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相変化材料および相変化型メモリ素子 NEW

国内特許コード P180015410
整理番号 (S2016-0202-N0)
掲載日 2018年11月5日
出願番号 特願2017-556030
出願日 平成28年12月9日(2016.12.9)
国際出願番号 JP2016086786
国際公開番号 WO2017104577
国際出願日 平成28年12月9日(2016.12.9)
国際公開日 平成29年6月22日(2017.6.22)
優先権データ
  • 特願2015-246075 (2015.12.17) JP
発明者
  • 須藤 祐司
  • 畑山 祥吾
  • 進藤 怜史
  • 小池 淳一
  • 齊藤 雄太
出願人
  • 国立大学法人東北大学
発明の名称 相変化材料および相変化型メモリ素子 NEW
発明の概要 実用性に優れた相変化型メモリ素子を得るために適した新規組成を有する相変化材料、およびそれを用いた相変化型メモリ素子を得るために、相変化材料は、Cr、Ge及びTeを主成分とし、結晶相における抵抗値がアモルファス相における抵抗値よりも大きい性質を有する。相変化型メモリ素子は、基板と、この基板の上部にCr、Ge及びTeを主成分とし、結晶相における抵抗値がアモルファス相における抵抗値よりも大きい相変化材料で形成したメモリ層と、このメモリ層に通電するための第1、第2の電極層とを備える。
従来技術、競合技術の概要


近年、電子機器の急速な市場拡大に伴い、既存不揮発性Flashメモリの性能向上が要求されており、Flashメモリの性能を大きく上回る次世代型の不揮発性メモリの開発が盛んに行われている。次世代不揮発性メモリとして、磁気抵抗メモリ(MRAM:agnetoresistive andom ccess emory)、強誘電体メモリ(FeRAM:Ferroelectric andom ccess emory)、相変化型メモリ(PCRAM:hase hange andom ccess emory)、抵抗変化型メモリ(ReRAM:Resistive andom ccess emory)などが盛んに研究開発されている。中でも、PCRAMは、単純なメモリセル構造を有するため、製造コストの他、集積度の面においても他のメモリに比し優れている。



PCRAMの情報記録層には相変化材料が用いられており、相変化材料のアモルファス相と結晶相間の相変化に伴う電気抵抗変化を利用して、情報を記録する。



アモルファス相状態の相変化材料は、結晶化温度Tc以上へ加熱することにより結晶相状態へと変化し、また、結晶相状態の相変化材料は、結晶化温度Tcよりも高い融点Tm以上へ加熱後、急冷することによりアモルファス相状態へ変化する。



相変化材料のアモルファス相と結晶相間の相変化には、電気パルスによるジュール熱を利用し、例えば、融点Tm以上にジュール加熱してその後急冷しアモルファス相とすることによりリセット状態[0]とし、結晶化温度Tc以上かつ融点Tm未満にジュール加熱して結晶相とすることによりセット状態[1]として情報を記録する。



現在、PCRAM用相変化材料としては、DVD-RAMに用いられているGeSbTe(GST)が広く検討されている(例えば非特許文献1、2参照)。



一方で、更なるPCRAMの微細化による大容量化と共に、作動保障温度の向上(高温データ保持性の改善)やデータ書換えに伴う消費電力の低減が求められている。



特許文献1では、GeSbTe化合物を相変化材料として用いた不揮発性メモリが開示されている。しかしながら、非特許文献1に示されているように、GeSbTe化合物のアモルファス相の結晶化温度Tcは約150℃程度と低い。それ故、アモルファス相の熱的安定性が低く、高温データ保持性が脆弱であり得るため、作動保障温度が十分でない。



高結晶化温度を有する相変化材料として、特許文献2にはSbとTeを主成分とし、追加元素として少なくとも1種類の元素を追加した相変化材料が開示されており、追加元素として、B、C、N、Ag、In、PおよびGeが記述されている。すなわち特許文献2には、SbとTeを主成分とし、追加元素として少なくとも1種の元素を追加した相変化材料において、160℃以上の結晶化温度および2.5eV以上の結晶化の活性化エネルギーが得られることが開示されている。特許文献2の実施例には、Sb75Te25合金に追加元素としてN、Ge、B、PおよびAgを含有した相変化材料が記述されている。しかしながら、特許文献2に記載の相変化材料は、光記録媒体用の相変化記録材料として開発されたものであり、アモルファス相と結晶相との電気抵抗に関する記述については一切ない。



また、上述したGeSbTe化合物をはじめとする既存の相変化材料は、結晶相の方がアモルファス相よりも電気抵抗が低い(通常、相変化材料では、結晶相はアモルファス相に比べて3桁以上電気抵抗が低い)。一般的に知られているように、ジュール発熱量Qは、Q=IRtで表される。ここで、Iは電流、Rは電気抵抗、tは時間である。従って、PCRAMメモリ素子を考えた場合、アモルファス相は高い電気抵抗を有するため、ジュール加熱により結晶化温度Tc以上へ加熱し結晶相へ相変化させる際の駆動電流は小さくて済む。それ故、アモルファス相状態から結晶相状態への書換え消費電力は小さい。一方で、結晶相をアモルファス相へ相変化させるためには結晶化温度Tcよりも高い温度である融点Tm以上に加熱しなければならず、また、結晶相は低い電気抵抗を有するため、融点Tm以上に加熱するために大きな駆動電流が必要であり消費電力が高くなってしまう欠点がある。



特許文献3では、高温データ保持性およびデータ書換え消費電力を低減する相変化材料として、GeTe100-x-y(ここで式中、Mは、Al、Si、Cu、In及びSnからなる群から選択した1種類の元素を示し、xは5.0-50.0(at.%)、yは4.0-45.0(at.%)の範囲内で、40(at.%)≦x+y≦60(at.%)となるように選択されている)相変化材料およびそれを用いた相変化メモリ素子が開示されている。GeTe100-x-y相変化材料は、従来材よりも高い結晶化温度(Tc≧190℃)を有するため高温データ保持性に優れる。また、組成によっては510℃程度の低い融点Tmを持つため、相変化材料をアモルファス化するために過度の加熱が必要でなく、GeSbTe化合物(Tm≒620℃)といった従来相変化材料に比してデータ書換え消費電力の低減が可能である。しかしながら、GeSbTe化合物と同様に、結晶相の電気抵抗はアモルファス相のそれよりも3桁以上低く、依然として結晶相状態からアモルファス状態へ相変化させるために大きな駆動電流が必要であり、データ書換え消費電力の低減は十分であるとは言えない。



以上のように、既に提案されている相変化材料には、PCRAMメモリ素子の材料として要求される、1)高温データ保持能力が高いこと、さらに、2)データ書換え時の消費電力が小さいこと、を満足する、十分に実用化に耐えうる材料は存在しない。

産業上の利用分野


本発明は、一般に、メモリ素子材料に適した相変化材料及びその材料を用いた相変化型メモリ素子に関し、特に、相変化に要する駆動エネルギーを低減することが可能な相変化材料、およびその材料を用いた相変化型メモリ素子に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
Cr、Ge及びTeを主成分とし、結晶相における抵抗値がアモルファス相における抵抗値よりも大きい、相変化材料。

【請求項2】
請求項1に記載の相変化材料であって、Crを全体の15(at.%)以上含む、相変化材料。

【請求項3】
請求項1又は2に記載の相変化材料であって、アモルファス相から結晶相に転移する結晶化温度が270℃以上である、相変化材料。

【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の相変化材料であって、N、O、Al、Si、CuおよびSbからなる群から選択した少なくとも1種類の元素を追加元素Mとして全体の0.01-5.0(at.%)含む、相変化材料。

【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載の相変化材料であって、前記Cr、Ge、Te間には、一般化学式、
CrGeTe100-x-y
で示される関係が存在し、xは15.0-25.0(at.%)、yは15.0-25.0(at.%)の範囲内で、34.0(at.%)≦x+y≦48.0(at.%)となるように選択されている、相変化材料。

【請求項6】
請求項4に記載の相変化材料であって、前記追加元素Mを、
(CrGeTe100-x-y100-z
の形で含み、ここでzは、0.01-5.0(at.%)となるように選択されている、相変化材料。

【請求項7】
基板と、前記基板の上部に請求項1乃至6の何れか1項に記載の相変化材料で形成したメモリ層と、前記メモリ層に通電するための第1、第2の電極層と、を備える、相変化型メモリ素子。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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