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斜面崩壊予測方法及び斜面崩壊予測装置 NEW 新技術説明会

国内特許コード P180015537
整理番号 4613
掲載日 2018年11月21日
出願番号 特願2014-203340
公開番号 特開2015-232537
出願日 平成26年10月1日(2014.10.1)
公開日 平成27年12月24日(2015.12.24)
優先権データ
  • 特願2014-098393 (2014.5.12) JP
発明者
  • 小杉 賢一朗
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 斜面崩壊予測方法及び斜面崩壊予測装置 NEW 新技術説明会
発明の概要 【課題】各対象地点において発生する斜面崩壊を正確に予測することができる斜面崩壊予測方法及び斜面崩壊予測装置を提供する。
【解決手段】半減期をパラメータとする実効雨量の現時点までの時系列値を、対象地点の過去の降雨イベントの降雨量データを用いて算出し、長半減期、短半減期をパラメータとする第1及び第2実効雨量をX軸、Y軸とするXY座標平面に、第1実効雨量の時系列値の最大値を通りY軸と平行な第1境界線、第2実効雨量の時系列値の最大値を通りX軸と平行な第2境界線を設定して判定用XY座標平面を作成する。次に予測対象降雨イベントの降雨量データから、長半減期、短半減期をパラメータとする第3及び第4実効雨量の時系列値を、予測対象降雨イベントの進行と共に順次算出し、同じ時刻における第3実効雨量及び第4実効雨量の時系列値をX値、Y値とする測定点が、判定用XY座標平面において第1境界線を超えた領域、又は第2境界線を超える領域に位置するときに斜面崩壊が発生する可能性があると判定する。
【選択図】図9
従来技術、競合技術の概要


崖崩れや山崩れ等の斜面崩壊の発生は人命や財産等に甚大な被害をもたらす。このため、斜面崩壊の的確な予測方法の確立は、斜面崩壊を回避するための対策を講じたり、警戒・避難の時期を判断したりする上で重要である。



斜面崩壊は、降雨時間が長い場合や降雨強度が大きい場合に発生しやすい。ただし、降雨時間が短い場合でも降雨強度が非常に大きければ、あるいは、降雨強度が小さい場合でも降雨時間が長く、それまでの降雨総量が多ければ斜面崩壊が発生することがある。このように、斜面崩壊の発生は、降雨総量と降雨強度の両方の影響を受ける。従って、降雨総量の影響を評価するための雨量指標(長期的雨量指標)と、降雨強度の影響を評価するための雨量指標(短期的雨量指標)を併用して、斜面崩壊の発生を予測することが効果的である。



そこで、長期的雨量指標と短期的雨量指標を用いて降雨状況を表したスネーク曲線と呼ばれるグラフを用いた予測方法が一般的に知られている。スネーク曲線は、長期的雨量指標と短期的雨量指標をそれぞれ横軸、縦軸とするグラフに、各時刻における長期的雨量指標と短期的雨量指標を表す点をプロットし、それらを線で繋いだもので、降雨時系列による点の軌跡を追跡することにより斜面崩壊の発生を予測する。



図1に、長期的雨量指標として半減期72時間の実効雨量(72h実効雨量)を、短期的雨量指標として半減期1.5時間の実効雨量(1.5h実効雨量)を用いたスネーク曲線の例を示す。実効雨量は、ある地点における先行降雨がその後の該地点の蓄積雨量に及ぼす影響の持続性を、半減期をパラメータとして表現した雨量指標である。半減期をM[h]とすると、時刻t[h] における実効雨量X(M,t)[mm]は次式(1)で定義される。
【数1】



ここで、X(M,t-1)[mm]は1時間前の実効雨量、R(t)[mm]は時刻t-1~tの間の雨量(時間雨量)である。減少係数α[h-1]は、半減期Mを用いた次式(2)で求められる。
【数2】




実効雨量の式(1)では、ある時刻に降った雨量Rが半減期M[h]経過するとR/2となり、更に半減期M[h]が経過するとR/4になるというように、指数関数的に降雨の影響が減少する。従って、半減期Mが短い場合は、降雨の影響は時間と共に急激に減少することになり、実効雨量は実質的に降雨強度を表す指標となる。一方、半減期が長い場合は、降雨の影響がより長期間持続することになり、半減期を無限大に設定すれば実効雨量は積算雨量に等しくなる。図2に、ある年の各月における時間雨量を示すグラフ(a)、及び、この時間雨量について、半減期M[h]を1.5、72、216、720、及び3000に設定したときの実効雨量を表すグラフ(b)~(f)を示す。図2においては、例えば半減期1.5[h]の実効雨量は地面の表層に貯留される水分量の指標を表し、半減期72[h]の実効雨量は地面から深層に貯留される水分量の指標を表す。



スネーク曲線上の境界線CLは、崩壊発生限界の雨量線を示す。スネーク曲線において、境界線CLより右上側に点がプロットされた時点で斜面崩壊が発生すると判断される。従って、スネーク曲線を用いた斜面崩壊の予測では、縦軸及び横軸に用いる雨量指標(半減期)の適切な選択と、適切な境界線CLの設定が重要となる。



スネーク曲線の横軸及び縦軸に用いられる長期的雨量指標及び短期的雨量指標として、以下の例が挙げられる。
第一の例は、斜面崩壊の予測のために長年用いられてきた例であり、長期的雨量指標として積算雨量を、短期的雨量指標として時間雨量を利用したものである(非特許文献1)。
第二の例は、斜面内部の雨水貯留量を、図3に示すようなタンクモデルで評価した土壌雨量指数を長期的雨量指標とする例である(非特許文献2、非特許文献3)。1993年に牧原及び平沢によって提案され、近年、広く用いられている。
第三の例は、降雨の総量と強度の影響を半減期により調節した実効雨量を指標とする例であり、半減期を異ならせた様々な実効雨量について多くの検討が加えられてきた。特に、1993年に開催された総合土砂災害対策検討会(建設省)で提案された、半減期72時間の実効雨量を長期的雨量指標とし、半減期1.5時間の実効雨量を短期的雨量指標とする方法が普及している(非特許文献4)。



一方、境界線については、例えば図4に示すように、対象地域における既往の斜面崩壊発生実績及び斜面崩壊非発生実績に基づいて、「見逃し」と「空振り」を共にできるだけ少なくすることができる直線をスネーク曲線上に引き、この直線を境界線CLとする方法が永年用いられてきた(非特許文献1)。近年では、ニューラルネットワークを用いた方法により、「見逃し」と「空振り」を最小にする非直線型の境界線CLを引く方法(非特許文献4)が提案され、広く使用されるようになっている。



ここで、「見逃し」とは、実際は斜面崩壊が発生している事例を非発生と判断してしまうことを指し、「空振り」とは、実際は斜面崩壊が発生していない事例を斜面崩壊が発生すると判断してしまうことを指す。「見逃し」が起きると、警戒・避難の勧告や指示がなされていない状況で斜面崩壊が発生するため、人的・物的被害が拡大する。一方、「空振り」が繰り返されると、対象地域の住民の斜面崩壊に対する意識が次第に低下するため、実際には斜面崩壊が発生する場合でも、勧告や指示を受けても警戒したり、避難行動をとったりしなくなるおそれがある。
従って、斜面崩壊を予測する上では「見逃し」と「空振り」をいかに少なくできるかが重要となる。

産業上の利用分野


本発明は、降雨に伴って発生する崖崩れや山崩れなどの斜面崩壊の発生を予測する斜面崩壊予測方法及び斜面崩壊予測装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
対象地点における降雨イベントによる斜面崩壊の発生を予測する斜面崩壊予測方法であって、
a) ある時刻における蓄積雨量が半減するまでの時間である半減期をパラメータとして、過去の降雨イベントが前記蓄積雨量に及ぼす影響の持続性を表した雨量指標である実効雨量の現時点までの時系列値を、前記対象地点の過去の降雨イベントの降雨量データを用い、所定の長半減期及び該長半減期より短い短半減期についてそれぞれ算出し、
b) 前記長半減期をパラメータとする第1実効雨量をX軸、前記短半減期をパラメータとする第2実効雨量をY軸とするXY座標平面に、前記第1実効雨量の時系列値の最大値を通り前記Y軸と平行な第1境界線及び前記第2実効雨量の時系列値の最大値を通り前記X軸と平行な第2境界線を設定して判定用XY座標平面を作成し、
c) 斜面崩壊発生の予測対象となる降雨イベントの降雨量データから、前記長半減期をパラメータとする第3実効雨量の時系列値及び前記短半減期をパラメータとする第4実効雨量の時系列値を、前記予測対象降雨イベントの進行と共に順次算出し、
d) 同じ時刻における前記第3実効雨量の時系列値及び前記第4実効雨量の時系列値をそれぞれX値、Y値とする点を測定点としたとき、該測定点が、前記判定用XY座標平面において前記第1境界線を超える領域に位置するとき、又は前記第2境界線を超える領域に位置するときに斜面崩壊が発生する可能性があると判定することを特徴とする斜面崩壊予測方法。

【請求項2】
請求項1に記載の斜面崩壊予測方法において、
前記対象地点の過去の降雨イベントの降雨量データから求められた、同じ時刻の前記第1実効雨量の時系列値及び前記第2実効雨量の時系列値をそれぞれX値及びY値とする複数の点を前記判定用XY座標平面にプロットし、
前記複数の点のうちある時刻の点を注目点としたとき、該注目点とX値が同じ点の中に前記注目点よりもY値が大きい点が存在しない場合、及び前記注目点よりもX値が大きい点の中に前記注目点とY値が同じ点及び前記注目点よりもY値が大きい点のいずれもが存在しない場合は、前記注目点を第3境界点として抽出する作業を繰り返し、
抽出された全ての第3境界点をX値が小さい順に繋いだ線を、前記第1実効雨量及び前記第2実効雨量の相乗効果による実効雨量の最大値を表す第3境界線として前記判定用XY座標平面に設定し、
前記判定用XY座標平面において、前記測定点が前記第3境界線を超える領域に位置するときに斜面崩壊が発生する可能性があると判定することを特徴とする斜面崩壊予測方法。

【請求項3】
請求項2に記載の斜面崩壊予測方法において、
複数の、長半減期及び短半減期の組み合わせについて、それぞれ第1~第3境界線を設定した判定用XY座標平面を求め、
これら複数の判定用XY座標平面の全てについて、対応する第3実効雨量の時系列値及び第4実効雨量の時系列値からなる測定点が、前記X軸と前記Y軸と前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた第1領域、前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた第2領域、前記第1境界線を超過し且つ前記第2境界線よりも前記X軸側の第3領域、前記第2境界線を超過し且つ前記第1境界線よりも前記Y軸側の第4領域、前記第1境界線及び前記第2境界線の両方を超過する第5領域のいずれの領域に位置するかを判別し、各時刻における判別結果の集計から、斜面崩壊の発生を予測することを特徴とする斜面崩壊予測方法。

【請求項4】
請求項2に記載の斜面崩壊予測方法において、
複数の、長半減期及び短半減期の組み合わせについて、それぞれ第1~第3境界線を設定した判定用XY座標平面を求め、
これら複数の判定用XY座標平面の全てについて、対応する第3実効雨量の時系列値及び第4実効雨量の時系列値からなる測定点が、前記X軸と前記Y軸と前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた第1領域、前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた第2領域、前記第1境界線を超過し且つ前記第2境界線よりも前記X軸側の第3領域、前記第2境界線を超過し且つ前記第1境界線よりも前記Y軸側の第4領域、前記第1境界線及び前記第2境界線の両方を超過する第5領域のいずれの領域に位置するかを判別し、少なくとも1個の判定用XY座標平面において測定点が第2~第5領域のいずれかに位置するとき、斜面崩壊の発生の可能性が高いと予測することを特徴とする斜面崩壊予測方法。

【請求項5】
請求項2に記載の斜面崩壊予測方法において、
複数の、長半減期及び短半減期の組み合わせについて、それぞれ第1~第3境界線を設定した判定用XY座標平面を求め、
これら複数の判定用XY座標平面の全てについて、対応する第3実効雨量の時系列値及び第4実効雨量の時系列値からなる測定点のうち直近の測定点が、前記X軸と前記Y軸と前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた第1領域、前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた第2領域、前記第1境界線を超過し且つ前記第2境界線よりも前記X軸側の第3領域、前記第2境界線を超過し且つ前記第1境界線よりも前記Y軸側の第4領域、前記第1境界線及び前記第2境界線の両方を超過する第5領域のいずれの領域に位置するかを判別し、
その結果を表すシンボルを、横軸を長半減期、縦軸を短半減期とする二次元座標平面にプロットした二次元判定図を作成することを特徴とする斜面崩壊予測方法。

【請求項6】
請求項1に記載の斜面崩壊予測方法において、
前記対象地点の過去の降雨イベントの降雨量データから求められた、同じ時刻の前記第1実効雨量の時系列値及び前記第2実効雨量の時系列値をそれぞれX値及びY値とする複数の点を前記判定用XY座標平面にプロットし、
前記複数の点のうちある時刻の点を注目点としたとき、該注目点とX値が同じ点の中に前記注目点よりもY値が大きい点が存在しない場合、及び前記注目点よりもX値が大きい点の中に前記注目点とY値が同じ点及び前記注目点よりもY値が大きい点のいずれもが存在しない場合は、前記注目点を第3境界点として抽出する作業を繰り返し、
抽出された全ての第3境界点をX値が小さい順に繋いだ線を、前記第1実効雨量及び前記第2実効雨量の相乗効果による実効雨量の最大値を表す第3境界線として前記判定用XY座標平面に設定し、
前記判定用XY座標平面において、前記測定点のうち直近の測定点が前記X軸と前記Y軸と前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた領域に位置するとき、次の測定点が前記第1~第3境界線を超えることになる単位時間あたりの降雨量を算出することを特徴とする斜面崩壊予測方法。

【請求項7】
請求項6に記載の斜面崩壊予測方法において、
複数の、長半減期及び短半減期の組み合わせについて、それぞれ第1~第3境界線を設定した判定用XY座標平面を求め、
これら複数の判定用XY座標平面の全てについて、対応する第3実効雨量の時系列値及び第4実効雨量の時系列値からなる測定点のうち直近の測定点が前記X軸と前記Y軸と前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた領域に位置するとき、次の測定点が前記第1~第3境界線を超えることになる単位時間あたりの降雨量を算出し、
該単位時間あたりの降雨量を、横軸を長半減期、縦軸を短半減期とする二次元座標平面にプロットした二次元判定図を作成することを特徴とする斜面崩壊予測方法。

【請求項8】
対象地点における降雨イベントによる斜面崩壊の発生を予測する斜面崩壊予測装置であって、
a) ある時刻における蓄積雨量が半減するまでの時間である半減期をパラメータとして、過去の降雨イベントが前記蓄積雨量に及ぼす影響の持続性を表した雨量指標である実効雨量の現時点までの時系列値を、前記対象地点の過去の降雨イベントの降雨量データを用い、所定の長半減期及び該長半減期より短い短半減期についてそれぞれ算出する、既往実効雨量算出手段と、
b) 前記長半減期をパラメータとする第1実効雨量をX軸、前記短半減期をパラメータとする第2実効雨量をY軸とするXY座標平面に、前記第1実効雨量の時系列値の最大値を通り前記Y軸と平行な第1境界線及び前記第2実効雨量の時系列値の最大値を通り前記X軸と平行な第2境界線を設定して判定用XY座標平面を作成する、判定用XY座標平面作成手段と、
c) 斜面崩壊発生の予測対象となる降雨イベントの降雨量データから、前記長半減期をパラメータとする第3実効雨量の時系列値及び前記短半減期をパラメータとする第4実効雨量の時系列値を、前記予測対象降雨イベントの進行と共に順次算出する、予測用実効雨量算出手段と、
d) 同じ時刻における前記第3実効雨量の時系列値及び前記第4実効雨量の時系列値をそれぞれX値、Y値とする点を測定点としたとき、該測定点が、前記判定用XY座標平面において前記第1境界線を超える領域に位置するとき、又は前記第2境界線を超える領域に位置するときに斜面崩壊が発生する可能性があると判定する判定手段と
を備えることを特徴とする斜面崩壊予測装置。

【請求項9】
請求項8に記載の斜面崩壊予測装置において、
前記判定用XY座標平面作成手段が、同じ時刻の前記第1実効雨量の時系列値及び前記第2実効雨量の時系列値をそれぞれX値及びY値とする複数の点を前記判定用XY座標平面にプロットし、前記複数の点のうちある時刻の点を注目点としたとき、該注目点とX値が同じ点の中に前記注目点よりもY値が大きい点が存在しない場合、及び前記注目点よりもX値が大きい点の中に前記注目点とY値が同じ点及び前記注目点よりもY値が大きい点のいずれもが存在しない場合は、前記注目点を第3境界点として抽出する作業を繰り返し、抽出された全ての第3境界点をX値が小さい順に繋いだ線を、前記第1実効雨量及び前記第2実効雨量の相乗効果による実効雨量の最大値を表す第3境界線として前記判定用XY座標平面に設定し、
前記判定手段が、前記判定用XY座標平面において前記測定点が前記第3境界線を超える領域に位置するときに斜面崩壊が発生する可能性があると判定することを特徴とする斜面崩壊予測装置。

【請求項10】
請求項9に記載の斜面崩壊予測装置において、
前記既往実効雨量算出手段が、長さが異なる3種類以上の半減期について前記実効雨量の時系列値を算出し、
前記判定用XY座標平面作成手段が、前記3種類以上の半減期から2種類の半減期を選択することにより形成される、複数の、長半減期と短半減期の組み合わせについて、それぞれ前記第1~第3境界線を設定した判定用XY座標平面を求め、
前記判定手段が、前記複数の判定用XY座標平面の全てについて、対応する第3実効雨量の時系列値及び第4実効雨量の時系列値からなる測定点が、前記X軸と前記Y軸と前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた第1領域、前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた第2領域、前記第1境界線を超過し且つ前記第2境界線よりも前記X軸側の第3領域、前記第2境界線を超過し且つ前記第1境界線よりも前記Y軸側の第4領域、前記第1境界線及び前記第2境界線の両方を超過する第5領域のいずれの領域に位置するかを判別し、各時刻における判別結果の集計から、斜面崩壊の発生を予測することを特徴とする斜面崩壊予測装置。

【請求項11】
請求項9に記載の斜面崩壊予測装置において、
前記既往実効雨量算出手段が、長さが異なる3種類以上の半減期について前記実効雨量の時系列値を算出し、
前記判定用XY座標平面作成手段が、前記3種類以上の半減期から2種類の半減期を選択することにより形成される、複数の、長半減期と短半減期の組み合わせについて、それぞれ前記第1~第3境界線を設定した判定用XY座標平面を求め、
前記判定手段が、前記複数の判定用XY座標平面の全てについて、対応する第3実効雨量の時系列値及び第4実効雨量の時系列値からなる測定点が、前記X軸と前記Y軸と前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた第1領域、前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた第2領域、前記第1境界線を超過し且つ前記第2境界線よりも前記X軸側の第3領域、前記第2境界線を超過し且つ前記第1境界線よりも前記Y軸側の第4領域、前記第1境界線及び前記第2境界線の両方を超過する第5領域のいずれの領域に位置するかを判別し、少なくとも1個の判定用XY座標平面において測定点が第2~第5領域のいずれかに位置するとき、斜面崩壊の発生の可能性が高いと予測することを特徴とする斜面崩壊予測装置。

【請求項12】
請求項9に記載の斜面崩壊予測装置において、
前記判定用XY座標平面作成手段が、複数の、長半減期及び短半減期の組み合わせについて、それぞれ第1~第3境界線を設定した判定用XY座標平面を求め、
これら複数の判定用XY座標平面の全てについて、対応する第3実効雨量の時系列値及び第4実効雨量の時系列値からなる測定点のうち直近の測定点が、前記X軸と前記Y軸と前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた第1領域、前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた第2領域、前記第1境界線を超過し且つ前記第2境界線よりも前記X軸側の第3領域、前記第2境界線を超過し且つ前記第1境界線よりも前記Y軸側の第4領域、前記第1境界線及び前記第2境界線の両方を超過する第5領域のいずれの領域に位置するかを判別し、
その結果を表すシンボルを、横軸を長半減期、縦軸を短半減期とする二次元座標平面にプロットした二次元判定図を作成する二次元判定図作成手段を有することを特徴とする斜面崩壊予測装置。

【請求項13】
請求項8に記載の斜面崩壊予測装置において、
前記判定用XY座標平面作成手段が、前記対象地点の過去の降雨イベントの降雨量データから求められた、同じ時刻の前記第1実効雨量の時系列値及び前記第2実効雨量の時系列値をそれぞれX値及びY値とする複数の点を前記判定用XY座標平面にプロットし、前記複数の点のうちある時刻の点を注目点としたとき、該注目点とX値が同じ点の中に前記注目点よりもY値が大きい点が存在しない場合、及び前記注目点よりもX値が大きい点の中に前記注目点とY値が同じ点及び前記注目点よりもY値が大きい点のいずれもが存在しない場合は、前記注目点を第3境界点として抽出する作業を繰り返し、抽出された全ての第3境界点をX値が小さい順に繋いだ線を、前記第1実効雨量及び前記第2実効雨量の相乗効果による実効雨量の最大値を表す第3境界線として前記判定用XY座標平面に設定し、
前記判定用XY座標平面において、前記測定点のうち直近の測定点が前記X軸と前記Y軸と前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた領域に位置するとき、次の測定点が前記第1~第3境界線を超えることになる単位時間あたりの降雨量を算出する超過降雨量算出手段を備えることを特徴とする斜面崩壊予測装置。

【請求項14】
請求項13に記載の斜面崩壊予測装置において、
前記判定用XY座標平面作成手段が、複数の、長半減期及び短半減期の組み合わせについて、それぞれ第1~第3境界線を設定した判定用XY座標平面を求め、
前記超過雨量算出手段が、前記複数の判定用XY座標平面の全てについて、対応する第3実効雨量の時系列値及び第4実効雨量の時系列値からなる測定点のうち直近の測定点が前記X軸と前記Y軸と前記第1境界線と前記第2境界線と前記第3境界線とに囲まれた領域に位置するとき、次の測定点が前記第1~第3境界線を超えることになる単位時間あたりの降雨量を算出し、
該単位時間あたりの降雨量を、横軸を長半減期、縦軸を短半減期とする二次元座標平面にプロットした二次元判定図を作成する二次元判定図作成手段を有することを特徴とする斜面崩壊予測装置。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2014203340thum.jpg
出願権利状態 公開
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