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揮発性有機化合物の検出方法及び検出装置 NEW

国内特許コード P180015662
整理番号 5381
掲載日 2018年11月22日
出願番号 特願2016-130569
公開番号 特開2018-004392
出願日 平成28年6月30日(2016.6.30)
公開日 平成30年1月11日(2018.1.11)
発明者
  • 上野 祐子
  • 古川 一暁
  • 関 修平
  • 崔 旭鎮
  • 筒井 祐介
  • 櫻井 庸明
  • 酒巻 大輔
出願人
  • 日本電信電話株式会社
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 揮発性有機化合物の検出方法及び検出装置 NEW
発明の概要 【課題】揮発性有機化合物の分析を、安定に再現性良く実施できる揮発性有機化合物の検出方法及び検出装置を提供する。
【解決手段】揮発性有機化合物のグラフェンへの吸着によるグラフェンの電荷移動度の変化を、マイクロ波の誘電損失の時間変化に基づき検出し、検出された電荷移動度の変化に基づき、グラフェンに吸着した揮発性有機化合物を検出することを特徴とする揮発性有機化合物の検出方法に用いられる検出装置であって、マイクロ波源120と、マイクロ波空洞共振器110とを備え、マイクロ波空洞共振器110は、グラフェンを有するセンサデバイスが設置可能な設置部112を有する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


有害大気汚染物質の約80%を占める揮発性有機化合物の中でも、ベンゼンなどに代表される芳香族ガスは、ppbレベルの低濃度においても発ガン性や脳神経系への深刻な影響の恐れがある。また、ニトロベンゼンなどに代表される数種の芳香族ガスは、爆発性を有する。以上の背景から、大気汚染対策や生体影響評価、空港等の重要施設におけるセキュリティ向上を目的として、大気中の揮発性有機化合物をオンサイトでリアルタイムに検出するセンサ開発の重要性が高まっている。
従来のガスセンサの代表的なものとして、水晶振動子ガスセンサがある。これは、水晶振動子表面に物質が付着すると、その質量に応じて共振周波数が変動する(下がる)性質を利用して、ガス分子の存在を検出するセンサである(非特許文献1)。この方法を用いた場合、以下のような問題が生じる。水晶振動子表面は、優れたガス吸着特性を示さないため、ガスセンサとして利用する場合は、有機薄膜材料による表面コーティングなど検出対象ガスが吸着しやすい検知膜を成膜してセンサを作製する必要がある。検知膜の成膜には、材料選定、作製法、膜厚条件など、それ自体が研究対象になるなど複雑であり、作製した個々のセンサの特性は、検知膜の性能に大きく依存するため、安定性や再現性に課題がある。



一方、芳香族ガスに優れた吸着特性を示す材料として、グラフェンがある。グラフェンは、炭素のsp2結合のみから構成される2次元平面状構造を有する炭素同素体である(非特許文献2)。グラフェン作製法の代表的なものに、化学気相成長法(CVD法)がある。銅箔の表面に1層のグラフェンを大面積に成長することが可能であり(非特許文献3)、最近はウエハスケールで単結晶グラフェンを成長させることも可能である(非特許文献4)。
グラフェンは、π-π相互作用により、芳香族分子と強い吸着相互作用を示すため(非特許文献5)、この相互作用を利用したセンサ応用も検討されている。さらに、熱的・化学的安定にも優れるなど、実用・応用面に有利な特長もある。2次元結晶構造を有しているため、構造が柔軟に変化する有機薄膜材料と比較して、ガスセンサ材料としての特性の変動が起こりにくいという利点がある。



グラフェンはその2次元構造に由来する特異な電子構造に基づいて、高い電荷移動度を有するため、グラフェンの電荷移動度を利用したトランジスタ型センサが報告されている(非特許文献6)。電界効果トランジスタは、材料の電荷移動度を評価する手法として用いることができるが、ガスセンサとして動作させることが可能である。ソース電極とドレイン電極間のゲート絶縁物表面に、たとえばグラフェンから成るチャネルを形成し、チャネル表面へのガス分子の吸着によって生じるソースとドレインとの間を流れる電流値変化を検出することにより、ガス分子の存在が検出できる(非特許文献7)。

産業上の利用分野


本発明は、揮発性有機化合物の検出方法及び検出装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
揮発性有機化合物のグラフェンへの吸着による前記グラフェンの電荷移動度の変化を、マイクロ波の誘電損失の時間変化に基づき検出し、
検出された前記電荷移動度の変化に基づき、前記グラフェンに吸着した揮発性有機化合物を検出することを特徴とする揮発性有機化合物の検出方法。

【請求項2】
前記グラフェンの電荷移動度の変化量に基づき、前記グラフェンに吸着した揮発性有機化合物の量を定量することを特徴とする、請求項1に記載の揮発性有機化合物の検出方法。

【請求項3】
前記グラフェンは、単層グラフェンであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の揮発性有機化合物の検出方法。

【請求項4】
前記グラフェンは、グラフェンが2層以上に積層された多層グラフェンであることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の揮発性有機化合物の検出方法。

【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の揮発性有機化合物の検出方法に用いられる検出装置であって、マイクロ波源と、マイクロ波空洞共振器とを備え、前記マイクロ波空洞共振器は、グラフェンを有するセンサデバイスを設置可能な設置部を有することを特徴とする検出装置。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2016130569thum.jpg
出願権利状態 公開
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