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AMPKのリン酸化を亢進する化合物を有効成分とする組成物 NEW 外国出願あり

国内特許コード P180015483
整理番号 4511
掲載日 2018年11月21日
出願番号 特願2017-515610
出願日 平成28年4月28日(2016.4.28)
国際出願番号 JP2016063381
国際公開番号 WO2016175290
国際出願日 平成28年4月28日(2016.4.28)
国際公開日 平成28年11月3日(2016.11.3)
優先権データ
  • 特願2015-093346 (2015.4.30) JP
発明者
  • 萩原 正敏
  • 豊本 雅靖
  • 喜井 勲
  • 細谷 孝充
  • 吉田 優
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 AMPKのリン酸化を亢進する化合物を有効成分とする組成物 NEW 外国出願あり
発明の概要 臓器の保存液や灌流液のために使用できる組成物を提供する。あるいは、正常細胞の生存を延ばす組成物、及び/又は、がん細胞の生存を抑制する組成物を提供する。
一又は複数の実施形態において、AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)のリン酸化を亢進する化合物を有効成分とする組成物。該組成物は、細胞(とりわけ、正常細胞)の生存を延ばすことができる組成物である。また、該組成物は、がん細胞の生存を抑制できる組成物である。
従来技術、競合技術の概要


臓器移植において、ドナーの臓器は、該臓器の除去からレシピエントへの移植までの間、血液が供給されない。そのため、虚血時間中の酸素欠如により細胞の損傷や、壊死性の組織変化が起こることがあり、最終的には該臓器の生命力及び機能性が損なわれることがある。また、心筋梗塞、脳梗塞後の再灌流や移植臓器の再灌流においては、再灌流のストレスに起因して虚血再灌流症候群が引き起こされることがある。



これらの問題点を少しでも解決すべく、これまで多くの臓器保存液や灌流液が開発されてきた。例えば、Bretschneider液;Bretschneider's HTK液、商品名:Custodiol(登録商標);Euro-Collins 液;UW 液(ウィスコンシン大学液);St. Thomas' Hospital 液 (Plegisol(登録商標));Viaspan(登録商標) ("Belzer UW" DuPont-Pharma GmbH, Bad Homburg);Celsior(登録商標) (Imtix Sangstat, Lyon);Perfadex(登録商標) (Vitrolife AB, Gothenburg);Polysol(登録商標);ET-Kyoto液などが挙げられる。



さらに、特許文献1は、N末がアシル化された5アミノ酸残基長のポリペプチドを有効成分とする細胞又は臓器の保存液を開示する。また、特許文献2は、可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激剤/活性化剤を含有するヒト又は動物由来の臓器、臓器の一部、組織または組織の一部の灌流および保存のための溶液を開示する。

産業上の利用分野


本開示は、AMPKのリン酸化を亢進する化合物及び該化合物を含む組成物、並びに、それらの使用に関する。本開示は、また、細胞(とりわけ、正常細胞)の生存を延ばす組成物、ヒト又は動物の臓器、組織、又はそれらの一部の灌流、再灌流又は保存における損傷又は細胞死を抑制するための医療用組成物、及び、ヒト又は動物の臓器、組織、又はそれらの一部の灌流又は再灌流における損傷又は細胞死を抑制するための医薬組成物に関する。さらに、本開示は、AMPKのリン酸化を亢進する化合物を有効成分として含有する、がん細胞にプログラム細胞死を誘導するための医薬組成物に関する。さらにまた、本開示は、がんの予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療の方法、並びに、がん細胞にプログラム細胞死を誘導する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
細胞の生存を延ばす組成物であって、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)のリン酸化を亢進する化合物を有効成分とする、組成物。

【請求項2】
ヒト又は動物の臓器、組織、又はそれらの一部の灌流、再灌流又は保存における損傷又は細胞死を抑制するための医療用組成物である、請求項1記載の組成物。

【請求項3】
ヒト又は動物の臓器、組織、又はそれらの一部の灌流又は再灌流における損傷又は細胞死を抑制するための医薬組成物である、請求項1記載の組成物。

【請求項4】
AMPKのリン酸化を亢進する化合物が基剤液に溶解又は混合された臓器保存液又は臓器灌流液である組成物であって、前記基剤液が、UW液、Bretschneider液、Bretschneider's HTK液、Euro-Collins液、St. Thomas' Hospital 液、ET-Kyoto液、血漿、血清、血液及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1から3のいずれかに記載の組成物。

【請求項5】
臓器保存液又は臓器灌流液を改変するための添加剤である、請求項1から3のいずれかに記載の組成物。

【請求項6】
臓器保存液又は臓器灌流液が、UW液、Bretschneider液、Bretschneider's HTK液、Euro-Collins液、St. Thomas' Hospital 液、ET-Kyoto液、血漿、血清、血液及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項5記載の組成物。

【請求項7】
AMPKのリン酸化を亢進する化合物が、下記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩である、請求項1から6のいずれかに記載の組成物。
【化1】


(式中、Rは、水素原子、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換のC2-6アルケニル基、置換基を有する若しくは非置換のC2-6アルキニル基、置換基を有する若しくは非置換のC6-10アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アジド基、ヒドロキシ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルコキシ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキルチオ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキルスルホニル基、カルボキシ基、ホルミル基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルアミノ基、又はスルファモイル基を示し;
は、水素原子、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、又は置換基を有する若しくは非置換のアリール基を示し;
は、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換のC2-6アルケニル基、置換基を有する若しくは非置換のC6-10アリール基、置換基を有する若しくは非置換の含窒素複素環、又は置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環を示し;
は、水素原子又はハロゲン原子を示し;
Wは、水素原子、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換のC6-10アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルコキシ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキルチオ基、置換基を有する若しくは非置換の含窒素複素環、置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環、又は下記一般式(II)で表され、
【化2】


式(II)において、R及びRは、互いに同一又は異なって、水素原子、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換の含窒素複素環、置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環、アシル基、若しくはアシルアミノ基を示し;又は、
及びRは、隣接する窒素原子と一緒になって、置換基を有する若しくは非置換の複素環、又は、置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環を形成し;又は
及びRは、置換基を有する若しくは非置換のシクロアルキリデンアミノ基、又は、置換基を有する若しくは非置換の芳香族環縮合シクロアルキリデン基を示す。)

【請求項8】
AMPKのリン酸化を亢進する化合物が、下記一般式(III)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩である、請求項1から7のいずれかに記載の組成物。
【化3】


(式中、Rは、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換のC2-6アルケニル基、置換基を有する若しくは非置換のC6-10アリール基、置換基を有する若しくは非置換の含窒素複素環、又は置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環を示し、Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。)

【請求項9】
AMPKのリン酸化を亢進する化合物が、
【化4】


及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1から8のいずれかに記載の組成物。

【請求項10】
移植前、中、又は後のヒト又は動物の臓器、組織、又はそれらの一部の保存液、灌流液若しくは再灌流液又はそれらの添加剤におけるAMPKのリン酸化を亢進する化合物の使用。

【請求項11】
生体外の臓器又は組織の保存、貯蔵若しくは輸送中の損傷抑制のため、
再灌流損傷の抑制のため、移植片における虚血損傷の抑制のため、
臓器又は組織の移植後における機能回復の改善のため、又は、
移植不全の抑制のための、
ヒト又は動物の臓器、組織、又はそれらの一部の灌流液又は保存液の製造における、AMPKのリン酸化を亢進する化合物の使用。

【請求項12】
生体外のヒト又は動物の臓器、組織、又はそれらの一部を保存、貯蔵若しくは輸送する方法、又は、保存、貯蔵若しくは輸送中の損傷抑制のための方法であって、
前記臓器、組織、又はそれらの一部とAMPKのリン酸化を亢進する化合物とを接触させることを含む方法。

【請求項13】
生体外のヒト又は動物の臓器、組織、又はそれらの一部を移植する方法であって、
前記臓器、組織、又はそれらの一部とAMPKのリン酸化を亢進する化合物とを、移植の前、中、又は後に接触させることを含む方法。

【請求項14】
前記臓器、組織、又はそれらの一部とAMPKのリン酸化を亢進する化合物との接触が、灌流、浸漬、すすぎ、注入、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項12又は13に記載の方法。

【請求項15】
下記一般式(III)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩。
【化5】


(式中、Rは、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換のC2-6アルケニル基、置換基を有する若しくは非置換のC6-10アリール基、置換基を有する若しくは非置換の含窒素複素環、又は置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環を示し、Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。)

【請求項16】
AMPKのリン酸化を亢進する化合物を有効成分として含有する、
がん細胞にプログラム細胞死を誘導するための、医薬組成物。

【請求項17】
AMPKのリン酸化の亢進が、Gタンパク質共役受容体(GPCR)を介したAMPKのリン酸化の亢進である、請求項16に記載の医薬組成物。

【請求項18】
前記化合物が、下記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩である、請求項16又は17に記載の医薬組成物。
【化6】


(式中、Rは、水素原子、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換のC2-6アルケニル基、置換基を有する若しくは非置換のC2-6アルキニル基、置換基を有する若しくは非置換のC6-10アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アジド基、ヒドロキシ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルコキシ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキルチオ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキルスルホニル基、カルボキシ基、ホルミル基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルアミノ基、又はスルファモイル基を示し;
は、水素原子、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、又は置換基を有する若しくは非置換のアリール基を示し;
は、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換のC2-6アルケニル基、置換基を有する若しくは非置換のC6-10アリール基、置換基を有する若しくは非置換の含窒素複素環、又は置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環を示し;
は、水素原子又はハロゲン原子を示し;
Wは、水素原子、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換のC6-10アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルコキシ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキルチオ基、置換基を有する若しくは非置換の含窒素複素環、置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環、又は下記一般式(II)で表され、
【化7】


式(II)において、R及びRは、互いに同一又は異なって、水素原子、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換の含窒素複素環、置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環、アシル基、若しくはアシルアミノ基を示し;又は、
及びRは、隣接する窒素原子と一緒になって、置換基を有する若しくは非置換の複素環、又は、置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環を形成し;又は
及びRは、置換基を有する若しくは非置換のシクロアルキリデンアミノ基、又は、置換基を有する若しくは非置換の芳香族環縮合シクロアルキリデン基を示す。)

【請求項19】
前記化合物が、下記一般式(III)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩である、請求項16から18のいずれかに記載の医薬組成物。
【化8】


(式中、Rは、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換のC2-6アルケニル基、置換基を有する若しくは非置換のC6-10アリール基、置換基を有する若しくは非置換の含窒素複素環、又は置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環を示し、Rは、水素原子又はハロゲン原子を示す。)

【請求項20】
前記化合物が、
【化9】


及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項16から19のいずれかに記載の医薬組成物。

【請求項21】
がんの予防、改善、進行抑制、及び/又は、治療の方法であって、請求項16から20のいずれかに記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、方法。

【請求項22】
がん細胞にプログラム細胞死を誘導する方法であって、がん細胞に下記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩を接触させること、あるいは、がん細胞を有する生体に下記一般式(I)で表される化合物若しくはそのプロドラッグ又はそれらの製薬上許容される塩を投与することを含む、方法。
【化10】


(式中、Rは、水素原子、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換のC2-6アルケニル基、置換基を有する若しくは非置換のC2-6アルキニル基、置換基を有する若しくは非置換のC6-10アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アジド基、ヒドロキシ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルコキシ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキルチオ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキルスルホニル基、カルボキシ基、ホルミル基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルアミノ基、又はスルファモイル基を示し;
は、水素原子、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、又は置換基を有する若しくは非置換のアリール基を示し;
は、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換のC2-6アルケニル基、置換基を有する若しくは非置換のC6-10アリール基、置換基を有する若しくは非置換の含窒素複素環、又は置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環を示し;
は、水素原子又はハロゲン原子を示し;
Wは、水素原子、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換のC6-10アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルコキシ基、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキルチオ基、置換基を有する若しくは非置換の含窒素複素環、置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環、又は下記一般式(II)で表され、
【化11】


式(II)において、R及びRは、互いに同一又は異なって、水素原子、置換基を有する若しくは非置換のC1-6アルキル基、置換基を有する若しくは非置換の含窒素複素環、置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環、アシル基、若しくはアシルアミノ基を示し;又は、
及びRは、隣接する窒素原子と一緒になって、置換基を有する若しくは非置換の複素環、又は、置換基を有する若しくは非置換の縮合芳香族複素環を形成し;又は
及びRは、置換基を有する若しくは非置換のシクロアルキリデンアミノ基、又は、置換基を有する若しくは非置換の芳香族環縮合シクロアルキリデン基を示す。)
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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