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複合材料内のポロシティ評価方法およびポロシティ評価装置 NEW 外国出願あり

国内特許コード P180015521
整理番号 3983
掲載日 2018年11月21日
出願番号 特願2013-266732
公開番号 特開2015-121516
登録番号 特許第6161161号
出願日 平成25年12月25日(2013.12.25)
公開日 平成27年7月2日(2015.7.2)
登録日 平成29年6月23日(2017.6.23)
発明者
  • 琵琶 志朗
  • 倉石 晃
出願人
  • 国立大学法人京都大学
  • 川崎重工業株式会社
発明の名称 複合材料内のポロシティ評価方法およびポロシティ評価装置 NEW 外国出願あり
発明の概要 【課題】 複合材料に含まれるポロシティの総量的な評価だけでなく、厚さ方向の分布も評価可能とする技術を提供する。
【解決手段】 本発明に係るポロシティ評価方法では、まず、多層構造の複合材料の一方の面を入射面として、当該入射面から前記複合材料の厚さ方向に向かって超音波を入射し、当該入射面から反射波(全体反射波)を受信する。次に、受信した全体反射波に対して時間-周波数解析を行う。これにより、全体反射波に含まれる、多層構造の層間界面からの反射波(層間反射波)の時間的な変化情報を取得する。この変化情報は、複合材料に含まれるポロシティの厚さ方向の分布の評価に好適に用いられる。
【選択図】 図2
従来技術、競合技術の概要


近年、これまで金属材料が用いられてきた分野において、繊維強化樹脂複合材料(以下、適宜「複合材料」と略す。)が広く用いられるようになっている。例えば、強化繊維材として炭素繊維(カーボンファイバ)を用い、これにエポキシ樹脂等を含むマトリクス樹脂材を含浸させて成形した炭素繊維強化型のもの(一般に、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)と称する。)は、金属材料よりも軽量であることに加え、より高強度であることから、特に近年では、スポーツ用品、産業機械、車両(自動車および自転車等)、航空宇宙等の分野に広く採用されている。



複合材料からなる成形物は、一般的には、複数枚のプリプレグ(強化繊維材からなるシートにマトリクス樹脂材を含浸等させたもの)を積層し、得られる積層物をオートクレーブ(圧力釜)により加圧および加熱して硬化させることにより得られる。



ここで、硬化前の積層物を硬化させる際に与えられる圧力または加熱温度によっては、複合材料の内部に「ポロシティ」と呼ばれる微小な空孔状の欠陥が多数分散して生じることがある。複合材料内にポロシティが一定量以上存在すると、当該複合材料の構造強度の低下につながる。特に、複合材料が航空宇宙分野に用いられる場合には、他の分野に比べて構造強度に関する要求が厳しいため、ポロシティの量をできるだけ少なくする必要がある。そのため、複合材料を製造する際には、ポロシティについて非破壊的に評価する必要がある。



従来、複合材料の欠陥を非破壊的に評価する技術としては、例えば、特許文献1に開示されている超音波探傷検査方法、あるいは、特許文献2に開示されている超音波探傷装置が挙げられる。これらの技術は、いずれも主として航空分野で用いられる複合材料を対象としている。そして、いずれの技術も、複合材料(複合材)の表面から厚さ方向に向けて超音波を入射し、裏面で反射される反射波または裏面で計測される透過波を測定し、反射波または透過波の減衰度合い、もしくは反射波または透過波の減衰特性に基づいて、複合材料の欠陥を検査している。

産業上の利用分野


本発明は、繊維強化樹脂複合材料の内部に残存するポロシティ(分散した多数の微小な空孔状の欠陥)の評価方法および評価装置に関し、特に、繊維強化樹脂複合材料に含まれるポロシティの総量的な評価だけでなく、ポロシティの厚さ方向での偏在等についても評価することが可能な評価方法および評価装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
プリプレグを複数枚積層した後に硬化させて得られる、多層構造の複合材料の一方の面を入射面として、当該入射面から前記複合材料の厚さ方向に向かって超音波を入射するとともに、当該入射面側において反射波を受信し、
受信した前記反射波を全体反射波とし、当該全体反射波に含まれる、前記多層構造の層間界面からの反射波を層間反射波としたときに、
前記全体反射波を時間-周波数解析することにより、前記複合材料に含まれるポロシティの厚さ方向の分布を評価するために用いられる、前記層間反射波の時間的な変化情報である減衰を取得することを特徴とする、
複合材料内のポロシティ評価方法。

【請求項2】
前記複合材料の他方の面である底面から反射される底面反射波の減衰に基づいて、当該複合材料に含まれる前記ポロシティを総量的に評価するために用いられる超音波の入射周波数を、標準周波数としたときに、
前記超音波の入射周波数は、前記標準周波数よりも、高く設定されることを特徴とする、
請求項1に記載の複合材料内のポロシティ評価方法。

【請求項3】
前記入射周波数は、前記複合材料を構成するプライの厚さに応じて変更可能となっていることを特徴とする、
請求項1または2に記載の複合材料内のポロシティ評価方法。

【請求項4】
前記複合材料内における前記ポロシティの分布を推測するために、評価用情報と、実際に受信した前記層間反射波からの前記変化情報と、を対比し、
前記評価用情報としては、
モデル化した前記ポロシティを含む前記複合材料と、当該複合材料に対する前記超音波の入射および前記反射波の受信と、を模擬的に再現する数値シミュレーションを行うことにより得られる模擬的な前記層間反射波の変化情報、および、
既知の前記ポロシティを含む前記複合材料の試験片に対して、前記超音波の入射および前記反射波の受信を行うことにより取得される、前記層間反射波の既知情報、の少なくとも一方が用いられる
ことを特徴とする、
請求項1から3のいずれか1項に記載の複合材料内のポロシティ評価方法。

【請求項5】
プリプレグを複数枚積層した後に硬化させて得られる、多層構造の複合材料の一方の面である入射面に対して、当該複合材料の厚さ方向に向かって超音波を入射するとともに、当該入射面からの反射波を受信する、超音波検出器と、
受信した前記反射波を全体反射波とし、当該全体反射波に含まれる、前記多層構造の層間界面からの反射波を層間反射波としたときに、
前記全体反射波を時間-周波数解析することで、前記複合材料に含まれるポロシティの厚さ方向の分布を評価するために用いられる、前記層間反射波の時間的な変化情報である減衰を取得する、時間-周波数解析器と、を備えていることを特徴とする、
複合材料内のポロシティ評価装置。

【請求項6】
前記変化情報から表示用情報を生成する表示用情報生成器と、
前記表示用情報を用いて前記変化情報を表示可能とする表示器と、をさらに備えていることを特徴とする、
請求項5に記載の複合材料内のポロシティ評価装置。

【請求項7】
前記時間-周波数解析器より得られる前記変化情報を、評価用情報と対比することにより、前記複合材料内における前記ポロシティの分布を推測する、ポロシティ評価器、を備え、
前記評価用情報として、模擬的な前記層間反射波の変化情報、および、予め取得した前記複合材料の前記層間反射波の既知情報の少なくとも一方が用いられ、
模擬的な前記層間反射波の前記変化情報は、モデル化した前記ポロシティを含む前記複合材料に対する、前記超音波の入射および前記反射波の受信を、数値シミュレーションにより模擬的に再現して得られるものであり、
前記既知情報は、既知の前記ポロシティを含む前記複合材料の試験片に対して、前記超音波の入射および前記反射波の受信を行うことにより取得されたものであることを特徴とする、
請求項5または6に記載の複合材料内のポロシティ評価装置。

【請求項8】
前記数値シミュレーションを行う超音波送受信シミュレータ、および、前記評価用情報を複数記憶する評価用情報データベースの少なくとも一方を備え、
前記ポロシティ評価器は、前記超音波送受信シミュレータ、および、前記評価用情報データベースの少なくとも一方から、前記評価用情報を取得することを特徴とする、
請求項7に記載の複合材料内のポロシティ評価装置。

国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013266732thum.jpg
出願権利状態 登録
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