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被処理水の生物学的浄化剤およびその製造方法、被処理水の生物学的浄化方法、ならびに被処理水の生物学的浄化システム NEW

国内特許コード P180015439
整理番号 B000024JP
掲載日 2018年11月6日
出願番号 特願2015-502014
登録番号 特許第5761884号
登録日 平成27年6月19日(2015.6.19)
国際出願番号 JP2014003910
国際公開番号 WO2015029326
国際出願日 平成26年7月24日(2014.7.24)
国際公開日 平成27年3月5日(2015.3.5)
優先権データ
  • 特願2013-180148 (2013.8.30) JP
発明者
  • 濱井 昂弥
  • 小寺 拓也
  • 古谷 尚稔
出願人
  • 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構
発明の名称 被処理水の生物学的浄化剤およびその製造方法、被処理水の生物学的浄化方法、ならびに被処理水の生物学的浄化システム NEW
発明の概要 水温15℃以下の低温環境下においても、金属イオンおよび硫酸イオンを含有する被処理水中の金属イオンを長期間にわたって除去することができる生物学的浄化剤を提供する。
本発明は、金属イオンおよび硫酸イオンを含有する被処理水中で、前記金属イオンの硫化物を析出させて、前記非処理水から前記金属イオンを除去するための生物学的浄化剤であって、硫酸還元菌を保有する穀物殻と、粗タンパク質が5質量%以上含まれる有機物含有材料と、を含有することを特徴とする。
従来技術、競合技術の概要 例えば、金属鉱山の坑廃水のような鉱山由来の排水や、工業用排水などの各種排水には、種々の金属イオンが含まれており、金属イオンの中には人体や環境に有害な影響を及ぼすものが多数存在する。このため、これらの金属イオンを含有する水を排出する際には、各国ごとに定められた排水基準を満足させるための処理が必要となる。

さらに最近では、各国や地域によって排水基準を現状よりもさらに厳しくして環境汚染を防止する傾向があり、被処理水中に含有する金属イオン濃度を安価に極力低減する技術を開発することが強く望まれている。

ところで、坑廃水や工業用排水などの各種排水は、一般に、Fe,Zn,Cu,Pb,Cd,As等の金属イオンを含有し、さらに、硫酸イオン(SO42-)も50~3000mg/L程度含有していることがある。そこで近年、硫酸還元菌の作用を用いて、硫酸イオンを含む被処理水から金属イオンを除去する技術が研究されつつある。この技術は、硫酸還元菌によって硫酸イオンを還元して硫化物イオンを生成し、この硫化物イオンと金属イオンとを反応させて金属の硫化物を生成して析出させることにより、被処理水から金属イオンを除去するものである。

この反応を十分に起こすためには、硫酸還元菌を活性化させる必要がある。特許文献1において本出願人は、硫酸還元菌の呼吸基質となる有機物を与えるための有機物含有材料として、これまで知られている種々の有機物含有材料のなかには、硫酸還元菌の作用を発揮させることができるものと、実際には硫酸還元菌の作用を発揮させることができないものとがあり、適切な有機物含有材料を選択する必要があることを明らかにした。そして、有機物含有材料として、入手コストがほとんどかからないバイオマス資源である穀物殻を用いた場合に、被処理水中の金属イオンを長期間にわたって十分に除去することができることを明らかにした。
産業上の利用分野 本発明は、金属イオンおよび硫酸イオンを含有する被処理水中で、前記金属イオンの硫化物を析出させて、前記非処理水から金属イオンを除去するための生物学的浄化剤およびその製造方法、前記被処理水の生物学的浄化方法、ならびに、前記被処理水の生物学的浄化システムに関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
金属イオンおよび硫酸イオンを含有する被処理水中で、前記金属イオンの硫化物を析出させて、前記処理水から前記金属イオンを除去するための生物学的浄化剤であって、
硫酸還元菌を保有する穀物殻と、
粗タンパク質が5質量%以上含まれる、酒粕、おから、米ぬか、茶葉、ミヤコグサ、チモシー、およびクローバーより選択された少なくとも一種からなる有機物含有材料と、
を含有することを特徴とする被処理水の生物学的浄化剤。

【請求項2】
前記有機物含有材料に含まれる粗繊維が50質量%以下である請求項1に記載の被処理水の生物学的浄化剤。

【請求項3】
前記穀物殻は、前記被処理水とともに嫌気状態で静置され前記硫酸還元菌を含む硫酸イオン還元活性に関わる細菌群が馴養されたものである一方、前記有機物含有材料は前記馴養後に添加されたものである請求項1または2に記載の被処理水の生物学的浄化剤。

【請求項4】
金属イオンおよび硫酸イオンを含有する被処理水から前記金属イオンを除去するための生物学的浄化方法であって、
硫酸還元菌を保有する穀物殻と、粗タンパク質が5質量%以上含まれる、酒粕、おから、米ぬか、茶葉、ミヤコグサ、チモシー、およびクローバーより選択された少なくとも一種からなる有機物含有材料と、を含有する生物学的浄化剤を嫌気状態に維持しつつ、該生物学的浄化剤に対して前記被処理水を連続通水する工程により、前記金属イオンの硫化物を析出させて、前記被処理水から前記金属イオンを除去することを特徴とする被処理水の生物学的浄化方法。

【請求項5】
前記穀物殻を前記被処理水とともに嫌気状態で静置して前記硫酸還元菌を含む硫酸イオン還元活性に関わる細菌群を馴養する工程と、その後前記有機物含有材料を添加する工程と、を有し、その後前記連続通水工程を行う請求項に記載の被処理水の生物学的浄化方法。

【請求項6】
前記馴養工程は、前記穀物殻の一部を菌源および前記被処理水とともに嫌気状態かつ水温20~30℃で静置して前記硫酸還元菌を含む硫酸イオン還元活性に関わる細菌群を培養する前培養工程と、
引き続き、該前培養工程を経た前記穀物殻と残りの穀物殻および前記被処理水を嫌気状態かつ水温10~15℃で静置して前記硫酸還元菌を含む硫酸イオン還元活性に関わる細菌群をさらに培養する本培養工程と、
を有する請求項に記載の被処理水の生物学的浄化方法。

【請求項7】
金属イオンおよび硫酸イオンを含有する被処理水から前記金属イオンを除去するための生物学的浄化システムであって、
硫酸還元菌を保有する穀物殻と、粗タンパク質が5質量%以上含まれる、酒粕、おから、米ぬか、茶葉、ミヤコグサ、チモシー、およびクローバーより選択された少なくとも一種からなる有機物含有材料と、を含有する生物学的浄化剤が収容され、嫌気状態が維持された処理容器と、
該処理容器内に前記被処理水を連続供給する供給系と、
前記処理容器内で前記生物学的浄化剤によって前記金属イオンの硫化物が析出され、前記金属イオンが除去された処理水を前記処理容器から連続排出する排出系と、
を有することを特徴とする被処理水の生物学的浄化システム。

【請求項8】
金属イオンおよび硫酸イオンを含有する被処理水中で、前記金属イオンの硫化物を析出させて、前記被処理水から前記金属イオンを除去するための生物学的浄化剤であって、
硫酸還元菌を保有する穀物殻と、
粗タンパク質が5質量%以上含まれる有機物含有材料と、
を含有し、前記穀物殻は、前記被処理水とともに嫌気状態で静置され前記硫酸還元菌を含む硫酸イオン還元活性に関わる細菌群が馴養されたものである一方、前記有機物含有材料は前記馴養後に添加されたものであることを特徴とする被処理水の生物学的浄化剤。

【請求項9】
前記有機物含有材料に含まれる粗繊維が50質量%以下である請求項8に記載の被処理水の生物学的浄化剤。

【請求項10】
金属イオンおよび硫酸イオンを含有する被処理水から前記金属イオンを除去するための生物学的浄化方法であって、
硫酸還元菌を保有する穀物殻と、粗タンパク質が5質量%以上含まれる有機物含有材料と、を含有する生物学的浄化剤を嫌気状態に維持しつつ、該生物学的浄化剤に対して前記被処理水を連続通水する工程により、前記金属イオンの硫化物を析出させて、前記被処理水から前記金属イオンを除去する工程を有し、
該工程の前に、前記穀物殻を前記被処理水とともに嫌気状態で静置して前記硫酸還元菌を含む硫酸イオン還元活性に関わる細菌群を馴養する工程と、その後前記有機物含有材料を添加する工程と、を有することを特徴とする被処理水の生物学的浄化方法。

【請求項11】
前記馴養工程は、前記穀物殻の一部を菌源および前記被処理水とともに嫌気状態かつ水温20~30℃で静置して前記硫酸還元菌を含む硫酸イオン還元活性に関わる細菌群を培養する前培養工程と、
引き続き、該前培養工程を経た前記穀物殻と残りの穀物殻および前記被処理水を嫌気状態かつ水温10~15℃で静置して前記硫酸還元菌を含む硫酸イオン還元活性に関わる細菌群をさらに培養する本培養工程と、
を有する請求項10に記載の被処理水の生物学的浄化方法。

【請求項12】
金属イオンおよび硫酸イオンを含有する被処理水中で、前記金属イオンの硫化物を析出させて、前記処理水から前記金属イオンを除去するための生物学的浄化剤の製造方法であって、
硫酸還元菌を保有する穀物殻を前記被処理水とともに嫌気状態で静置して前記硫酸還元菌を含む硫酸イオン還元活性に関わる細菌群を馴養する工程と、
その後、粗タンパク質が5質量%以上含まれる有機物含有材料を添加して、生物学的浄化剤とする工程と、
を有することを特徴とする被処理水の生物学的浄化剤の製造方法。

【請求項13】
前記馴養工程は、前記穀物殻の一部を菌源および前記被処理水とともに嫌気状態かつ水温20~30℃で静置して前記硫酸還元菌を含む硫酸イオン還元活性に関わる細菌群を培養する前培養工程と、
引き続き、該前培養工程を経た前記穀物殻と残りの穀物殻および前記被処理水を嫌気状態かつ水温10~15℃で静置して前記硫酸還元菌を含む硫酸イオン還元活性に関わる細菌群をさらに培養する本培養工程と、
を有する請求項12に記載の被処理水の生物学的浄化剤の製造方法。

【請求項14】
前記有機物含有材料が、酒粕、おから、米ぬか、茶葉、ミヤコグサ、チモシー、およびクローバーより選択された少なくとも一種からなる請求項12または13に記載の被処理水の生物学的浄化剤の製造方法。

【請求項15】
前記有機物含有材料に含まれる粗繊維が50質量%以下である請求項12~14のいずれか1項に記載の被処理水の生物学的浄化剤の製造方法。
国際特許分類(IPC)
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画像

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JP2015502014thum.jpg
出願権利状態 登録


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