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マウント装置 NEW

国内特許コード P180015316
整理番号 07819
掲載日 2018年10月2日
出願番号 特願2010-227866
公開番号 特開2012-083141
登録番号 特許第5585959号
出願日 平成22年10月7日(2010.10.7)
公開日 平成24年4月26日(2012.4.26)
登録日 平成26年8月1日(2014.8.1)
発明者
  • ▲徳▼島 高
出願人
  • 独立行政法人理化学研究所
発明の名称 マウント装置 NEW
発明の概要 【課題】 熱膨張または熱収縮による被搭載物の位置ずれを抑え得るマウント装置を提供する。
【解決手段】 マウント装置は、被搭載物を搭載するための搭載板、搭載板を載置する基台、搭載板と基台との間に配設されて搭載板を支持する第1支持部材、第2支持部材および第3支持部材であって、搭載板の被搭載物を搭載する面に平行で互いに垂直な2方向をX方向およびY方向と定義するとき、基台に対する搭載板のX方向の動きを規制し、Y方向の動きを許容する第1支持部材、基台に対する搭載板のX方向の動きとY方向の動きとを許容する第2支持部材、および基台に対する搭載板のX方向の動きとY方向の動きとを許容する第3支持部材、ならびに、搭載板と基台との間に配設されて、基台に対する搭載板のX方向の動きとY方向の動きとを規制する規制部材を有する。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要 物理学、天文学などに関連する技術分野においては、検出器を冷却することによって、検出器のノイズを低減し感度を高めることが必要になることが多々ある。また、測定試料の物性の温度による変化を調べるために、試料を加熱したり冷却したりしながら測定を行うことがある。このような場合、検出器あるいは試料を搭載するマウント装置も、検出器または試料と共に加熱または冷却されることになり、マウント装置に熱膨張または熱収縮が生じて、検出器または試料の搭載位置がずれてしまい、検出精度が低下する。

たとえば、軟X線分光装置では、位置分解能が10μm×10μm程度のCCDイメージセンサを検出器として使用し、これを-90℃程度にまで冷却する。冷却時の温度調節は厳密に行われるが、多少の温度変化は避けられない。CCDイメージセンサの分解能を活かすためには、温度変化に起因する熱膨張または熱収縮による搭載位置のずれを、10μm以下に抑える必要があり、さらに望ましくは1μm程度とするのがよい。

熱膨張率が極めて小さい材料でマウント装置を作製すれば、温度変化による搭載位置のずれを防止することができると期待される。しかし、現在開発されている熱膨張率の小さい材料(たとえば、鉄-ニッケルの合金であるインバー、鉄-ニッケル-コバルトの合金であるスーパーインバーなど)は、熱膨張率の小さい温度範囲が常温付近(30~40℃)に限られており、上記のような氷点下への冷却または百度を超える高温への加熱を伴う用途には適していない。また、材料自体が高価であるため、大型のマウント装置に用いるにはコストの点で問題がある。

一方、キネマティックマウントと呼ばれ、構造的に位置ずれを抑制する機構が知られている(たとえば特許文献1)。キネマティックマウントでは、被搭載物を搭載する搭載板を3点で支持するとともに、3つの支持点によって規定される平面内でのそれぞれの支持点の位置の並進自由度を、0,1および2とするものである。キネマティックマウントを採用したマウント装置の例を、図12の平面図および図13の断面図に示す。図13において、(a),(b)および(c)はそれぞれ、図12に示す部位95a,95b,95cの断面を表す。

図12,図13に示したマウント装置9は、被搭載物を搭載する搭載板91と、搭載板91を載置する基台92と、搭載板91と基台92との間に配設されて搭載板91を支持する3つの支持部材93a,93b,93cを有する。なお、図12,図13に示すように、被搭載物を搭載する搭載板91の上面に平行で互いに垂直な2方向をX方向およびY方向と定義し、X方向およびY方向に垂直な方向をZ方向と定義する。

搭載板91および基台92は鋼製である。支持部材93a,93b,93cは、ルビー製または鋼製の球体である。図13に示すように、搭載板91には、円錐状の3つの凹部91a,91b,91cが形成されており、凹部91aは支持部材93aを、凹部91bは支持部材93bを、凹部91cは支持部材93cを受ける。

基台92には、搭載板91の凹部91aに対応する部位に、円錐状の凹部92aが形成されており、また、搭載板91の凹部91bに対応する部位に、断面V字状のY方向に延びる溝92bが形成されている。凹部92aは支持部材93aを受け、溝92bは支持部材93bを受ける。基台92のうち、搭載板91の凹部91cに対応する部位92cは、搭載板91の上面に平行な平面とされており、支持部材93cはこの平面の部位92cに当接する。

搭載板91の3つの凹部91a,91b,91c、ならびに基台92の凹部92a、溝92bおよび平面の部位92cによって、マウント装置9における3つの支持部位95a,95b,95cが規定される。支持部材93a,93b,93cは球体であるが、支持部材93aは凹部91aおよび凹部92aによってX方向とY方向の動きが規制されるので、支持部位95aはX-Y平面内での並進自由度をもたない。

凹部91bおよび溝92bによって規定される支持部位95bは、支持部材93bが溝92b内をY方向に転がり得るので、Y方向に並進自由度を有する。また、凹部91cおよび平面の部位92cによって規定される支持部位95cは、支持部材93cが部位92c上をX方向にもY方向にも転がり得るので、X方向およびY方向に並進自由度を有する。

この構成によれば、搭載板91に熱膨張または熱収縮が生じた場合でも、支持部位95aの移動を防止することができる。したがって、被搭載物を支持部位95aの上に搭載することによって、X-Y平面内での被搭載物の位置のずれは防止される。なお、図12において、符号96は、支持部位95aを含む、被搭載物の搭載領域を表す。
産業上の利用分野 本発明はマウント装置に関し、特に、加熱または冷却して膨張または収縮が生じるときでも、被搭載物の位置ずれを抑え得るマウント装置に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
上面に被搭載物を搭載するための搭載板、
搭載板を載置する基台、
搭載板と基台との間に配設されて搭載板を支持する第1支持部材、第2支持部材および第3支持部材であって、搭載板の上面に平行で互いに垂直な2方向をX方向およびY方向と定義するとき、基台に対する搭載板のX方向の動きを規制し、Y方向の動きを許容する第1支持部材、基台に対する搭載板のX方向の動きとY方向の動きとを許容する第2支持部材、および基台に対する搭載板のX方向の動きとY方向の動きとを許容する第3支持部材、ならびに
搭載板と基台との間に配設されて、基台に対する搭載板のX方向の動きとY方向の動きとを規制する規制部材を有し、
規制部材の上端面が搭載板には当接しないことを特徴とするマウント装置。

【請求項2】
第1支持部材、第2支持部材および第3支持部材は球体であり、
搭載板は、円錐状の3つの凹部であって、第1支持部材、第2支持部材および第3支持部材をそれぞれ受ける3つの凹部を有し、
基台は、Y方向に延びるV字状の溝であって第1支持部材を受ける溝、第2支持部材に当接する平面、および第3支持部材に当接する平面を有することを特徴とする請求項1に記載のマウント装置。

【請求項3】
第1支持部材、第2支持部材および第3支持部材は、Y方向に平行な軸を有する円柱体であり、
搭載板は、Y方向に延びるV字状の3つの溝であって、第1支持部材、第2支持部材および第3支持部材をそれぞれ受ける3つの溝を有し、
基台は、Y方向に延びるV字状の溝であって第1支持部材を受ける溝、第2支持部材に当接する平面、および第3支持部材に当接する平面を有することを特徴とする請求項1に記載のマウント装置。

【請求項4】
規制部材は、X方向およびY方向に垂直な軸を有する円柱体であり、
搭載板および基台は、それぞれ規制部材を受ける円柱状の凹部を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のマウント装置。

【請求項5】
規制部材は、X方向およびY方向に垂直な軸を有する円柱体であり、
搭載板は、規制部材を受ける円柱状の凹部を有し、
基台は、規制部材を受ける柱状の凹部であって、隣り合う2平面を側面に含む凹部を有し、
マウント装置はさらに、規制部材を受ける基台の凹部の側面の隣り合う2平面に対して規制部材を押圧して、規制部材を基台に固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のマウント装置。

【請求項6】
規制部材は、X方向およびY方向に垂直な方向から見て、第1支持部材、第2支持部材および第3支持部材の配設位置を頂点とする三角形の内部に配設されていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のマウント装置。

【請求項7】
規制部材は、第1支持部材を通ってY方向に延びる直線の上に配設されていることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のマウント装置。

【請求項8】
上面に被搭載物を搭載するための搭載板、
搭載板を載置する基台、
搭載板と基台との間に配設されて搭載板を支持する第1支持部材、第2支持部材および第3支持部材であって、搭載板の上面に平行で互いに垂直な2方向をX方向およびY方向と定義するとき、基台に対する搭載板のX方向の動きを規制し、Y方向の動きを許容する第1支持部材、基台に対する搭載板のX方向の動きとY方向の動きとを許容する第2支持部材、および基台に対する搭載板のX方向の動きとY方向の動きとを許容する第3支持部材、ならびに
搭載板と基台との間に配設されて、基台に対する搭載板のX方向の動きとY方向の動きとを規制する規制部材を有し、
規制部材は、X方向およびY方向に垂直な軸を有する円柱体であり、
搭載板は、規制部材を受ける円柱状の凹部を有し、
基台は、規制部材を受ける柱状の凹部であって、隣り合う2平面を側面に含む凹部を有し、
規制部材を受ける基台の凹部の側面の隣り合う2平面に対して規制部材を押圧して、規制部材を基台に固定する固定手段をさらに備えることを特徴とするマウント装置。
国際特許分類(IPC)
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