TOP > 国内特許検索 > 金属元素の分離方法

金属元素の分離方法 NEW

国内特許コード P180015277
掲載日 2018年9月19日
出願番号 特願2015-014508
公開番号 特開2016-138319
出願日 平成27年1月28日(2015.1.28)
公開日 平成28年8月4日(2016.8.4)
発明者
  • 朴 基哲
  • 塚原 剛彦
出願人
  • 国立大学法人東京工業大学
発明の名称 金属元素の分離方法 NEW
発明の概要 【課題】有機溶媒の使用量を低減できると同時に、高い安全性を担保しつつ金属元素を分離することができる金属元素の分離方法を提供する。
【解決手段】水溶液から特定の金属元素を選択的に分離する方法であって、特定の金属元素を含む第1の酸性水溶液と、下限臨界溶解温度を有するとともに親水性骨格及び疎水性骨格を有する温度応答性ポリマーと、疎水性官能基を有するとともに無極性溶媒に溶解可能な配位子と、を下限臨界溶解温度よりも低い温度で混合して抽出用溶液を調製する工程と、抽出用溶液を下限臨界溶解温度よりも高い温度に昇温し、上記抽出用溶液を、前記温度応答性ポリマーを含む第1のゲル相と、第1の水相と、に分離して、第1のゲル相に金属元素を抽出分離する工程と、を含むことを特徴とする金属元素の分離方法である。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


都市鉱山や核燃料廃棄物には、多量の希少金属元素(レアアース・レアメタル)が存在する。資源の少ない日本では、これらレアアース・レアメタルを回収し、再利用している。



例えば、核燃料廃棄物については、使用済み核燃料の湿式再処理工程で生じる高レベル放射性物質を含む硝酸溶液中にレアアース・レアメタルが存在しており、液/液分配抽出法と呼ばれる方法により抽出分離されている。液/液分配抽出法では、水溶液に不溶かつ溶解性・混和性を示さない有機溶媒を抽出媒体とし、これに疎水性の高い配位子(錯形成剤)を溶存させ、水相と有機溶媒相とを混合・撹拌することによって、水溶液から金属イオンを有機溶媒相へ抽出することで分離する。



現在行われている液/液分配抽出法であるピューレックス法では、高レベル放射性廃液から4価あるいは6価のアクチノイド(ウラン及びプロトニウム)と長半減期の3価アクチノイド(アメリシウム及びキュリウム)を抽出分離する。具体的には、配位子であるOctyl-phenyl-N,N-diisobutyl carbamoylmethylphosphine oxide(CMPO)、Tri-n-butylphosphate(TBP)、及び抽出媒体であるn-ドデカン(n-dodecane)を混合した抽出溶媒を使用して4価、6価及び3価のアクチノイドを硝酸塩溶液から抽出分離する。



また、非特許文献1では、配位子としてCMPO及びTBPを溶解した混合溶媒を抽出溶媒として用い、DTPA-硝酸塩溶液を水相として用いた、液/液分配抽出法により、3価のアクチノイドとランタノイドを分離する方法が開示されている。



また、非特許文献2では、配位子としてDHDECMP及びTBPを溶解したベンゼンを抽出溶媒として用い、硝酸溶液を水相として用いた、液/液分配抽出法により、3価及び4価のアクチノイドを分離する方法が開示されている。



また、非特許文献3では、配位子としてDMDBTDMA及びDMDOHEMAを溶解したイオン液体を抽出溶媒として用い、硝酸溶液を水相として用いた、液/液分配抽出法により、3価及び4価のアクチノイドを分離する方法が開示されている。



また、非特許文献4では、配位子としてTODGAを溶解したn-ドデカンを抽出溶媒として用いた、液/液分配抽出法により、アクチノイドを分離する方法が開示されている。

産業上の利用分野


本発明は、金属元素の分離方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
水溶液から特定の金属元素を選択的に分離する方法であって、
前記特定の金属元素を含む第1の酸性水溶液と、下限臨界溶解温度を有するとともに親水性骨格及び疎水性骨格を有する温度応答性ポリマーと、疎水性官能基を有するとともに無極性溶媒に溶解可能な配位子と、を前記下限臨界溶解温度よりも低い温度で混合して抽出用溶液を調製する工程と、
前記抽出用溶液を前記下限臨界溶解温度よりも高い温度に昇温し、当該抽出用溶液を、前記温度応答性ポリマーを含む第1のゲル相と、第1の水相と、に分離して、前記第1のゲル相に前記金属元素を抽出分離する工程と、を含むことを特徴とする金属元素の分離方法。

【請求項2】
前記第1のゲル相を前記下限臨界溶解温度よりも高い温度で回収し、当該第1のゲル相と、第2の酸性水溶液と、を当該下限臨界溶解温度よりも低い温度で混合して逆抽出用溶液を調製する工程と、
前記逆抽出用溶液を前記下限臨界溶解温度よりも高い温度に昇温し、当該逆抽出用溶液を第2のゲル相と第2の水相とに分離して、前記第2の水相に前記金属元素を逆抽出する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の金属元素の分離方法。

【請求項3】
前記第1の酸性水溶液に用いる酸と、前記第2の酸性水溶液に用いる酸の種類が異なることを特徴とする請求項2に記載の金属元素の分離方法。

【請求項4】
前記第1の酸性水溶液に用いる酸と、前記第2の酸性水溶液に用いる酸の濃度が異なることを特徴とする請求項2に記載の金属元素の分離方法。

【請求項5】
前記逆抽出用溶液を調製する工程の前に、前記下限臨界溶解温度よりも高い温度であって、前記第1の酸性水溶液に用いる酸と同じ酸を含む酸性水溶液を用いて、前記第1のゲル相を洗浄する工程をさらに含むことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の金属元素の分離方法。

【請求項6】
前記温度応答性ポリマーが、N-置換アルキルアミド骨格、N-置換アリールアミド骨格、アミド骨格、ビニルエーテル骨格、又はメタクリレート骨格を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の金属元素の分離方法。

【請求項7】
前記温度応答性ポリマーが、Poly(N-isopropylacrylamide)、当該ポリマーの誘導体、又は当該ポリマーを形成するモノマーを含む共重合体であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の金属元素の分離方法。

【請求項8】
前記配位子が、前記第1のゲル相に抽出可能な配位子であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の金属元素の分離方法。

【請求項9】
前記抽出用溶液を昇温する前、昇温中、又は昇温直後に、前記抽出用溶液の酸性度を調整する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の金属元素の分離方法。

【請求項10】
前記温度応答性ポリマー(a)の添加量が、前記第1の酸性水溶液(b)に対する質量比(a/b)で1/500以下であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の金属元素の分離方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
参考情報 (研究プロジェクト等) 平成20年度原子力基礎基盤戦略研究イニシアティブ「静電力と表面機能制御によるナノ流体核種分離システムの開発」
平成26年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業「難分析核種用マイクロスクリーニング分析システムの開発」
詳しくお知りになりたい方は下記「問合せ先」まで直接お問合わせください


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close