用いて確実な切断を効率的に行うことができるプラズマ連携切断方法及びその切断装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
被切断材に向けてプラズマジェット及びプラズマアークをそれぞれ噴射する工程を組み合わせることにより前記被切断材を切断する切断方法であって、
前記プラズマジェットは非導電性被切断材の破砕若しくは切断を行うため、又は導電性被切断材の切断部分近傍に溝若しくは孔の形成を行うために使用され、
前記プラズマアークは導電性被切断材の切断を行うために使用されることを特徴とするプラズマ連携切断方法。

【請求項2】
前記被切断材の切断を水中で行う請求項1に記載のプラズマ連携切断方法。

【請求項3】
前記被切断材が非導電材によって表面が覆われた導電材であって、
前記非導電材に前記プラズマジェットを噴射し、前記導電材が露出するまで前記非導電材の一部分を破断若しくは切断して除去する工程、及び
前記非導電材の露出部分に前記プラズマアークを噴射し、前記導電材を切断する工程、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ連携切断方法。

【請求項4】
前記被切断材が非導電材と導電材とを有する材料であって、
前記非導電材に前記プラズマジェットを噴射し、前記非導電材の切断しようとする部分の面上切断線に沿って前記切断線の全部又は一部分に溝若しくは孔を形成する工程、及び 前記導電材に対して前記非導電材と接触する側の反対側から前記プラズマアークを噴射する工程、
によって前記導電材の切断とともに、前記プラズマアークの熱を利用して前記非導電材の切断を同時に行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ連携切断方法。

【請求項5】
前記被切断材が非導電材と導電材とを有する材料であって、
前記導電材にプラズマアークを噴射し、前記導電材の切断とともに、前記導電材の切断部に接する非導電材の部分を深さ方向に一部分だけ破砕又は切断を行う工程、及び
プラズマアークの噴射によって前記導電材の開口した箇所に対して、前記プラズマアークの噴射に追従するようにプラズマジェットを噴射し、前記導電材の切断部に接する非導電材の部分において未破砕又は未切断の部分を破砕又は切断する工程、
によって前記被切断材を切断する請求項1又は2に記載のプラズマ連携切断手法。

【請求項6】
前記被切断材が導電材であって、
前記プラズマアークの単独噴射で切断可能な切断面と同面で前記切断面の近傍に、又は前記プラズマアークの単独噴射で切断可能な切断面の切断深さ位置の近傍に、前記プラズマジェットの噴射を走行させることにより前記切断部分の加熱を先行して行う工程、及び
前記プラズマジェットの噴射の走行に追従するように、前記プラズマアークの噴射を前記被切断材の切断面に沿って走行させることにより前記被切断材を切断する工程、
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ連携切断方法。

【請求項7】
前記導電材の材質が金属又は金属を主成分として含む材料であり、前記非導電材がセラミック又はレンガであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のプラズマ連携切断方法。

【請求項8】
被切断材に向けてプラズマジェットの噴射及びプラズマアークの噴射を組合わせることにより前記被切断材を切断する切断装置であって、電源装置と、冷却水循環装置と、少なくとも切断時に流動させるプラズマガスの流動調整を行うことができる操作盤と、非導電性の被切断材の破砕若しくは切断を行うため、又は導電性の被接続材に溝若しくは孔の形成を行うためのプラズマジェット用トーチと、導電性の被切断材の切断を行うためのプラズマアーク用トーチと、を備えるプラズマ連携切断装置。

【請求項9】
請求項8に記載のプラズマ連携切断装置は、さらに被切断材を水中に浸漬するための水槽を備えることを特徴とするプラズマ連携切断装置。

【請求項10】
請求項8又は9に記載のプラズマ連携切断装置は、前記電源装置及び前記冷却水循環装置をそれぞれ一つだけ備え、前記プラズマジェット用トーチ及び前記プラズマアーク用トーチによるそれぞれの噴射が前記電源装置及び前記冷却水循環装置の切替によって行われることを特徴とするプラズマ連携切断装置。

【請求項11】
前記プラズマジェット用トーチ及び前記プラズマアーク用トーチは、高さ、移動及び回転を制御できる駆動手段をそれぞれ独立して個別に有することを特徴とする請求項8~10のいずれかに記載のプラズマ連携切断装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016027472thum.jpg
出願権利状態 公開
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