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トリチウムを含む放射能汚染水からのトリチウムの分離除去方法 NEW

国内特許コード P180015644
整理番号 5508
掲載日 2018年11月22日
出願番号 特願2016-135839
公開番号 特開2018-004588
出願日 平成28年7月8日(2016.7.8)
公開日 平成30年1月11日(2018.1.11)
発明者
  • 橋爪 秀夫
  • 安藤 寿浩
  • 藤井 和子
  • 上原 章寛
  • 福谷 哲
出願人
  • 国立研究開発法人物質・材料研究機構
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 トリチウムを含む放射能汚染水からのトリチウムの分離除去方法 NEW
発明の概要 【課題】大がかりな設備を使用することなく、かつ簡便な操作でトリチウムを含む放射能汚染水からトリチウムを除去する方法を提供する。
【解決手段】トリチウムを含む放射能汚染水を、酸化マグネシウムと接触させて、前記放射能汚染水中のトリチウム水(HTO)と前記酸化マグネシウムとの反応により水酸化マグネシウムを生成させた後、該水酸化マグネシウムを前記放射能汚染水から分離除去することを特徴とする、放射能汚染水からのトリチウムの分離除去方法である。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


トリチウム(T)は、水素の放射性同位体であり、「三重水素」とも呼ばれる。トリチウムは通常、水中に存在するが、放射性物質であるため、これを多量に含む水、例えば原子力発電所の事故により発生する放射能汚染水、からは除去する必要がある。
しかし、トリチウムは、水中ではトリチウム水(HTO)として存在し、これは軽水(HO)とよく似た性質を有することから、他の放射性物質の除去に適用されるイオン交換樹脂、吸着材、フィルター等を用いた手法で分離除去することはできない。



これまで、トリチウム水を含む水からトリチウムを分離する方法として、蒸留法、電気分解法等が開発されている(例えば、非特許文献1参照)。



蒸留法は、トリチウム水が軽水よりも低い平衡蒸気圧を示し、沸点が高いことを利用して、蒸留塔でトリチウム水の蒸発と凝縮とを繰り返すことで、トリチウム水を液相に濃縮する方法である。
しかし、トリチウム水と軽水との平衡蒸気圧差はごく僅かであるため、分離係数は非常に小さいものとなる。このため、トリチウムを十分な濃度で濃縮するためには、蒸発と濃縮の繰り返し回数を多くする、蒸留塔を高くする、減圧下で運転するといった対策を講じる必要があり、多大な時間と大がかりな設備とを要することが課題であった。



電気分解法は、トリチウム水の電気分解速度が軽水よりも小さいことを利用して、液相にトリチウムを濃縮する方法である。
この電気分解法は、多大な時間と電力を要するため、単独で利用されることはほとんどなく、他の分離方法と組み合わせる場合には、設備が大がかりになることが課題であった。



最近、大がかりな設備を使用することなくトリチウムを含む放射能汚染水からトリチウムを分離する方法として、水素化したマンガン酸化物を接触させる方法(例えば、非特許文献2参照)や、α位の水素を持つ有機酸、有機酸アルカリ塩等を使用する方法(例えば、特許文献1参照)が報告されている。



非特許文献2には、スピネル構造をしたリチウムマンガン酸化物のリチウムを水素に置換したマンガン酸化物を、トリチウムを含む放射能汚染水に接触させると、20分間の接触で汚染水のトリチウム濃度が低減すること、及びこのトリチウム濃度の顕著な低下はマンガン酸化物中の水素とトリチウムのイオン交換反応の基づくこと、が記載されている。



特許文献1には、「トリチウムを含む放射性物質汚染水に、有機酸、有機酸アルカリ塩、水溶性アミノ酸、水溶性アミノ酸アルカリ塩を添加した有機酸、有機酸アルカリ塩、水溶性アミノ酸、水溶性アミノ酸アルカリ塩のうち少なくとも一つからなる有機物を投入する過程と、前記有機物が投入された前記放射性物質汚染水中に、微細気泡を循環させて、微細気泡界面を介してカルボン酸基α位の水素をトリチウムと置換せしめる反応を起こさせて、トリチウム置換生成物を生成させるトリチウム置換過程と、を有することを特徴とするトリチウム置換方法。」(請求項1)、及び「請求項1において生成されたトリチウム置換生成物を含む前記放射性物質汚染水を凝集反応槽に導き、無機塩類凝集剤を投入して、前記トリチウム置換生成物の不溶性あるいは疎水性を増加させる過程と、更に高分子凝集剤を投入して、無機塩類と反応した前記トリチウム置換生成物を凝集させる過程と、前記凝集されたトリチウム置換生成物を加圧浮上分離槽に流入させ、ナノバブルを含有する加圧水により攪拌し、ナノバブルによりトリチウム置換生成物を浮上分離する過程と、を有することを特徴とするトリチウム除去方法。」(請求項2)、が記載されている。

産業上の利用分野


本発明は、トリチウムを含む放射能汚染水からトリチウムを分離除去する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
トリチウムを含む放射能汚染水を酸化マグネシウムと接触させて水酸化マグネシウムを生成させた後、該水酸化マグネシウムを前記放射能汚染水から分離除去することを特徴とする、放射能汚染水からトリチウムを分離除去する方法。

【請求項2】
前記酸化マグネシウムが、軽質酸化マグネシウムである、請求項1に記載の、放射能汚染水からトリチウムを分離除去する方法。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2016135839thum.jpg
出願権利状態 公開
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