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ワクモの防除方法及び該方法で利用されるワクモタンパク質 NEW 外国出願あり

国内特許コード P180015451
整理番号 30-P2014-005-JP02
掲載日 2018年11月19日
出願番号 特願2016-523581
出願日 平成27年5月29日(2015.5.29)
国際出願番号 JP2015065600
国際公開番号 WO2015182754
国際出願日 平成27年5月29日(2015.5.29)
国際公開日 平成27年12月3日(2015.12.3)
優先権データ
  • 特願2014-113479 (2014.5.30) JP
発明者
  • 大橋 和彦
  • 村田 史郎
  • 伊勢崎 政美
  • 今内 覚
  • 谷口 綾香
  • 北條 巧
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
発明の名称 ワクモの防除方法及び該方法で利用されるワクモタンパク質 NEW 外国出願あり
発明の概要 【課題】
本発明は、ワクモに対する免疫応答を家畜に惹起させてワクモを防除する方法、そのために利用可能なワクチン抗原及び抗ワクモワクチンを提供することを目的とするものである。
【解決手段】
本発明は、配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質及び/又はそれらの免疫学的等価物を家畜に投与する工程を含む、ワクモに対して特異的な免疫応答を家畜に惹起させる方法を提供する。本発明によれば、家畜に対してワクモに対する特異的な免疫応答を惹起させることができ、吸血したワクモ体内にある標的分子の機能を阻害することで、ワクモを防除することが可能となる。
【選択図】図7
従来技術、競合技術の概要


ワクモによる吸血被害は、世界中の養鶏場(特に採卵鶏)における大きな問題である。ワクモは、吸血によってニワトリの貧血、産卵率の低下及び免疫応答の低下等による鶏卵生産性の低下をひき起こす。また、ワクモは様々な病原体の伝播にも関与することが報告されている。



現行のワクモの防除方法としては、鶏舎の徹底した洗浄、殺虫剤の散布などが挙げられる。しかし、ワクモは非吸血時には鶏舎のヒビ割れのような隙間に棲息するため、洗浄又は薬剤散布で隙間に棲息するワクモを完全に防除することは困難である。また薬物散布は、生産物に薬物が残留するおそれがあることに加え、最近報告されているように薬剤耐性を有するワクモが出現するという問題を伴う。このように、現行の防除方法特に薬剤散布は幾つかの問題を有することから、薬剤散布以外の新たなワクモ防除法が必要とされている。



抗ワクモワクチンは、薬剤散布に代わるワクモの防除方法として有望な手段である。ワクモと同様に家畜の吸血性外部寄生虫であるマダニに関する抗マダニワクチンの開発研究は、既に先行して行われている。



抗マダニワクチンとしては、マダニから宿主に注入される分子をワクチン抗原として用いるもの、及びマダニの腸管内で発現してマダニの恒常性維持に関わる分子をワクチン抗原として用いるもの、などが挙げられる。前者の場合、マダニから宿主に注入される因子の働きが宿主内部における免疫応答によって阻害されることで、マダニの吸血が抑制され、マダニが防除される。また後者の場合、吸血に伴って宿主からマダニの体内に持ち込まれた免疫活性物質によってマダニ体内の標的分子の機能が阻害されることで、マダニが防除される(非特許文献1、非特許文献2)。前者に該当する抗マダニワクチンの一つは、Hoechst社から市販されているTickGARD(登録商標)PLUSである。



近年、抗ワクモワクチンの研究開発も進められている。例えば、ワクモ虫体の不溶性分画及び可溶性分画を抗原として用いたワクチン試験(非特許文献3)が行われている。また、ワクモで発現している遺伝子を同定し、その組換えタンパク質を抗原として用いたワクチン試験が一定の効果を示すことが報告されている(非特許文献4、非特許文献5)。さらに、ワクモの抗酸化酵素や薬剤代謝関連酵素などのワクチン抗原候補となる分子も報告されている(非特許文献6、非特許文献7)。



マダニは宿主に寄生して数日にわたって吸血を続けるため、宿主内部における免疫応答によって吸血を抑制するワクチンも有効である。一方、ワクモの吸血時間は5分から長くて1時間程度であり、マダニに比べると極めて短時間しかニワトリ個体に留まらない。そのため、より高い防除効果が期待できる抗ワクモワクチンとしては、宿主内部における免疫応答によってワクモ由来の分子の機能を阻害することでワクモを防除するものよりも、吸血に伴って宿主からワクモの体内に持ち込まれた免疫活性物質によってワクモを防除するものの方が有利であると考えられる。しかし、これまでのところ、係る機構によってワクモを防除し得る有効なワクチン抗原は見いだされていない。

産業上の利用分野


本発明は、家畜特にニワトリに寄生する外部寄生虫であるワクモ(Dermanyssus gallinae)の防除方法及び該防除方法に用いることのできる新規タンパク質に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質及び/又はそれらの免疫学的等価物を家畜に投与する工程を含む、ワクモに対して特異的な免疫応答を家畜に惹起させる方法。

【請求項2】
免疫学的等価物が、配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質又は配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質のポリペプチド断片である、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
免疫学的等価物が、
配列番号1に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質、
配列番号1に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質、
配列番号2に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列からなるタンパク質、
配列番号2に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質、又は
それらのポリペプチド断片
である、請求項1に記載の方法。

【請求項4】
免疫学的等価物が、
配列番号1に示されるアミノ酸配列、
配列番号1に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列、
配列番号1に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配列
配列番号2に示されるアミノ酸配列、
配列番号2に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列、
配列番号2に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配列、又はそれらの部分アミノ酸配列
のいずれかのアミノ酸配列のN末端及び/若しくはC末端に任意のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなる融合タンパク質
である、請求項1に記載の方法。

【請求項5】
下記のa)~d)のいずれかのアミノ酸配列からなるタンパク質又は下記a)~c)のアミノ酸配列の部分アミノ酸配列からなるポリペプチド断片であって、配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質の免疫学的等価物であるタンパク質又はポリペプチド断片。
a)配列番号1に示されるアミノ酸配列、
b)配列番号1に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され又は置換されたアミノ酸配列
c)配列番号1に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配列、
d)a)~c)のいずれかのアミノ酸配列又はそれらの部分アミノ酸配列のN末端及び/又はC末端に任意のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列。

【請求項6】
下記のe)~h)のいずれかのアミノ酸配列からなるタンパク質又は下記e)~g)のアミノ酸配列の部分アミノ酸配列からなるポリペプチド断片であって、配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質の免疫学的等価物であるタンパク質又はポリペプチド断片。
e)配列番号2に示されるアミノ酸配列、
f)配列番号2に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され又は置換されたアミノ酸配列、
g)配列番号2に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配列、
h)e)~g)のいずれかのアミノ酸配列又はそれらの部分アミノ酸配列のN末端及び/又はC末端に任意のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列。

【請求項7】
請求項5又は6で規定されるいずれかのタンパク質又はそのポリペプチド断片をコードする核酸。

【請求項8】
請求項7に記載の核酸を含む発現ベクター。

【請求項9】
請求項5及び/若しくは請求項6で規定されるタンパク質及び/若しくはポリペプチド断片、又は請求項7で規定される核酸及び/若しくは請求項8で規定される発現ベクターを含む、家畜用抗ワクモワクチン。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016523581thum.jpg
出願権利状態 公開
参考情報 (研究プロジェクト等) 動物の難治性疾病に対する新規制御法の開発
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