Top > Search of Japanese Patents > (In Japanese)高密度リポタンパク質およびその細胞親和性ペプチドを融合した高密度リポタンパク質の点眼による後眼部薬物デリバリー

(In Japanese)高密度リポタンパク質およびその細胞親和性ペプチドを融合した高密度リポタンパク質の点眼による後眼部薬物デリバリー foreign

Patent code P180015621
File No. 4734
Posted date Nov 22, 2018
Application number P2016-566501
Date of filing Dec 25, 2015
International application number JP2015086203
International publication number WO2016104690
Date of international filing Dec 25, 2015
Date of international publication Jun 30, 2016
Priority data
  • P2014-263018 (Dec 25, 2014) JP
Inventor
  • (In Japanese)須田 謙史
  • (In Japanese)村上 達也
  • (In Japanese)吉村 長久
  • (In Japanese)後藤 謙元
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人京都大学
Title (In Japanese)高密度リポタンパク質およびその細胞親和性ペプチドを融合した高密度リポタンパク質の点眼による後眼部薬物デリバリー foreign
Abstract (In Japanese)本発明は、新規な後眼部薬物デリバリーシステムを提供することを目的とする。本発明は、後眼部薬物デリバリー用キャリアとしての、細胞親和性ペプチドを融合した高密度リポタンパク質(cHDL)、およびその製造方法、並びに該細胞親和性ペプチド融合高密度リポタンパク質を用いた後眼部薬物デリバリーシステム、医薬組成物、後眼部薬物デリバリーシステム、および後眼部疾患の診断、予防または治療方法に関する。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

近年、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症などの後眼部疾患に対して薬物の硝子体内注射が行われるようになってきている。このような侵襲的局所投与法は、直接薬物を眼内に注入するため確実な治療効果が期待できる反面、注射による眼内炎の危険性や注射を反復して行わないといけないという煩雑性が問題視されている。しかしながら、眼には外界から眼内への物質移行を制御するバリア機能が存在するため、点眼や経静脈投与などによる非侵襲的投与による、眼球内への薬物到達は容易でなく、特に、網膜等の後眼部への薬物送達効率は極めて低い。眼内ドラッグデリバリーの様々な投与経路を図1に示す。

この問題点を打開すべく、薬物キャリアを用いたキャリアによる点眼用ドラッグデリバリーの開発が試みられている。中でも、生体ナノ材料は生体物質から構成されているためにキャリアに対する生体防御反応が起こりにくいと予想されること、またナノ物質の持つ動態特性により薬効持続時間の延長が期待されること等が利点として挙げられる。本発明では、主に血中で脂質輸送を担う生体ナノ材料である高密度リポタンパク質(HDL)に着目した。HDLの粒径はおよそ百ナノメートル(nm)未満と小さく、しかもタンパク質工学的手法により、細胞親和活性、血管内皮細胞集積性など、様々な機能をHDLに付与し得ることから、点眼による後眼部への薬物デリバリーキャリアとして適していると期待される。

現在眼科領域に応用されている薬物キャリアとしては、後眼部到達用リポソームが知られている(特許文献1および2)。当該後眼部到達用リポソームでは、クマリン-6という蛍光色素をリポソームに内包させ、その蛍光強度を測定することで、後眼部へのドラッグデリバリーが確認されたことが知られている。

一方で、該後眼部到達用リポソームでは、そのサイズが小さくなるごとに、後眼部へのリポソームの到達性が高まり、その結果薬剤の集積性も高まることが期待されると報告されており(非特許文献1)、点眼用ドラッグキャリアのサイズは20nm以下が望ましいことを示唆する報告もある(非特許文献2)。
しかしながら、一般に100nm未満のサイズのリポソームを作製できるという報告は少ない。従って、ドラッグデリバリーの効率を向上するのを目的に、ナノ材料のサイズをより小さくすることが期待できる新たな生体材料を開発することが求められている。

親和性ペプチドを融合した高密度リポタンパク質(cHDL)は、悪性腫瘍細胞への抗癌剤細胞内デリバリーを目的としたものが、これまで知られているが(非特許文献3)、HDLを含め粒径100nm以下のリポタンパク質について、点眼剤としての薬物デリバリーを目的とするものは知られてはいない。

高密度リポタンパク質(HDL)中に、細胞親和性ペプチドのような機能性ペプチドを融合することによって、融合された高密度リポタンパク質自体が新たな動態特性を獲得し、また融合する機能性ペプチド自体が有する生体活性を該ペプチドが含む高密度リポタンパク質(HDL)に付与することも期待し得る。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、高密度リポタンパク質(High-density lipoprotein)(HDL)およびその細胞親和性ペプチドの複合体の点眼による後眼部薬物デリバリーに関する。より具体的には、後眼部への薬物デリバリー用キャリアとしての細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質、該高密度リポタンパク質に後眼部疾患の治療のための薬物を封入した医薬組成物、並びに該高密度リポタンパク質を用いた後眼部薬物デリバリーシステムに関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
後眼部薬物デリバリー用キャリアとしての高密度リポタンパク質。

【請求項2】
 
高密度リポタンパク質、および細胞親和性ペプチドからなる、後眼部薬物デリバリー用キャリアとしての細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質。

【請求項3】
 
該高密度リポタンパク質が、アポリポタンパク質、およびリン脂質を含む、請求項1記載の高密度リポタンパク質または請求項2記載の細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質。

【請求項4】
 
該細胞親和性ペプチドが細胞膜透過性ペプチドである、請求項2または3のいずれかに記載の該細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質。

【請求項5】
 
該細胞親和性ペプチドがアポリポタンパク質上で結合した結合タンパク質である、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の該細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質。

【請求項6】
 
該アポリポタンパク質が、アポリポタンパク質A-I、アポリポタンパク質A-II、アポリポタンパク質C、アポリポタンパク質E、およびそれらの部分断片あるいは遺伝子改変型アポリポタンパク質からなる群から選ばれる、少なくとも1種である、請求項1記載の高密度リポタンパク質または請求項2乃至5のいずれか1項に記載の細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質。

【請求項7】
 
該細胞親和性ペプチドが、TATペプチド、ペネトラチン、ポリアルギニン(R8)、LL-37、トランスポータン、Pep-1、およびMTSからなる群から選ばれる、少なくとも1種である、請求項2乃至6のいずれか1項に記載の該細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質。

【請求項8】
 
該リン脂質が、ホスファチジルコリンである、請求項1記載の高密度リポタンパク質または請求項2乃至7のいずれか1項に記載の細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質。

【請求項9】
 
粒径が100nm未満である、請求項1記載の高密度リポタンパク質または請求項2乃至8のいずれか1項に記載の細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質。

【請求項10】
 
請求項1記載の該高密度リポタンパク質1分子あたり、1分子以上の蛍光標識物質、生体活性物質または薬物から選ばれる少なくとも1種類の化合物を更に含む、請求項1記載の高密度リポタンパク質または請求項2乃至9のいずれか1項に記載の細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質を含有する複合体。

【請求項11】
 
点眼用である、請求項1記載の高密度リポタンパク質、請求項2乃至9のいずれか1項に記載の細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質、または請求項10記載の複合体。

【請求項12】
 
請求項1記載の高密度リポタンパク質または請求項2乃至9のいずれか1項に記載の細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質、および後眼部疾患の診断、予防または治療に有効な薬物を含む、後眼部薬物デリバリーシステム。

【請求項13】
 
請求項1記載の高密度リポタンパク質または請求項2乃至9のいずれか1項に記載の細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質、該高密度リポタンパク質中に含まれる後眼部疾患の診断、予防または治療に有効な薬物、および医薬的に許容され得る添加剤を含む、後眼部疾患の診断、予防または治療のための医薬組成物。

【請求項14】
 
請求項12記載の後眼部薬物デリバリーシステムまたは請求項13記載の医薬組成物を用いる、後眼部疾患の診断、予防または治療のための方法。

【請求項15】
 
後眼部疾患が、加齢黄斑変性症、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、緑内障、網膜動静脈閉塞症、網膜変性疾患、変性近視、黄斑円孔、黄斑上膜、網膜剥離、白内障、硝子体混濁、およびぶどう膜炎からなる群から選ばれる少なくとも1種の疾患である、請求項12記載の後眼部薬物デリバリーシステム、請求項13記載の後眼部疾患の診断、予防または治療のための医薬組成物、あるいは請求項14記載の後眼部疾患の診断、予防または治療のための方法。

【請求項16】
 
i)アポリポタンパク質に細胞親和性ペプチドを結合させて、結合タンパク質を得る;
ii)a)上記i)で得られた結合タンパク質に、リン脂質、適宜、蛍光標識物質、生体活性物質または薬物から選ばれる少なくとも1種類の化合物を含むリポソームを混合することにより、細胞親和性ペプチドを結合した粗高密度リポタンパク質を製造する;あるいは、
b)得られたコール酸ミセル、および生体活性物質または薬物から選ばれる少なくとも1種類の化合物との混和により、細胞親和性ペプチドを結合した粗高密度リポタンパク質を製造する;
iii)超遠心法により、未反応のリポソーム、リン脂質ミセル、アポリポタンパク質を除去することによって、該細胞親和性ペプチドを結合した粗高密度リポタンパク質を精製する、
ことを含む、請求項2乃至9のいずれか1項に記載の該細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質または請求項10記載の複合体の製造方法。

【請求項17】
 
アポリポタンパク質およびリン脂質を含む高密度リポタンパク質
(ここで、
該アポリポタンパク質は、アポリポタンパク質A-Iおよびその遺伝子改変型アポリポタンパク質A-Iからなる群から選ばれる少なくとも1種であるアポリポタンパク質であり、そして
該リン脂質は、炭素数が12~18の脂肪酸基のグリセロリン脂質である);
塩基性細胞膜透過性ペプチドからなる群から選ばれる細胞親和性ペプチド;及び
適宜、蛍光標識物質、生体活性物質または薬物から選ばれる少なくとも1種類の化合物
を含む、
粒径が直径100nm未満である細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質。

【請求項18】
 
アポリポタンパク質およびリン脂質を含む高密度リポタンパク質
(ここで、
該アポリポタンパク質は、アポリポタンパク質A-Iおよびその遺伝子改変型アポリポタンパク質A-Iからなる群から選ばれる少なくとも1種であるアポリポタンパク質であり、そして
該リン脂質は、炭素数が12~18の脂肪酸基のグリセロリン脂質である);
塩基性細胞膜透過性ペプチドからなる群から選ばれる細胞親和性ペプチド;及び
適宜、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、および網膜動静脈閉塞症からなる群から選ばれる疾患の診断、予防又は治療剤の少なくとも1種類の化合物を含む、
粒径が直径100nm未満である、細胞親和性ペプチド結合高密度リポタンパク質;及び、
医薬的に許容され得る添加剤、
を含む、加齢黄斑変性症、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、および網膜動静脈閉塞症からなる群から選ばれる少なくとも1種の疾患の診断、予防または治療のための医薬組成物。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

※Click image to enlarge.

JP2016566501thum.jpg
State of application right Published
Please contact us by e-mail or facsimile if you have any interests on this patent. Thanks.


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close