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金属構造体およびその製造方法 NEW 外国出願あり

国内特許コード P180015458
整理番号 121-P2004-246-JP02
掲載日 2018年11月19日
出願番号 特願2007-505844
登録番号 特許第4887502号
出願日 平成18年2月16日(2006.2.16)
登録日 平成23年12月22日(2011.12.22)
国際出願番号 JP2006302765
国際公開番号 WO2006092963
国際出願日 平成18年2月16日(2006.2.16)
国際公開日 平成18年9月8日(2006.9.8)
優先権データ
  • 特願2005-040227 (2005.2.17) JP
発明者
  • 三澤 弘明
  • 上野 貢生
  • 坪井 泰之
  • 笹木 敬司
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
発明の名称 金属構造体およびその製造方法 NEW 外国出願あり
発明の概要 入射光に対する波長選択性および偏光選択性を大幅に向上することができる金属構造体およびその製造方法。まず、固体透明基板(ガラス基板)(10)を洗浄し、乾燥させる(S100)。そして、基板(10)の表面にポジ型電子リソグラフィ用レジスト溶液をスピンコート塗布した後、ベイキングを行い、レジスト溶剤を除去して、レジスト薄膜(20)を基板(10)上に形成する(S200)。そして、レジスト薄膜(20)に電子線により所定のパターンを描画し、現像・リンス・乾燥を行う(S300)。そして、基板(10)上にクロム、次に金などの金属を順にスパッタリングにより成膜する(S400)。そして、基板(10)上から余分なレジスト材料を除去する(S500)。これにより、金属ナノロッドアレイ(40)が完成する。金属ナノロッドアレイ(40)は、基板(10)上に、サイズが精密に制御された金属ナノロッドを一定の微小な間隔でその方向を一軸方向にそろえて多数集積化した構造を有する。
従来技術、競合技術の概要

微細な金属、例えば、ナノメートルスケールの表面構造を有する微細金属や、ナノメートルサイズの金属微粒子は、その形状やサイズに応じた特定の波長領域に「局在(表面)プラズモン共鳴吸収」と呼ばれる特徴的な光学応答(光吸収)を示す。局在プラズモン共鳴吸収を示す金属の種類の例には、金や銀、白金などの貴金属類が含まれるが、金属の種類が同じでも、サイズや形状が異なればプラズモン共鳴吸収波長が異なることが重要である。このような性質を活かし、上記のような微細金属や金属微粒子を用いた各種光学デバイス(例えば、光学フィルタなど)への応用が期待されている。


また、局在プラズモン共鳴吸収には重要な応用がある。プラズモン共鳴を示す金属上に吸着した分子の光学応答(発光やラマン散乱)の強度は、分子と表面プラズモンとの相互作用により、著しく増強される(10倍以上)。すなわち、プラズモン共鳴を示す微細金属を基板上に作製した金属構造体は、分子系に対する高感度センサ用デバイスとして機能することになり、この方面への応用研究開発も活発に行われている。


基板に複数のプラズモン共鳴吸収を有する金属微粒子を配置した金属構造体を各種光学デバイスや高感度センサに応用する場合、プラズモン共鳴吸収波長の位置や、その吸収の入射光の偏光選択性を制御することがまず重要になる。プラズモン共鳴吸収帯の特性(共鳴吸収波長やスペクトル形状、偏光選択性など)は、各金属微粒子自体のサイズや形状の秩序性に敏感であるばかりでなく、基板に配列された金属微粒子間の距離、それらの分布(変動性)、およびそれらの配列の方向性(金属微粒子の配列)などの秩序性にも極めて敏感である。したがって、表面プラズモンの光学応答特性を制御するためには、金属微粒子自身のナノ構造および複数の金属微粒子の基板上への配列を精密に制御しなければならない。なお、金属微粒子が、ロッド状の金属微粒子(金属ナノロッド)である場合、その形状は、例えば、アスペクト比(長軸の長さと短軸の長さの比)によって規定することができる。


例えば、特許文献1には、短軸の平均長さ10nm、長軸の平均長さ100nm以下の異方的な形状を有する金ナノロッドを厚さ数μmのアクリル樹脂フィルムに分散した光学フィルタが記載されている。この場合、金ナノロッドにおけるアスペクト比は10以下である。このように作製した光学フィルタは、金ナノロッドのプラズモン共鳴により800nm~1000nmおよび1200nm~1600nmの全波長域にわたって光の透過率が15%以下であり、近赤外領域における良好な光学フィルタとして動作することが確認されている。


また、特許文献2には、金属イオンを還元する方法により長軸および短軸の長さの変動係数が小さい(20%以下)金ナノロッドを調製し(つまり、金ナノロッドのサイズがそろっている)、これを含有する樹脂材料(金ナノロッド含有組成物)が比較的シャープなプラズモン吸収の波長特性を示す(つまり、波長選択性が高い)ことが記載されている。
【特許文献1】
特開2003-315531号公報
【特許文献2】
特開2004-292627号公報

産業上の利用分野

本発明は、金属構造体およびその製造方法に関し、特に、プラズモン共鳴吸収波長を制御することができる金属構造体およびその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
プラズモン共鳴吸収を有する金属構造体であって、
基板、および前記基板上に、一定の間隔で、かつ一定の方向に配置された、ナノメートルスケールの複数のロッド状の金属微粒子を含み、
前記複数のロッド状の金属微粒子の長軸の長さまたは短軸の長さの変動性は5%以下であり、
前記複数のロッド状の金属微粒子は、おのおの、前記ロッド状の金属微粒子を前記基板に垂直な上面から見たときに、矩形上の前記ロッド状の金属微粒子の長軸と短軸との比により規定されるアスペクト比が3より大きく、かつ、10以下である、
金属構造体。

【請求項2】
前記複数のロッド状の金属微粒子は、おのおの、長軸が前記基板と平行に配列されており、かつ、前記複数のロッド状の金属微粒子が有する面のうち最も表面積の大きい面が前記基板に接触配置される、請求項1記載の金属構造体。

【請求項3】
入射光に垂直な平面上に互いに直交する2つの偏光方向を有する入射光に対し、前記2つの偏光方向に対応する2つのプラズモン共鳴吸収スペクトルの吸収極大を生じさせ、かつ、前記2つのプラズモン共鳴吸収スペクトルの吸収極大の差が、50nm以上かつ1000nm以下である、請求項1記載の金属構造体。

【請求項4】
前記2つの偏光方向に対応する2つのプラズモン共鳴吸収スペクトルの吸収極大は、それぞれ500nm~1500nmまで変化されうる、請求項3に記載の金属構造体。

【請求項5】
請求項1記載の金属構造体を製造する方法であって、
基板上にレジスト薄膜を形成する工程と、前記基板上に形成したレジスト薄膜に所定のパターンを形成する工程と、前記レジスト薄膜に所定のパターンを形成した基板上に金属膜を形成する工程と、前記金属膜を形成した基板上から余分なレジスト膜を除去する工程とを有し、
前記パターンを形成する工程は、前記レジスト薄膜に、2μC/cm以下のドーズレートで電子線を露光することにより前記所定のパターンを描画する工程を含む、
金属構造体の製造方法。

【請求項6】
前記パターン形成する工程は、電子線を用いて前記レジスト薄膜に所定のパターンを描画した後、現像を行うことにより、前記レジスト薄膜に所定のパターンを形成する工程を有し、
前記所定のパターンは、完成後の前記金属構造体の集積配置図をトレースしたものであり、長軸の長さまたは短軸の長さの変動性が5%以下の複数のロッド状の金属微粒子を、一定の間隔で、かつ、一定の方向に配置したパターンである、請求項5に記載の金属構造体の製造方法。

【請求項7】
前記レジスト薄膜を除去する工程は、レジストリムーバ溶液中で、加熱しながら超音波洗浄することにより、前記基板上から余分なレジスト膜を除去する工程を有する、請求項5に記載の金属構造体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) プラズモンを用いた最先端ナノ光リソグラフィー
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