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シリコーン製モノリス体と多空間体との複合体およびその製造方法 NEW

国内特許コード P180015690
整理番号 5047
掲載日 2018年11月22日
出願番号 特願2016-019383
公開番号 特開2017-136552
出願日 平成28年2月4日(2016.2.4)
公開日 平成29年8月10日(2017.8.10)
発明者
  • 中西 和樹
  • 皆見 武志
  • 橋本 智佳子
  • 梅原 洋一
  • 金井 隆一
出願人
  • 国立大学法人京都大学
  • 千代田化工建設株式会社
発明の名称 シリコーン製モノリス体と多空間体との複合体およびその製造方法 NEW
発明の概要 【課題】強度が高く、疎水性物質含有水から疎水性物質を吸着する吸着材である複合体の提供。
【解決手段】アルコキシ基を二つ有する二官能アルコキシシランと、アルコキシ基を三つ有する三官能アルコキシシランと、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライドと、尿素又はアンモニアの少なくとも一方と、酢酸と、を含有し、二官能及び三官能アルコキシシランの合計に対して二官能アルコキシシランが25~60体積%である水性溶液に、表面にヒドロキシ基又はカルボキシ基の少なくとも一方を有する多空間体を浸漬し、二官能及び三官能アルコキシシランをゾルゲル反応により共重合させSi-O結合のシリコーン骨格を有するシリコーン製モノリス体を形成し、モノリス体のヒドロキシ基に多空間体のヒドロキシ基又はカルボキシ基の少なくとも一方を結合したシリコーン製モノリス体と多空間体との複合体。多空間体が空間率が90.0~99.9%である複合体。
【選択図】図8
従来技術、競合技術の概要


工場や家庭からの廃水には油等の疎水性物質が含まれており、環境保全の観点から、これら疎水性物質は除去する必要がある。



このような油等の疎水性物質を除去する方法としては、該疎水性物質を吸着可能な疎水性のポリマー等で形成された吸着材に疎水性物質を含む廃水を接触させることにより、吸着材に疎水性物質を吸着させて廃水から疎水性物質を除去する方法がある(特許文献1および2等参照)。



ここで、疎水性物質を吸着可能な疎水性のポリマーとして、二官能基のアルコキシシランと、三官能基のアルコキシシランとの両方を出発原料とし、ゾルゲル反応によりこれらのシランを共重合させ、Si-O結合のネットワークを形成させると共に相分離を行い、連続貫通流路と化学種を溶解できるシリコーン骨格とを有するエアロゲル又はキセロゲルのシリコーン製モノリス体がある(特許文献3参照)。特許文献3に記載された、二官能のアルコキシシランと三官能のアルコキシシランを原料としてゾルゲル反応によりアルコキシシランを共重合および相分離させたシリコーン製モノリス体は、柔軟性があることや、大きな外表面積を持つこと及び表面官能基を選定できるなど吸着材として優れた性質を持つ。また、特許文献4の、二官能基のアルコキシシランと三官能基のアルコキシシランを原料としてゾルゲル反応によりアルコキシシランを共重合および相分離させさらに撥液性基を結合させて得られるポリシロキサンも、特許文献3と同様に柔軟性等の特性を有するものである。



しかしながら、特許文献3のシリコーン製モノリス体や特許文献4のポリシロキサンは強度が低いため、多量の流体を高速で流す必要があるプロセス等、例えば、上記した疎水性物質を含む廃水を吸着材に通液して処理するプロセス等への適用が困難である。また、強度が低いため、吸着材への負荷の大きい水蒸気による吸着材の再生法は適用できないという問題も生じる。そして、特許文献3のシリコーン製モノリス体や特許文献4のポリシロキサンは疎水性なため、水性である廃水を通液し難く疎水性物質を除去し難いという問題もある。なお、このような問題は、工場や家庭からの廃水を吸着材で処理する場合に限られず、その他疎水性物質を含む水においても同様に存在する。

産業上の利用分野


本発明は、化学、薬品、食品、環境保全等様々な分野において、不要な疎水性物質の除去や有用な疎水性物質の分離精製に用いる吸着材となりうるシリコーン製モノリス体と多空間体との複合体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
アルコキシ基を二つ有する二官能アルコキシシランと、アルコキシ基を三つ有する三官能アルコキシシランと、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(CTAC)と、尿素およびアンモニアの少なくとも一方と、酢酸とを含有し、前記二官能アルコキシシラン及び前記三官能アルコキシシランの合計に対して前記二官能アルコキシシランが25体積%以上60体積%以下である水性溶液に、表面にヒドロキシ基およびカルボキシ基の少なくとも一方を有する多空間体を浸漬し、
前記多空間体を前記水性溶液に浸漬した状態で、前記二官能アルコキシシラン及び前記三官能アルコキシシランをゾルゲル反応により共重合させSi-O結合のネットワークを形成および相分離することによりシリコーン骨格を有するシリコーン製モノリス体を形成すると共に、該シリコーン製モノリス体のアルコキシ基に由来するヒドロキシ基と前記多空間体のヒドロキシ基およびカルボキシ基の少なくとも一方とを結合することを特徴とするシリコーン製モノリス体と多空間体との複合体の製造方法。

【請求項2】
前記多空間体が、繊維状素材で構成されており、該多空間体の空間率が90.0%以上99.9%以下であることを特徴とする請求項1に記載するシリコーン製モノリス体と多空間体との複合体の製造方法。

【請求項3】
前記多空間体は、ポリエステル、ポリ塩化ビニルおよび硝子から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載するシリコーン製モノリス体と多空間体との複合体の製造方法。

【請求項4】
前記二官能アルコキシシランのアルコキシ基を除く二つの官能基のうち少なくとも一方、および、前記三官能基アルコキシシランのアルコキシ基を除く一つの官能基が、メチル基、フェニル基、フロロアルキル基、ビニル基またはメルカプトプロピル基であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載するシリコーン製モノリス体と多空間体との複合体の製造方法。

【請求項5】
前記水性溶液が含有するCTAC、酢酸および溶媒の合計に対して、前記CTACが1.2質量%以上4.0質量%以下であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載するシリコーン製モノリス体と多空間体との複合体の製造方法。

【請求項6】
アルコキシ基を二つ有する二官能アルコキシシランと、アルコキシ基を三つ有する三官能アルコキシシランと、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(CTAC)と、尿素およびアンモニアの少なくとも一方と、酢酸とを含有し、前記二官能アルコキシシラン及び前記三官能アルコキシシランの合計に対して前記二官能アルコキシシランが25体積%以上60体積%以下である水性溶液に、表面にヒドロキシ基およびカルボキシ基の少なくとも一方を有する多空間体を浸漬し、
前記多空間体を前記水性溶液に浸漬した状態で、前記二官能アルコキシシラン及び前記三官能アルコキシシランをゾルゲル反応により共重合させSi-O結合のネットワークを形成および相分離することによりシリコーン骨格を有するシリコーン製モノリス体を形成すると共に、該シリコーン製モノリス体のアルコキシ基に由来するヒドロキシ基と前記多空間体のヒドロキシ基およびカルボキシ基の少なくとも一方とを結合することにより得られることを特徴とするシリコーン製モノリス体と多空間体との複合体。

【請求項7】
シリコーン骨格を有するシリコーン製モノリス体と、表面にヒドロキシ基およびカルボキシ基の少なくとも一方を有する多空間体との複合体であって、
前記シリコーン製モノリス体と前記多空間体とは、前記シリコーン製モノリス体のアルコキシ基に由来するヒドロキシ基と前記多空間体のヒドロキシ基およびカルボキシ基の少なくとも一方との結合により接合されており、
前記多空間体が有する空間部に占める前記シリコーン製モノリス体の充填率が50%以上98%以下であることを特徴とするシリコーン製モノリス体と多空間体との複合体。

【請求項8】
前記多空間体が、繊維状素材で構成されており、
該多空間体の空間率が、90.0%以上99.9%以下であることを特徴とする請求項6または7に記載するシリコーン製モノリス体と多空間体との複合体。

【請求項9】
前記多空間体は、ポリエステル、ポリ塩化ビニルおよび硝子から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項6~8のいずれか一項に記載するシリコーン製モノリス体と多空間体との複合体。

【請求項10】
アルコキシ基を二つ有する二官能アルコキシシランと、アルコキシ基を三つ有する三官能アルコキシシランと、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド(CTAC)と、尿素およびアンモニアの少なくとも一方と、酢酸とを含有し、前記二官能アルコキシシラン及び前記三官能アルコキシシランの合計に対して前記二官能アルコキシシランが25体積%以上60体積%以下である水性溶液に、表面にヒドロキシ基およびカルボキシ基の少なくとも一方を有する多空間体を浸漬し、
前記多空間体を前記水性溶液に浸漬した状態で、前記二官能アルコキシシラン及び前記三官能アルコキシシランをゾルゲル反応により共重合させSi-O結合のネットワークを形成および相分離することによりシリコーン骨格を有するシリコーン製モノリス体を形成すると共に、該シリコーン製モノリス体のアルコキシ基に由来するヒドロキシ基と前記多空間体のヒドロキシ基およびカルボキシ基の少なくとも一方とを結合することにより得られることを特徴とする請求項7~9のいずれか一項に記載するシリコーン製モノリス体と多空間体との複合体。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 公開
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