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放射線検出方法及び放射線検出器並びに放射線検出に用いられる新規化合物 NEW

国内特許コード P180015376
整理番号 S2017-0361-N0
掲載日 2018年11月1日
出願番号 特願2017-037748
公開番号 特開2018-140974
出願日 平成29年2月28日(2017.2.28)
公開日 平成30年9月13日(2018.9.13)
発明者
  • 河合 壯
  • 朝戸 良輔
  • 柳田 健之
  • 岡田 豪
  • 中嶋 琢也
出願人
  • 国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学
発明の名称 放射線検出方法及び放射線検出器並びに放射線検出に用いられる新規化合物 NEW
発明の概要 【課題】低量の放射線に対する感応性が優れたフォトクロミック化合物の提供。
【解決手段】式1で表される化合物。



(式中、R1~R11がそれぞれ独立に水素原子、芳香族残基、脂肪族炭化水素残基等を表し、X1~X4、Y1、Y2がそれぞれ独立にCH、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子、又はリン原子等を表す。)
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


フォトクロミック化合物とは、光の作用により単一の分子が化学結合を組み換え、それによって吸収スペクトルの異なる2つの異性体に可逆的に変化する化合物をいう。このような性質を利用して、フォトクロミック化合物を用いた光記録材料や光スイッチ、調光レンズ等の製品が開発されている。



例えばフォトクロミック化合物の一つであるジアリールエテンは、紫外線を照射することにより有色の開環体に変化し、可視光線を照射することにより無色の閉環体に変化する。これは、紫外線の照射により高エネルギー励起状態とされ、これによって閉環体から開環体への構造変化(変色反応)が誘起されるためである。このようなフォトクロミック化合物に対して放射線を照射した場合も、紫外線を照射したときと類似の励起状態を作りだすことができることから、フォトクロミック化合物を利用した放射線検出器が検討されている(特許文献1、2)。



放射線検出器の一つに、放射線によって変色する、ロイコ色素などの酸化還元色素を含む放射線インジケータ(カラー線量計)がある。放射線インジケータは、例えば原子力発電所や放射線を取り扱う医療施設・研究施設では作業者の放射線被曝の管理のため、或いは医療器具や血液製剤等に対して滅菌を目的として放射線(X線・ガンマ線)を照射する際に必要量の放射線が照射されたか否かを調べるために用いられている。

産業上の利用分野


本発明は、放射線の検出に用いることができるフォトクロミック化合物及びこれを利用した放射線検出方法、並びに放射線検出器に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物であって、
【化1】


一般式(1)中、Phがフェニル基を表し、
~R11がそれぞれ独立に水素原子、芳香族残基、脂肪族炭化水素残基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアシル基を表し、
~Xがそれぞれ独立にCH、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子、又はリン原子を表し、
、Yがそれぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、リン原子、セレン原子、NH、CH、P=Oを表す化合物。

【請求項2】
下記式(2)で表される化合物であって、
【化2】


式(2)中、Phがフェニル基を表し、
12~R26がそれぞれ独立に水素原子、芳香族残基、脂肪族炭化水素残基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアシル基を表し、
、Xがそれぞれ独立にCH、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子、又はリン原子を表し、
、Xがそれぞれ独立にCH、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子、又はリン原子を表し、
、Yがそれぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、リン原子、セレン原子、NH、CH、P=Oを表す化合物。

【請求項3】
請求項1に記載の化合物において、
とXの組み合わせが、それらの間に吸引的な相互作用を発現する基又は原子の組み合わせから選択され、XとXの組み合わせがそれらの間に吸引的な相互作用を発現する基又は原子の組み合わせから選択される化合物。

【請求項4】
請求項3に記載の化合物において、
及びXがそれぞれCHであり、Xが硫黄原子であり、Xが窒素原子である化合物。

【請求項5】
請求項2に記載の化合物において、
とXの組み合わせが、それらの間に吸引的な相互作用を発現する基又は原子の組み合わせから選択され、XとXの組み合わせが、それらの間に吸引的な相互作用を発現する基又は原子の組み合わせから選択される化合物。

【請求項6】
請求項5に記載の化合物において、
及びXがそれぞれCHであり、Xが硫黄原子であり、Xが窒素原子である化合物。

【請求項7】
請求項1に記載の化合物において、
式(1)中、X及びXがそれぞれCHであり、Xが硫黄原子であり、Xが窒素原子であり、Y、Yが硫黄原子である化合物。

【請求項8】
請求項1に記載の化合物において、
式(1)中、R~R11がそれぞれCHであり、X及びXがそれぞれCHであり、Xが硫黄原子であり、Xが窒素原子であり、Y、Yが硫黄原子である化合物。

【請求項9】
請求項2に記載の化合物において、
式(2)中、X及びXがそれぞれCHであり、Xが硫黄原子であり、Xが窒素原子であり、Y、Yが硫黄原子である化合物。

【請求項10】
請求項2に記載の化合物において、
式(2)中、R12~R26がそれぞれCHであり、X及びXがそれぞれCHであり、Xが硫黄原子であり、Xが窒素原子であり、Y、Yが硫黄原子である化合物。

【請求項11】
a)紫外光及び可視光を遮断した状態で、下記式(3a)で表される化合物を低反応性溶媒に溶解して第1溶液を準備する第1工程と、
【化3】


(式(3a)中、R~R11がそれぞれ独立に水素原子、芳香族残基、脂肪族炭化水素残基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアシル基を表し、
~Xがそれぞれ独立にCH、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子、又はリン原子を表し、
、Yがそれぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、リン原子、セレン原子、NH、CH、P=Oを表し、
、Zがそれぞれ独立にメチル基、フェニル基、チオフェン、フラン、チアゾール、ピロール、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサジアジン、ベンゾチオフェン、アザベンゾチオフェン、インドール、アザインドール、ビフェニル、キノリン、ジアジン、トリアジン、ナフタレン、アントラセン、ビニル、エチニル、又はフェニルエチニルを表す。)
b)可視光を遮断した状態で前記第1溶液に紫外線を照射して、該第1溶液中に下記式(3b)で表される化合物を生成させる工程と、
【化4】


(式(3b)中、R~R11、X~X、Y、Y、Z、Zは式(3a)の通り定義される。)
c)紫外光及び可視光を遮断した状態で、前記式(3b)で表される化合物を含有する前記第1溶液にハロゲン化炭素溶媒を加えて第2溶液を作製し、該第2溶液に放射線を照射する工程と
を含む放射線の検出方法。

【請求項12】
a)紫外光及び可視光を遮断した状態で、下記式(4a)で表される化合物を低反応性溶媒に溶解して第1溶液を準備する工程と、
【化5】


(式(4a)中、R12~R26がそれぞれ独立に水素原子、芳香族残基、脂肪族炭化水素残基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアシル基を表し、
、Xがそれぞれ独立にCH、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子、又はリン原子を表し、
、X10がそれぞれ独立にCH、C、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子、又はリン原子を表し、
、Yがそれぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、リン原子、セレン原子、NH、CH、P=Oを表し、
、Zがそれぞれ独立にメチル基、フェニル基、チオフェン、フラン、チアゾール、ピロール、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサジアジン、ベンゾチオフェン、アザベンゾチオフェン、インドール、アザインドール、ビフェニル、キノリン、ジアジン、トリアジン、ナフタレン、アントラセン、ビニル、エチニル、又はフェニルエチニルを表す。)
b)可視光を遮断した状態で、前記第1溶液に紫外線を照射して、該第1溶液中に下記式(4b)で表される化合物を生成させる工程と、
【化6】


(式(4b)中、R12~R26、X、X、X、X10、Y、Y、Z、Zは式(4a)の通り定義される。)
c)紫外光及び可視光を遮断した状態で、前記式(4b)で表される化合物を含有する第1溶液にハロゲン化炭素溶媒を加えて第2溶液を作製し、該第2溶液に放射線を照射する工程と
を含む放射線の検出方法。

【請求項13】
前記低反応性溶媒が芳香族炭化水素系溶媒である、請求項11又は請求項12に記載の放射線の検出方法。

【請求項14】
前記ハロゲン化炭素溶媒がハロゲン化アルキルである、請求項11~13のいずれかに記載の放射線の検出方法。

【請求項15】
前記ハロゲン化炭素溶媒が塩化アルキルである、請求項14に記載の放射線の検出方法。

【請求項16】
前記ハロゲン化炭素溶媒がクロロホルムである、請求項15に記載の放射線の検出方法。

【請求項17】
下記式(5)で表される化合物であって、
【化7】


式(5)中、R~R11がそれぞれ独立に水素原子、芳香族残基、脂肪族炭化水素残基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアシル基を表し、
~Xがそれぞれ独立にCH、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子、又はリン原子を表し、
、Yがそれぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、リン原子、セレン原子、NH、CH、P=Oを表し、
、Zがそれぞれ独立にメチル基、フェニル基、チオフェン、フラン、チアゾール、ピロール、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサジアジン、ベンゾチオフェン、アザベンゾチオフェン、インドール、アザインドール、ビフェニル、キノリン、ジアジン、トリアジン、ナフタレン、アントラセン、ビニル、エチニル、又はフェニルエチニルを表す化合物と、
ハロゲン化炭素骨格を有する化合物と
を含有する組成物を備えた放射線検出器。

【請求項18】
下記式(6)で表される化合物であって、
【化8】


式(6)中、R12~R26がそれぞれ独立に水素原子、芳香族残基、脂肪族炭化水素残基、シアノ基、ハロゲン原子、カルボンアミド基、アミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアシル基を表し、
、Xがそれぞれ独立にCH、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子、又はリン原子を表し、
、X10がそれぞれ独立にCH、C、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、フッ素原子、又はリン原子を表し、
、Yがそれぞれ独立に硫黄原子、酸素原子、リン原子、セレン原子、NH、CH、P=Oを表し、
、Zがそれぞれ独立にメチル基、フェニル基、チオフェン基、フラン、チアゾール、ピロール、オキサゾール、オキサジアゾール、オキサジアジン、ベンゾチオフェン、アザベンゾチオフェン、インドール、アザインドール、ビフェニル、キノリン、ジアジン、トリアジン、ナフタレン、アントラセン、ビニル、エチニル、又はフェニルエチニルを表す化合物と、
ハロゲン化炭素骨格を有する化合物と
を含有する組成物を備えた放射線検出器。

【請求項19】
前記ハロゲン化炭素骨格を有する化合物がハロゲン化アルキルである、請求項17又は18に記載の放射線検出器。

【請求項20】
前記ハロゲン化炭素骨格を有する化合物が塩化アルキルである、請求項19に記載の放射線検出器。

【請求項21】
前記ハロゲン化炭素骨格を有する化合物がクロロホルムである、請求項20に記載の放射線検出器。

【請求項22】
前記組成物が、液状又はゲル状である、請求項17~21のいずれかに記載の放射線検出器。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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