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がんの悪性度、予後及び/又は抗がん剤治療の有効性を判定するためのバイオマーカー、抗がん剤を選択するためのコンパニオン診断薬並びに抗がん剤 NEW 新技術説明会 実績あり

国内特許コード P180015462
整理番号 137-P2014-094-JP01
掲載日 2018年11月19日
出願番号 特願2015-038360
公開番号 特開2016-158525
出願日 平成27年2月27日(2015.2.27)
公開日 平成28年9月5日(2016.9.5)
発明者
  • 北村 秀光
  • 武冨 紹信
  • 大野 陽介
  • 大竹 淳矢
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
発明の名称 がんの悪性度、予後及び/又は抗がん剤治療の有効性を判定するためのバイオマーカー、抗がん剤を選択するためのコンパニオン診断薬並びに抗がん剤 NEW 新技術説明会 実績あり
発明の概要 【課題】がんの悪性度、予後及び/又は抗がん剤治療の有効性の判定のためのバイオマーカー、miRを用いたがんの悪性度、予後及び/又は抗がん剤治療の有効性を判定する方法、並びにmiRを含むコンパニオン診断薬又は抗がん剤を提供する。
【解決手段】血液中のIL-6発現量が高いがん患者において特徴的な発現パターンを示す1種以上のマイクロRNAであるバイオマーカーであってがんの悪性度、予後及び/又は抗がん剤治療の有効性を、患者の免疫状況も考慮した形で判定することができるバイオマーカーの使用方法。更には、特定されるmiR、これに対する阻害性核酸又はそれらの機能的等価物は、がん細胞内に導入されることでがん細胞の増殖を抑制することができ、いずれも抗がん剤として利用することができるバイオマーカー。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


様々な疾患に関連して、特異的な塩基配列を有する微小なRNA(マイクロRNA、以下、miRと表す)が注目されている。miRは、ゲノムDNAから数百~数千塩基程度の長さの一次転写物(プライマリmiR、pri-miR)として転写された後、Droshaによるプロセッシングを受けて約60~70塩基程度のヘアピン構造を有するプレカーサーmiR(pre-miR)となり、さらにDicerによるプロセッシングを受けて20~25塩基程度の二本鎖成熟miRとなる。以下、本明細書では、単にmiRと表したときはこの二本鎖成熟miRを指す。



miRは、多くの場合それぞれpre-miRNAのヘアピンを挟んだ2つのステム部分に由来し、5’末端側に-5p、また3’末端側に-3pという符号が付けられる。



miRは、その一方のRNA鎖が標的遺伝子のmRNAに作用して標的遺伝子にコードされるタンパク質の発現を阻害することで、遺伝子発現及び転写調節に関与すると考えられている。最近では、血液中にもmiRが安定的に存在していることが明らかになり、各種がんの悪性度、患者の生命予後の判定への利用に加え、HIV感染、HCV感染、関節リウマチ、薬物性肝障害、心筋梗塞や脳梗塞のバイオマーカー又は診断薬としてのmiRの利用に関する研究開発が試みられている(例えば非特許文献1)。



一方、がん患者の血液中のインターロイキン6(IL-6)の発現レベルが、がんの悪性度、がんの予後及び抗がん剤の投与による治療(以下、抗がん剤治療と表す)の有効性と相関することが、幾つかの研究により明らかにされている。具体的には、血液中のIL-6の発現レベルが高いがん患者については、がんの悪性度は高く、予後も不良で、抗がん剤治療の有効性も低いと報告されている(例えば非特許文献2~5)。



しかし、がん患者の血液中のIL-6の発現レベルに関連したmiRの発現プロファイルに関する報告はなく、かかるmiRのがんの悪性度、予後及び/若しくは抗がん剤治療の有効性を判定するための利用又は適切な抗がん剤を選択するためのコンパニオン診断薬としての利用、あるいはかかるmiR自身又はその阻害性核酸の抗がん剤としての利用に関する報告はない。

産業上の利用分野


本発明は、がんの悪性度、予後及び/又は抗がん剤治療の有効性を判定するためのバイオマーカーであるマイクロRNA、これらバイオマーカーを用いたがんの悪性度、予後及び/又は抗がん剤治療の有効性を判定する方法、前記マイクロRNA又はこれに対する阻害性核酸を有効成分とする抗がん剤、並びに抗がん剤を選択するための前記マイクロRNAを含むコンパニオン診断薬に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
表1及び表2に示されるID及びアクセッション番号で特定されるマイクロRNAよりなる群から選択される1種以上のマイクロRNAである、がんの悪性度、予後及び/又は抗がん剤治療の有効性を判定するためのバイオマーカー。
【表1】


【表2】



【請求項2】
がんが大腸がんである、請求項1に記載のバイオマーカー。

【請求項3】
がん患者におけるがんの悪性度及び/又は予後を判定する方法であって、
1)判定対象のがん患者から採取された血液における、請求項1に記載の表1及び/又は表2に示されるmiRの少なくとも一種以上のmiRの発現量を測定する工程、
2)前記miRの発現量から前記表1及び/又は表2に示されるmiRの少なくとも一種以上の相対的発現量を算出する工程、
3)2)で算出されたmiRの相対的発現量を、血液中のIL-6の発現レベルが検出限界以下であるがん患者における相対的発現量と比較する工程、並びに
4)判定対象のがん患者における前記表1に示されるmiRの相対的発現量が、血液中のIL-6の発現レベルが検出限界以下であるがん患者における相対的発現量に対して2倍以上である場合、及び/又は判定対象のがん患者における前記表2に示されるmiRの相対的発現量が、血液中のIL-6の発現レベルが検出限界以下であるがん患者における相対的発現量に対して1/2以下である場合に、判定対象のがん患者におけるがんの悪性度が高い及び/又は予後が不良であると判定する工程
を含む、前記判定方法。

【請求項4】
相対的発現量がグローバルノーマライゼーション法によって算出される、請求項3に記載の判定方法。

【請求項5】
がんが大腸がんである、請求項3又は4に記載の判定方法。

【請求項6】
がん患者における抗がん剤治療の有効性を判定する方法であって、
1)抗がん剤治療を受けたがん患者から採取された血液における、請求項1に記載の表1及び/又は表2に示されるmiRの少なくとも一種以上のmiRの発現量を測定する工程、
2)前記miRの発現量から前記表1及び/又は表2に示されるmiRの少なくとも一種以上の相対的発現量を算出する工程、
3)2)で算出されたmiRの相対的発現量を、血液中のIL-6の発現レベルが検出限界以下であるがん患者における相対的発現量と比較する工程、並びに
4)抗がん剤治療を受けたがん患者における前記表1に示されるmiRの相対的発現量が、血液中のIL-6の発現レベルが検出限界以下であるがん患者における相対的発現量に対して2倍以上である場合、及び/又は抗がん剤治療を受けたがん患者における前記表2に示されるmiRの相対的発現量が、血液中のIL-6の発現レベルが検出限界以下であるがん患者における相対的発現量に対して1/2以下である場合に、抗がん剤治療が有効でないと判定する工程
を含む、前記判定方法。

【請求項7】
請求項1に記載の表1に示されるmiRに対する阻害性核酸、その機能的等価物、請求項1に記載の表2に示されるmiR及びその機能的等価物よりなる群から選択される少なくとも一種以上の核酸を有効成分とする、抗がん剤。

【請求項8】
がんが大腸がんである、請求項7に記載の抗がん剤。

【請求項9】
請求項7又は8に記載の抗がん剤を含有する医薬。

【請求項10】
請求項1に記載の表1及び表2に示されるID及びアクセッション番号で特定されるmiRよりなる群から選択される1種以上のmiRを含む、がん治療のためのコンパニオン診断薬。

【請求項11】
請求項7又は8に記載の抗がん剤の投与対象となる患者を選定するための、請求項10に記載のコンパニオン診断薬。

国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 公開
参考情報 (研究プロジェクト等) 免疫・癌細胞の機能制御剤およびバイオマーカー
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