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植物の生長を促進する方法、植物生長促進物質を製造する方法及びこれらに利用されるタンパク質 NEW 実績あり 外国出願あり

国内特許コード P180015464
整理番号 206-P2015-023-JP02
掲載日 2018年11月19日
出願番号 特願2017-526438
出願日 平成28年6月30日(2016.6.30)
国際出願番号 JP2016069474
国際公開番号 WO2017002929
国際出願日 平成28年6月30日(2016.6.30)
国際公開日 平成29年1月5日(2017.1.5)
優先権データ
  • 特願2015-130895 (2015.6.30) JP
発明者
  • 森川 正章
  • ラフール ジョグ
  • 三輪 京子
  • 菅原 雅之
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
発明の名称 植物の生長を促進する方法、植物生長促進物質を製造する方法及びこれらに利用されるタンパク質 NEW 実績あり 外国出願あり
発明の概要 【課題】
本発明は、植物、特にウキクサ科植物の生長を促進する機能を有する微生物の有効利用を目的とするものである。
【解決手段】
本発明は、配列番号1~5に示されるタンパク質をコードする遺伝子の少なくとも1つを発現可能に有する微生物(ただしアシネトバクター・カルコアセティカス P23を除く)を植物と共存させる工程を含む、植物の生長を促進する方法を提供する。本発明によれば、PGPC関連遺伝子を有するP23株以外の新たな微生物を利用することができ、植物特にウキクサ科植物の生長を促進させることでバイオマス生産の効率を高めることが可能となる。
【選択図】図5
従来技術、競合技術の概要


ウキクサ科植物(Lemnaceae)は、地球のほぼ全域に生息する淡水性の水生植物である。これまで、ウキクサ科植物、特にコウキクサ(Lemna minor、英語名duckweed)の産業への利用は、根圏微生物を含むコウキクサを用いた産業廃水の水質浄化に関連するものが主流であった(例えば、特許文献1)。また、有用タンパク質の生産のための遺伝子組換え宿主としてウキクサ科植物を利用する技術も開発されている(特許文献2及び特許文献3)。



近年、ウキクサ科植物が植物体重量当たり60%程のデンプンと15%を越えるタンパク質を有する極めて栄養価の高い植物であることが認識されるようになり、ウキクサ科植物をバイオマス、特にバイオマスエネルギーとして活用することへの関心が高まっている。特に、従来知られている水質浄化能力と組み合わせた都市下水、工場廃水、農業廃水などを利用したウキクサ科植物の栽培は、省エネ型の水質浄化とバイオマス生産を同時に達成することが可能となる点で、魅力的である。



水質浄化及びバイオマス生産へのいずれの利用においても、低コストでウキクサ科植物の生長速度を高める技術の開発は有益である。係る観点から、本発明者らはコウキクサの生長を促進する機能を有する根圏微生物(Plant Growth Promoting Bacterium(PGPB)及びPlant Growth Promoting Fungi(PGPF))に注目して研究を行い、アシネトバクター・カルコアセティカス(Acinetobactor calcoaceticus)P23(以下、P23株と表す)がPGPBであること、及びP23株の分泌する多糖が植物生長促進物質(Plant Growth Promoting Compound、PGPC)であることを見出している(非特許文献1)。

産業上の利用分野


本発明は、植物の生長を促進する方法、植物生長促進物質を製造する方法、及びこれらの方法において利用されるタンパク質に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記の1)~5)の遺伝子の少なくとも1つを発現可能に有する微生物(ただしアシネトバクター・カルコアセティカス P23を除く)を植物と共存させる工程を含む、植物の生長を促進する方法。
1)配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号1に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号1に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
2)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号2に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号2に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
3)配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号3に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号3に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
4)配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号4に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号4に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
5)配列番号5に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号5に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号5に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子

【請求項2】
下記の1)~5)の遺伝子の少なくとも1つを発現可能に導入された微生物を植物と共存させる工程を含む、植物の生長を促進する方法。
1)配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号1に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号1に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
2)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号2に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号2に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
3)配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号3に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号3に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
4)配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号4に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号4に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
5)配列番号5に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号5に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号5に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子

【請求項3】
前記1)~5)の遺伝子の少なくとも3つを有する微生物を植物と共存させる工程を含む、請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
前記1)~5)の全ての遺伝子を有する微生物を植物と共存させる工程を含む、請求項1又は2に記載の方法。

【請求項5】
植物がウキクサ科植物である、請求項1~4のいずれかに記載の方法。

【請求項6】
下記の1)~5)の遺伝子の少なくとも1つを発現可能に有する微生物(ただしアシネトバクター・カルコアセティカス P23を除く)を増殖させる工程を含む、植物生長促進物質の製造方法。
1)配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号1に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号1に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
2)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号2に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列、若しくは配列番号2に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
3)配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号3に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号3に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
4)配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号4に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号4に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
5)配列番号5に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号5に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号5に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子

【請求項7】
下記の1)~5)の遺伝子の少なくとも1つを発現可能に導入された微生物を増殖させる工程を含む、植物生長促進物質の製造方法。
1)配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号1に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号1に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
2)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号2に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号2に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
3)配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号3に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号3に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
4)配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号4に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号4に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子
5)配列番号5に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号5に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号5に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質をコードする遺伝子

【請求項8】
前記1)~5)の遺伝子の少なくとも3つを有する微生物を増殖させる工程を含む、請求項6又は7に記載の方法。

【請求項9】
前記1)~5)の全ての遺伝子を有する微生物を増殖させる工程を含む、請求項6又は7に記載の方法。

【請求項10】
下記1)~3)のいずれかのタンパク質。
1)配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号3に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号3に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質
2)配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号4に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号4に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質
3)配列番号5に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号5に示されるアミノ酸配列の1~数個のアミノ酸が欠失され若しくは置換されたアミノ酸配列若しくは配列番号5に示されるアミノ酸配列に1~数個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質であって、植物生長促進物質の生合成に関与するタンパク質

【請求項11】
請求項10に記載のいずれかのタンパク質のアミノ酸配列をコードする核酸。

【請求項12】
請求項11に記載の核酸を発現可能に含むベクター。

【請求項13】
請求項11に記載の核酸又は請求項12に記載のベクターで形質転換された微生物。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 公開
参考情報 (研究プロジェクト等) 成長のツボを押す新しい植物生育促進技術
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