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無線通信システムおよび無線通信制御方法 NEW

国内特許コード P180015595
整理番号 4798
掲載日 2018年11月22日
出願番号 特願2015-018453
公開番号 特開2016-144034
登録番号 特許第6284199号
出願日 平成27年2月2日(2015.2.2)
公開日 平成28年8月8日(2016.8.8)
登録日 平成30年2月9日(2018.2.9)
発明者
  • 村山 大輔
  • 杉山 隆利
  • 守倉 正博
  • 井上 文博
出願人
  • 日本電信電話株式会社
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 無線通信システムおよび無線通信制御方法 NEW
発明の概要 【課題】WLANとWPANが共存する無線通信システムにおいて、5以上のWPANの共存を可能とし、代表統合端末が離脱してもWLANのチャネル予約を可能とする。
【解決手段】代表統合端末がWLANのチャネルを予約するチャネル予約信号を送信し、そのWLANのチャネルに対応するWPANの複数のチャネルで複数のWPANが同期して通信を行う無線通信システムにおいて、統合端末は、WLANに存在する複数のWPANのビーコン周期の情報を取得し、それぞれのビーコン周期に基づいて同期させるWPANを選択して組を形成する第1の処理手段と、組ごとに、代表統合端末としてビーコン周期が最短の統合端末の1つを選択する第2の処理手段と、組ごとに、代表統合端末が他の統合端末に対してビーコン送信を同期させ、かつ組ごとのビーコン送信タイミングをずらして設定する第3の処理手段とを備える。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


図1は、WLANとWPANが共存する無線通信システムの構成例を示す(特許文献1、非特許文献1)。



図1において、1つのWLAN10内に複数のWPAN20が存在する。WLAN10は、1つのアクセスポイント(AP)11と、1以上のWLAN端末(STA)12により構成される。WPAN20は、PANコーディネータの機能とWLANのSTAの機能をもつ統合端末(H-STA)21と、多数のWPAN端末(ND)22により構成される。すなわち、WLAN10では、STA12とH-STA21が対等に動作する。



WPAN20は、H-STA21の主導によるビーコンモードで動作し、図13に示すビーコンとビーコンの間のアクティブ期間中にH-STA21とND22が通信を行い、インアクティブ期間は通信を行わず無線チャネルを開放する。なお、アクティブ期間には、非競合アクセス期間および競合アクセス期間が設定されるがここでは説明を省略する。WPANの規格では、ビーコン周期は 15.36ms×2BO (0≦BO≦14、BOはビーコンオーダー)で与えられ、WPANごとにビーコン周期(BOの値)が決められている。



WLANとWPANは、図14に示す共通の 2.4GHz帯の周波数帯域を利用するため、干渉問題を解決する必要がある。そのために、WPANのH-STAがビーコン送信に先立ち、WLANのチャネル予約信号(RTSフレーム)を送信して無線チャネルの予約(NAV設定)を行い、ビーコンとアクティブ期間を含むスーパーフレームの期間中にWLANの通信を停止させることにより、両者の干渉問題を解決している。その処理手順を図15を参照して説明する。



H-STAのRTSフレーム生成部は、ビーコン送信時刻から所定の保護手順試行期間だけ早くWLANのAP宛のRTSフレームを生成し、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access /Collision Avoidance )プロトコルに従って送信する。図15では、DIFSのみを記述してバックオフ制御動作は省略しているが、RTSフレームの衝突が発生した場合には、CTSタイムアウト後にランダムなバックオフ時間を設定してRTSフレームが再送される。APは、RTSフレームを正常に受信するとCTSフレームを返信する。WLANのSTAは、RTSフレームまたはCTSフレームを受信するとNAV(送信停止期間)を設定し、APはそのNAVの期間は送信を停止する。なお、RTS/CTSフレームにより設定されるNAV期間の長さは、各フレームの送信時刻からWPANのスーパーフレームの終了時刻までとする。これにより、WPANでは、スーパーフレームの期間にWLANの干渉を受けずに通信が可能となる。



ところで、複数のWPANのH-STAがそれぞれ独立にRTSフレームを送信してWLANにNAVを設定すると、WLANの送信停止期間が長くなり、スループット特性が劣化する。そこで、1つのWLAN内に存在する複数のWPANが互いのビーコン送信を同期させ、WLANに対して共通のNAVを設定して複数のWPANがスーパーフレーム通信を同時に行うことにより、WLANのスループット特性を改善する手法が提案されている(非特許文献1)。



本提案では、複数のH-STAがビーコン送信の同期をとり、WLANに対して共通のNAVを設定する場合、 図14に示すようにWLANの1チャネルの帯域幅にWPANの4チャネルが存在するので、WLANのNAV期間中にこの4チャネルを用いて同時に最大4つのWPANがスーパーフレーム通信できることを利用している。ただし、複数(最大4つ)のH-STAがRTSフレームを同時に送信すると衝突が発生するので、RTSフレームを送信するH-STAを1台のみとし、これを代表統合端末としている。



ここで、各WPANのビーコン周期は 15.36ms×2BO (0≦BO≦14)で与えられるので、図16に示すように、1つのWLAN内の複数(最大4つ)のWPAN間で一度ビーコン送信の同期を行うと、各WPANのビーコン周期が異なる場合でも、それぞれのビーコン送信時刻はビーコン周期が最短のWPANのビーコン送信時刻と重なる。図16では、チャネル1を利用するWPAN1およびチャネル2を利用するWPAN2がBO=kとしたとき、チャネル3を利用するWPAN3がBO=k+1であり、チャネル4を利用するWPAN4がBO=k+2であり、ビーコン周期が最短のWPAN1のH-STAが代表統合端末となる場合を示している。



したがって、WPAN間の同期をとり、かつビーコン周期が最短の代表統合端末からRTSフレームを送信することにより、WLAN内のWPANのスーパーフレーム期間中にWLANの送信を停止させることができる。このとき、代表統合端末がRTSフレームによりWLANに設定されるNAV期間の長さは、各WPANの中で最長のスーパーフレームを収容できるように設定される。



また、代表統合端末を決める条件として、ビーコン周期が最短のH-STAが複数台存在する場合は、以前に代表統合端末であったかどうか、MACアドレスの大小、WLANのRSSIが高いかどうかなどを基準としてもよい。



代表統合端末の決定/交代手順および同期手順の一例について以下に説明する(非特許文献1)。



WPANのH-STAは、WLAN内におけるMACアドレス、WPANビーコン周期(BOの値) 、スーパーフレーム長、使用するWPANチャネルを記載するテーブルをもつ。H-STAは、自身がWLANに新しく加わったときに、自身のテーブルの情報をWLANのAPを介してマルチキャストする。他のH-STAのテーブル情報を受け取ったH-STAは、自身のテーブルの情報と比較して差分があればそれをテーブルに追加し更新する。その後、更新したテーブル情報を、WLANのAPを介してマルチキャストする。これを繰り返すことでそれぞれのH-STAがWLAN内の全てのH-STAの情報を有することになる。各H-STAは、テーブルの情報をもとに、自身のビーコン周期が最短かつMACアドレスが最小などの代表統合端末を決める条件を満たすか否かを判断し、条件を満たす1つのH-STAが代表統合端末となる。



また、WLANに新規に加わったH-STAは、ビーコン周期の情報等をWLANのAPを介してマルチキャストすることにより、既存のH-STAはその情報を取り込み、代表統合端末のビーコン周期よりも短い場合には代表統合端末の交代を行う。また、各H-STAにおいて、代表統合端末からのRTSフレームが数ビーコン周期連続して受信されないなど、代表統合端末がWLANから離脱したと判断される場合には、各H-STAは代表統合端末の情報を削除するとともに、上記の手順に従って新たな代表統合端末を決定する処理を行う。



代表統合端末は、同期するビーコン送信時刻を示すTSF(Timing synchronization function )タイマ値、および各WPANで使用すべきチャネルを、WLANのAPを介して各H-STAにマルチキャストする。これを受信したH-STAは、指定されたビーコン送信時刻を示すTSFタイマとチャネルでビーコン送信を行うことで、WPAN間のビーコン送信の同期・位相の調整が完了する。その後、代表統合端末はビーコン送信時点に先立ってWLANのRTSフレームを送信する。代表統合端末および他のH-STAは、指定されたTSFタイマの値の時刻にビーコン信号を送信し、スーパーフレーム通信を行う。

産業上の利用分野


本発明は、国際標準規格 IEEE 802.11準拠の無線LAN(WLAN:Wireless Local area network )と、IEEE 802.15.4 準拠の無線PAN(WPAN:Wireless Personal Area network)が共存する無線通信システムおよび無線通信制御方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
1つの無線LAN内にビーコンモードで動作する複数の無線PANが存在し、各無線PANはPANコーディネータの機能と無線LAN端末の機能をもつ統合端末を備え、各無線PANの統合端末のうち1つの代表統合端末が前記無線LANのチャネルを予約するチャネル予約信号を送信し、その無線LANのチャネルに対応する無線PANの複数のチャネルで複数の無線PANが同期して通信を行う無線通信システムにおいて、
前記統合端末は、
前記無線LANに存在する前記複数の無線PANのビーコン周期の情報を取得し、それぞれのビーコン周期が同一でビーコン送信タイミングを同期させる無線PANを選択して組を形成する第1の処理手段と、
前記組の前記代表統合端末として、前記組を形成する統合端末の1つを選択する第2の処理手段と、
記代表統合端末が同じ組の他の統合端末に対してビーコン送信を同期させ、かつ異なる組の間でビーコン送信タイミングをずらして設定する第3の処理手段と
を備えたことを特徴とする無線通信システム。

【請求項2】
請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記統合端末の第2の処理手段は、前記代表統合端末として前記無線LANにおけるMACアドレスに基づいて1つの統合端末を選択する
ことを特徴とする無線通信システム。

【請求項3】
1つの無線LAN内にビーコンモードで動作する複数の無線PANが存在し、各無線PANはPANコーディネータの機能と無線LAN端末の機能をもつ統合端末を備え、各無線PANの統合端末のうち1つの代表統合端末が前記無線LANのチャネルを予約するチャネル予約信号を送信し、その無線LANのチャネルに対応する無線PANの複数のチャネルで複数の無線PANが同期して通信を行う無線通信システムにおいて、
前記統合端末は、
前記無線LANに存在する前記複数の無線PANのビーコン周期の情報を取得し、それぞれのビーコン周期に基づいてビーコン送信タイミングを同期させる無線PANを選択して組を形成し、さらに前記無線PANの複数のチャネルと、前記ビーコン周期が最短の無線PANのビーコン周期の時間帯の組合せをスロットと定義するとき、前記組を形成する無線PANをビーコン周期に応じてスロットを埋めるように配置する第1の処理手段と、
前記組の前記代表統合端末として、前記組を形成する統合端末のうち前記ビーコン周期が最短の統合端末の1つを選択する第2の処理手段と、
記代表統合端末が同じ組の他の統合端末に対してビーコン送信を同期させ、かつ異なる組の間でビーコン送信タイミングをずらして設定する第3の処理手段と
を備えたことを特徴とする無線通信システム。

【請求項4】
請求項に記載の無線通信システムにおいて、
前記統合端末の第2の処理手段は、前記ビーコン周期が最短の統合端末が複数あれば、前記代表統合端末として前記無線LANにおけるMACアドレスに基づいて1つの統合端末を選択する
ことを特徴とする無線通信システム。

【請求項5】
請求項1または3に記載の無線通信システムにおいて、
前記統合端末は、さらに、
前記組ごとに、前記代表統合端末と同等の機能を有する1つまたは複数の準代表統合端末を選択し、該準代表統合端末は前記チャネル予約信号を受信しないときに、代わりに前記チャネル予約信号を送信する第4の処理手段を備えた
ことを特徴とする無線通信システム。

【請求項6】
1つの無線LAN内にビーコンモードで動作する複数の無線PANが存在し、各無線PANはPANコーディネータの機能と無線LAN端末の機能をもつ統合端末を備え、各無線PANの統合端末のうち1つの代表統合端末が前記無線LANのチャネルを予約するチャネル予約信号を送信し、その無線LANのチャネルに対応する無線PANの複数のチャネルで複数の無線PANが同期して通信を行う無線通信システムの無線通信制御方法において、
前記統合端末は、
前記無線LANに存在する前記複数の無線PANのビーコン周期の情報を取得し、それぞれのビーコン周期が同一でビーコン送信タイミングを同期させる無線PANを選択して組を形成する第1の処理ステップと、
前記組の前記代表統合端末として、前記組を形成する統合端末の1つを選択する第2の処理ステップと、
記代表統合端末が同じ組の他の統合端末に対してビーコン送信を同期させ、かつ異なる組の間でビーコン送信タイミングをずらして設定する第3の処理ステップと
を有することを特徴とする無線通信制御方法。

【請求項7】
請求項に記載の無線通信制御方法において、
前記統合端末の第2の処理ステップは、前記代表統合端末として前記無線LANにおけるMACアドレスに基づいて1つの統合端末を選択する
ことを特徴とする無線通信制御方法。

【請求項8】
1つの無線LAN内にビーコンモードで動作する複数の無線PANが存在し、各無線PANはPANコーディネータの機能と無線LAN端末の機能をもつ統合端末を備え、各無線PANの統合端末のうち1つの代表統合端末が前記無線LANのチャネルを予約するチャネル予約信号を送信し、その無線LANのチャネルに対応する無線PANの複数のチャネルで複数の無線PANが同期して通信を行う無線通信システムの無線通信制御方法において、
前記統合端末は、
前記無線LANに存在する前記複数の無線PANのビーコン周期の情報を取得し、それぞれのビーコン周期に基づいてビーコン送信タイミングを同期させる無線PANを選択して組を形成し、さらに前記無線PANの複数のチャネルと、前記ビーコン周期が最短の無線PANのビーコン周期の時間帯の組合せをスロットと定義するとき、前記組を形成する無線PANをビーコン周期に応じてスロットを埋めるように配置する第1の処理ステップと、
前記組の前記代表統合端末として、前記組を形成する統合端末のうち前記ビーコン周期が最短の統合端末の1つを選択する第2の処理ステップと、
記代表統合端末が同じ組の他の統合端末に対してビーコン送信を同期させ、かつ異なる組の間でビーコン送信タイミングをずらして設定する第3の処理ステップと
を有することを特徴とする無線通信制御方法。

【請求項9】
請求項に記載の無線通信制御方法において、
前記統合端末の第2の処理ステップは、前記ビーコン周期が最短の統合端末が複数あれば、前記代表統合端末として前記無線LANにおけるMACアドレスに基づいて1つの統合端末を選択する
ことを特徴とする無線通信制御方法。

【請求項10】
請求項6または8に記載の無線通信制御方法において、
前記統合端末は、さらに、
前記組ごとに、前記代表統合端末と同等の機能を有する1つまたは複数の準代表統合端末を選択し、該準代表統合端末は前記チャネル予約信号を受信しないときに、代わりに前記チャネル予約信号を送信する第4の処理ステップを有する
ことを特徴とする無線通信制御方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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