TOP > 国内特許検索 > 新規NK3受容体アゴニスト

新規NK3受容体アゴニスト NEW

国内特許コード P180015688
整理番号 5181
掲載日 2018年11月22日
出願番号 特願2016-212208
公開番号 特開2017-081917
出願日 平成28年10月28日(2016.10.28)
公開日 平成29年5月18日(2017.5.18)
優先権データ
  • 特願2015-215128 (2015.10.30) JP
発明者
  • 大石 真也
  • 藤井 信孝
  • 大野 浩章
  • 桑井 真司
  • 若林 嘉浩
  • 山村 崇
  • 田中 知己
  • 遠藤 なつ美
出願人
  • 国立大学法人京都大学
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
  • 国立大学法人東京農工大学
発明の名称 新規NK3受容体アゴニスト NEW
発明の概要 【課題】タキキニン類の分泌の過剰もしくは欠乏に伴う疾患の治療薬、例えば、疼痛、性ホルモン分泌の過剰・欠乏にともなう性機能障害の改善に向けた薬剤等として有用な、高活性・高選択的かつ生体内で持続的に作用することが期待される新規ニューロキニン3受容体(NK3受容体)選択的リガンドの提供。
【解決手段】式(I)でで示される化合物又はその医薬上許容される塩。式(I)X1-A2-A3-X4-X5-Met-NH[X1は1又は2の分子量500~5,000のポリエチレングリコール(PEG)又はその誘導体で直接又はリンカーを介して修飾された、R1-A1或いはジカルボン酸残基を表し;R1はH又は特定の化学基;A1及びA2は特定のD又はLアミノ酸残基;A3はNメチル化された特定のLアミノ酸、X4及びX5は、Gly-Leu或いは、そのジペプチド等価体]
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


視床下部前方のキスペプチンニューロン集団は、エストロジェンの正のフィードバック作用により性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)のサージ状分泌を制御する排卵中枢であり、キスペプチン類は排卵誘発を調節する新しい薬剤として期待されている。
一方、近年、卵胞発育に関与するとされるGnRHのパルス状分泌に関する種々の報告がなされており、視床下部弓状核のキスペプチンニューロンがニューロキニンB(NKB)およびダイノルフィンを同時に発現し(非特許文献1)、GnRHのパルス状分泌を促す中枢としての役割を担っていることが報告された(非特許文献2)。また、このニューロンにおける発火活動を、多ニューロン発火活動(MUA)の一過性の上昇(MUAボレー)として記録することに成功し、MUAボレーは黄体形成ホルモン(LH)パルスと完全に同期していることが報告されている(非特許文献3及び4)。
こうした背景のもと、本発明者らは、NKBの受容体として知られるNK3受容体リガンド(アゴニスト)が、GnRHパルスおよびLHパルスを調節し、卵胞発育を制御する薬剤になりうると想定し、新規NK3受容体リガンドの創製に着手した。
これまでに報告されているNK3受容体選択的アゴニストとして、[MePhe]-NKBおよびsenktideが挙げられる(非特許文献5及び6)。すでに研究用試薬として市販されているこれらのペプチドは、タキキニン類およびニューロキニン受容体が関連する各種基礎研究等に利用されている。本発明者らは、これまでに[MePhe]-NKBの活性および受容体選択性の構造要求特性に関する知見を得る目的で構造活性相関研究を展開し、この過程でNK3受容体に対し高活性かつ高選択性で作用する新規NKB誘導体を見出している(特許文献1及び2、非特許文献7~9)。
これまでに見出したペプチドは優れたNK3受容体選択的リガンドではあるが、その効果を維持するためには反復投与の必要があった。畜産をはじめとする生殖生理の制御を必要とする臨床応用を考えた場合、薬剤投与後の持続的効果の提供は重要な課題となる。また、持続的効果を期待して薬剤の連続投与や適切な基剤に封入した持続性製剤を利用することが想定されるが、クリアランスが速い薬剤の場合には相当量の原薬を必要とすることから、同等の活性を維持しつつクリアランスの遅い薬剤の開発が必要であった。

産業上の利用分野


本発明は、ニューロキニン3受容体(NK3受容体)アゴニスト作用を有するペプチド及びその用途に関する。より詳細には本発明は、NK3受容体への選択的且つ強力な結合親和性及びアゴニスト作用を有し、且つ生体内で持続的に作用することが可能なペプチド及びその用途に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
式(I)
【化1】


[式中、X1は、1又は2の分子量500~5,000のポリエチレングリコール(PEG)又はその誘導体で直接又はリンカーを介して修飾された、R1-A1もしくはジカルボン酸残基を表し;
R1は、水素原子、アセチル基、オキサリル基、スクシニル基、アミノカルボニル基、ヒドロキシアミノカルボニル基、ヒドラジノカルボニル基、メトキシジカルボニル基、アミノジカルボニル基、アミノスルホニル基、N,N-ジカルボキシメチルアスパラギン酸残基、もしくは、N-カルボキシメチルアスパラギン酸残基を表し;
A1は、L-アスパラギン酸、D-アスパラギン酸、L-グルタミン酸、D-グルタミン酸、L-グルタミン、D-グルタミン、もしくは、L-α-アミノアジピン酸残基を表し;
A2は、L-フェニルアラニン、L-チロシン、L-アスパラギン酸、D-アスパラギン酸、L-グルタミン酸、もしくは、D-グルタミン酸残基を表し;
A3は、L-N-メチルフェニルアラニン、L-N-メチルバリン、L-N-メチルイソロイシン、L-N-メチルチロシン、もしくは、L-N-メチルトリプトファン残基を表し;
X4-X5は、Gly-Leu、もしくは、そのジペプチド等価体を表し;
Glyは、グリシン残基を表し;
Leuは、ロイシン残基を表し;
Met-NHは、メチオニンアミドを表す]で示される化合物又はその生理学的に許容される塩。

【請求項2】
PEG又はその誘導体による修飾が、エステル結合又はアミド結合によるものである、請求項1に記載の化合物又はその生理学的に許容される塩。

【請求項3】
リンカーが下記式で表される基である請求項1又は2に記載の化合物又はその生理学的に許容される塩。
【化2】



[式中、mは1又は2であり;
*aはX1との結合部位を示し;
*bはPEG又はその誘導体との結合部位を示す。

【請求項4】
R1がスクシニル基、A1がL-グルタミン酸又はL-グルタミン残基、A2がL-フェニルアラニン残基、A3がL-N-メチルフェニルアラニン残基、X4-X5がGly-Leuである、請求項1~3のいずれか1項に記載の化合物又はその生理学的に許容される塩。

【請求項5】
PEG又はその誘導体の分子量が750~2000である、請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物又はその生理学的に許容される塩。

【請求項6】
PEG又はその誘導体が、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールモノプロピルエーテル、及びメトキシポリエチレングリコールアミンから選択される、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物又はその生理学的に許容される塩。

【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物又はその生理学的に許容される塩を含有してなる医薬。

【請求項8】
ニューロキニン受容体アゴニストである、請求項7記載の医薬。

【請求項9】
ニューロキニン受容体が、NK3受容体である、請求項8記載の医薬。

【請求項10】
繁殖中枢制御剤である、請求項7記載の医薬。

【請求項11】
卵胞発育促進及び/又は改善用である、請求項7記載の医薬。

【請求項12】
タキキニン類及び/又はニューロキニン受容体がその発症や進行に関与する疾患の治療薬である、請求項7記載の医薬。

【請求項13】
該疾患が、疼痛又は性ホルモン分泌の過剰・欠乏にともなう性機能障害である、請求項12記載の医薬。

【請求項14】
請求項1記載の化合物又はその生理学的に許容される塩を含有してなる試薬。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close