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アミド化リン酸エステル化合物、抽出剤、及び抽出方法 NEW

国内特許コード P180015197
整理番号 14055
掲載日 2018年7月25日
出願番号 特願2015-229570
公開番号 特開2017-095405
出願日 平成27年11月25日(2015.11.25)
公開日 平成29年6月1日(2017.6.1)
発明者
  • 下条 晃司郎
  • 長縄 弘親
  • 岡村 浩之
  • 杉田 剛
出願人
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 アミド化リン酸エステル化合物、抽出剤、及び抽出方法 NEW
発明の概要 【課題】有用な新規化合物、特にレアメタルや貴金属等の有価金属や毒性の高い有害金属を抽出するための抽出剤として利用することができる化合物を提供することを目的とする。
【解決手段】
下記一般式(1)で表される化合物又はその塩が、金属元素を抽出するための抽出剤として利用することができる。


(式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ同一種又は異種の炭化水素基を表す。但し、R、R、及びRの炭化水素基の炭素数の合計が、8~48である。)
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要 レアメタルや貴金属といった有価金属は、幅広い産業分野で利用されており、資源に乏しい我が国にとって、有価金属を安定的に確保することは極めて重要である。また、産業活動等を通じて生じる廃棄物の中には、毒性の高い有害金属が含まれている場合があり、有害金属を効率良く回収することも、環境保全の観点から非常に重要である。
これらの金属を分離・回収・精製する方法としては、溶媒抽出法が主に利用されており、溶媒抽出法においてはリン酸系抽出剤、カルボン酸系抽出剤、オキシム系抽出剤といった工業用抽出剤が利用されている。代表的なリン酸系抽出剤としては、ホスホン酸エステルであるジ(2-エチルヘキシル)リン酸やその類似体である2-エチルヘキシルホスホン酸モノ-2-エチルヘキシルエステルが、カルボン酸系抽出剤としては、ネオデカン酸が、オキシム系抽出剤としては、2-ヒドロキシ-5-ノニルアセトフェノンオキシムや5,8-ジエチル-7-ヒドロキシ-6-ドデカオキシムが知られている。

ジ(2-エチルヘキシル)リン酸や2-エチルヘキシルホスホン酸モノ-2-エチルヘキシルエステルは、有価金属に対する抽出分離能が十分とは言い難く、例えばニッケルイオンを中性付近の高pH条件下でしか抽出することができない問題がある。また、ジ(2-エチルヘキシル)リン酸や2-エチルヘキシルホスホン酸モノ-2-エチルヘキシルエステルは、有害金属に対する抽出分離能も十分ではなく、例えば鉛イオンと鉛イオン以外の金属イオンが混ざっている場合、鉛イオンに対する選択性が小さく、鉛イオンを効率的に除去することが難しい。
2-メチル-2-エチル-1-ヘプタン酸は中性以上のpH条件下でしか抽出が進まないため、リン酸系抽出剤と比べれば抽出能が著しく劣る。
2-ヒドロキシ-5-ノニルアセトフェノンオキシムもまた有価金属に対する抽出分離能が十分ではなく、例えばニッケルイオンを中性付近の高pH条件下でしか抽出することができない。また、抽出速度が遅く、定量的な抽出には時間を要することとなる。

さらに本発明者は、以前、ジグリコールアミド酸の骨格を持つ2-(2-(ジオクチルアミノ)-2-オキソエトキシ)酢酸(以下、「DODGAA」と略す場合がある。)を抽出剤として開発した。しかし、この抽出剤はランタノイドの抽出分離能に優れているものの、その他の有価金属に対しては抽出分離能が十分ではないものと言える(例えば、非特許文献1及び2参照。)。
産業上の利用分野 本発明は、アミド化リン酸エステル化合物又はその塩に関し、より詳しくは金属元素を抽出するための抽出剤に利用することができるアミド化リン酸エステル化合物又はその塩に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物又はその塩。
【化1】


(式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ同一種又は異種の炭化水素基を表す。但し、R、R、及びRの炭化水素基の炭素数の合計が、8~48である。)

【請求項2】
請求項1に記載の化合物又はその塩からなる、金属元素を抽出するための抽出剤。

【請求項3】
抽出対象となる金属元素が、リチウム元素(Li)、ルビジウム元素(Rb)、セシウム元素(Cs)、タリウム元素(Tl)、チタン元素(Ti)、ジルコニウム元素(Zr)、ハフニウム元素(Hf)、バナジウム元素(V)、ニオブ元素(Nb)、タンタル元素(Ta)、モリブデン元素(Mo)、タングステン元素(W)、鉛元素(Pb)、クロム元素(Cr)、マンガン元素(Mn)、カドミウム元素(Cd)、銅元素(Cu)、コバルト元素(Co)、ニッケル元素(Ni)、水銀元素(Hg)、金元素(Au)、ルテニウム元素(Ru)、ガリウム元素(Ga)、及びインジウム元素(In)からなる群より選択される少なくとも1種の金属元素である、請求項2に記載の抽出剤。

【請求項4】
溶媒抽出法用である、請求項2又は3に記載の抽出剤。

【請求項5】
抽出対象となる金属元素を含む水溶液を準備する準備工程、並びに下記一般式(1)で表される化合物又はその塩の存在下、前記準備工程で準備した水溶液と有機溶媒を接触させて、抽出対象となる金属元素を抽出する液液接触工程を含む、金属元素の抽出方法。
【化2】


(式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ同一種又は異種の炭化水素基を表す。但し、R、R、及びRの炭化水素基の炭素数の合計が、8~48である。)

【請求項6】
前記準備工程で準備した水溶液のpHが、6.0以下である、請求項5に記載の金属元素の抽出方法。

【請求項7】
さらに前記液液接触工程で接触させた水溶液と有機溶媒を分液する分液工程、及び前記分液工程で分液した有機溶媒に、前記分液工程で分液した水溶液とは別の水溶液を接触させる逆抽出工程を含む、請求項5又は6に記載の金属元素の抽出方法。

【請求項8】
前記準備工程で準備した水溶液が、非抽出対象の金属元素を含み、前記液液接触工程において前記抽出対象となる金属元素を抽出して、非抽出対象の金属元素と分離する、請求項5~7の何れか1項に記載の金属元素の抽出方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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