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注射針支持固定具及び注射針器具 NEW

国内特許コード P180015247
整理番号 (S2015-1988-N22)
掲載日 2018年8月31日
出願番号 特願2017-536614
出願日 平成28年8月22日(2016.8.22)
国際出願番号 JP2016003807
国際公開番号 WO2017033452
国際出願日 平成28年8月22日(2016.8.22)
国際公開日 平成29年3月2日(2017.3.2)
優先権データ
  • 特願2015-165644 (2015.8.25) JP
発明者
  • 宮坂 知宏
  • 久保 厚子
出願人
  • 学校法人同志社
発明の名称 注射針支持固定具及び注射針器具 NEW
発明の概要 実験用動物の心臓に灌流液を簡易且つ確実に注入できる注射針器具を提供する。薬剤を組織へ注入する際に注射針を支持固定する注射針支持固定具800である。注射針の針先を露出させて該注射針を支持する注射針支持部と、組織に取り付けられることにより組織に穿刺された注射針を固定する注射針固定部と、を有する。注射針支持部は、第1板部220と第2板部230とを備え、第1板部220と第2板部230との間で注射針の針先を露出させて注射針を挟持しながら注射針を粘着支持する。
従来技術、競合技術の概要


実験用動物に灌流液を注入して実験プロトコールを進める際に、実験用動物の心臓に灌流液を注入することがある。例えば、ラットの灌流固定では、麻酔薬でラットを麻酔し胸部を切開して心臓を見えるようにする。そして例えば左手に注射針器具、右手に無鈎鉗子を持ち、注射針を心尖部より左心室に入れ、上方に向かって針先を侵入させる。注射針が抜けないように無鈎鉗子で心臓とともに注射針を固定する。リン酸緩衝生理食塩水を流し、次に固定液を灌流し、動物の体が硬くなったら組織を取り出し、固定液に入れて保存する(非特許文献1、2)。



灌流固定では、中枢神経系は死後変化を受けやすいため迅速に灌流液を注入して組織固定をする必要があり、また、実験用動物が特に胎生期又は生後すぐのような小さい個体の場合、注射針を穿刺する心臓が小さく、これらの理由により灌流固定等が適切になされない場合がある。例えば、針先を左心室に入れるつもりが左心室以外の場所を穿刺してしまう誤針、また例えば注射針を左心室に穿刺した後、注射針の突き抜けにより注射針先端が心室内の適切な場所に位置しない刺し過ぎ、また例えば注射針の固定が適切でないため穿刺した注射針が抜ける針抜け、等の問題がある。



このような灌流固定の失敗は訓練により減らす事は可能であるが、完全に避けることはできない。とくに初心者にとってはこれらの問題を完全にコントロールする事は極めて困難であり、実験動物や作業従事者への負担は大きい。初心者にも簡単且つ正確に実験動物の心臓灌流が可能になることは生命科学研究において極めて意義があると言える。



そのため、予め注射針の中程を45~60度位の角度で曲げておく手法が存在する。かかる手法によれば、注射針を曲げた部分が目印となり、心臓内に侵入している注射針の長さが把握し易くなり、しかも注射針を曲げた部分を心臓内壁に引っ掛けることにより注射針の固定を行い易くなる。しかしながら、注射針を曲げることにより注射針を破損する虞があり、また、注射針を曲げた部分における流路が狭窄して灌流液が適切に注入できない虞もある。更には注射針を曲げた部分を心臓内壁に引っ掛けたとしても、その係合の程度は弱く、ある程度の力が加わることにより注射針が抜けることも考えられる。



一方、特許文献1には、注射針体及び針位置規定部材を備える注射針器具が記載されている。注射針体は、注射針と、針位置規定部材に当接する位置決ストッパと、注射針の側面に設けられて斜め基端側に向けて突出する返し部材とを有する。針位置規定部材は、注射針が貫通可能なゴム部材を有し、注射針がゴム部材を貫通して、位置決ストッパが針位置規定部材の所定箇所に当接して位置決めされたとき、返し部材はゴム部材に係合する。



この特許文献1記載の発明はヒトの皮膚に穿刺して薬液を注入する際に使用される注射針器具であり、注射針のずれを防止する返し部材はヒトの皮膚を必要以上に損傷しないために、ゴム部材に係合するものとなっており、そのため特許文献1記載の注射針器具は部品点数が多いものとなっている。このように、ヒトの皮膚に薬液を注入する注射針では、部品点数を多くしても安全性を重視する構成が求められるが、例えば、実験用動物の心臓に灌流液を注入する注射針では、被注射対象の動物の安全性は求められることはなく、むしろ灌流液の簡易且つ確実な注入が求められるので、実験用動物の灌流用の注射針器具において部品点数の増大はそのような要請を妨げる。また、特許文献1記載の発明における針位置規定部材は注射針の固定を目的とする場合相対的に大きな部品となり、実験用動物の心臓灌流のように手術部が小さい場合への転用は困難である。また、特許文献1記載の発明は皮膚のような乾き平面性に富んだ部位を対象としたものであり、小動物の心臓のように湿潤かつ小さく湾曲した表面に正確に固定し使用することは困難である。

産業上の利用分野


本発明は、薬剤を組織へ注入する際に注射針を支持固定する注射針支持固定具に関する。また、本発明は、注射針支持固定具により支持固定された注射針を有する注射針器具に関し、具体的には実験用動物の心臓に灌流液を注入する際に使用する灌流用の注射針器具に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
薬剤を組織へ注入する際に注射針を支持固定する注射針支持固定具であって、
注射針の針先を露出させて該注射針を支持する注射針支持部と、
前記組織に取り付けられることにより前記組織に穿刺された注射針を固定する注射針固定部と、
を有することを特徴とする注射針支持固定具。

【請求項2】
前記注射針支持部は、第1板部と第2板部とを備えており、前記第1板部及び第2板部は、それぞれ、着脱自在に粘着する第1粘着面及び第2粘着面を対向する内表面に有し、第1板部と第2板部との間で注射針の針先を露出させて注射針を挟持しながら前記注射針を粘着支持することを特徴とする請求項1に記載の注射針支持固定具。

【請求項3】
前記注射針支持部は、前記第1板部及び第2板部が一枚物の板部で構成され、前記第1板部と第2板部とを区分けする谷折線で折り畳むことにより、前記第1板部と第2板部との間で注射針の針先を露出させて注射針を挟持することを特徴とする請求2に記載の注射針支持固定具。

【請求項4】
前記注射針支持部は、前記第1粘着面及び第2粘着面がそれぞれシール部により覆われており、前記シール部を剥離することにより前記第1粘着面及び第2粘着面が露出することを特徴とする請求項2又は3に記載の注射針支持固定具。

【請求項5】
前記注射針支持部は、注射針の周りに同心円的に取り付けられる中空の筒体であり、前記筒体の中空内部に前記注射針を挿入することにより、注射針外面と前記筒体の中空内部との摩擦により前記注射針を支持することを特徴とする請求項1に記載の注射針支持固定具。

【請求項6】
前記注射針固定部は、組織に取り付けられるクリップであり、前記クリップが前記注射針支持部の側部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の注射針支持固定具。

【請求項7】
前記クリップは組織を把持する一対の腕部材を備えており、
一方の腕部材が組織の前面側に当接し、他方の腕部材が組織の後面側に当接して、前記クリップが組織を把持するものであることを特徴とする請求項6に記載の注射針支持固定具。

【請求項8】
前記クリップは、
先端部に圧接部が形成され後端部につまみ部が形成され、略中間位置で枢支された一対の腕部材と、
弾性力により各々の圧接部を互いに接近せしめる方向に付勢されて組織を把持する弾性部と、を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の注射針支持固定具。

【請求項9】
前記圧接部には互いに向き合う面に複数の筋状の凹凸部が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の注射針支持固定具。

【請求項10】
薬剤を組織へ注入するための注射針器具であって、
注射針を支持固定する注射針支持固定具と、
前記注射針支持固定具に支持された注射針と、を備え、
前記注射針支持固定具は、
注射針の針先を露出させて該注射針を支持する注射針支持部と、
前記組織に取り付けられることにより前記組織に穿刺された注射針を固定する注射針固定部と、を有することを特徴とする注射針器具。

【請求項11】
前記注射針固定部は、組織に取り付けられるクリップであり、前記クリップが前記注射針支持部の側部に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の注射針器具。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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