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シリカ含有微粒子の製造方法、基材の表面に対するコーティング施工方法、及びゾルゲル反応用触媒 NEW コモンズ

国内特許コード P180015710
整理番号 P2017-083765
掲載日 2018年11月27日
出願番号 特願2017-083765
公開番号 特開2018-177617
出願日 平成29年4月20日(2017.4.20)
公開日 平成30年11月15日(2018.11.15)
発明者
  • 金 仁華
出願人
  • 学校法人神奈川大学
発明の名称 シリカ含有微粒子の製造方法、基材の表面に対するコーティング施工方法、及びゾルゲル反応用触媒 NEW コモンズ
発明の概要 【課題】ナノメートルサイズ(1μm以下)の粒径をもち、ポリマーとシリカとが複合した微粒子の新規かつ簡便な製造方法、及び新規なゾルゲル反応触媒を提供すること。
【解決手段】下記式で示す部分構造を繰り返し単位中に含み水溶性であるポリマーと、加水分解性の珪素化合物とを、水の存在下で接触させてゾルゲル反応を生じさせることにより、ナノメートルサイズ(1μm以下)の粒径をもち、ポリマーとシリカとが複合した微粒子が得られる。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要 近年、ナノメートルサイズの微少な粒子であるナノ粒子が盛んに研究されている。ナノ粒子の用途としては様々なものが提案されているが、その微細な形状に注目して、これを基材の表面処理におけるコーティング材料として用いる研究が行われている。このような用途の一例として特許文献1には、表面修飾されたシリカナノ粒子を硬化性樹脂組成物に加えてこれを硬化させることにより、破壊靱性や弾性率等といった機械的特性を強化した樹脂硬化物を得ることが提案されている。

現在行われているナノ粒子の製造法は、大きく分けて二種類あり、バルク物質を機械的に粉砕して微粒子とするトップダウン法(ブレイクダウン法)と、金属源となる反応性の化合物を気相、液相又は固相で反応させてナノ粒子に成長させるビルドアップ法が挙げられる。しかしながら、前者は、ナノメートルサイズの粒子を製造するのには向いていない。また、後者は、粒子サイズの制御に優れる気相法では大量合成に向かないし、大量合成に向いている液相法では粒子サイズの制御に工夫やノウハウが必要になるなど、一長一短があるのが現状である。

一方、有機材料であるポリマーと無機材料との両方の特性を備えた材料として、これらを複合化させた複合材料が提案されている。複合材料は、各材料単独では到達できないような強度や靱性を備えるものも多い。このような材料の一つとして、例えば特許文献2には、ジカルボン酸ハライドを含む有機溶液と、ジアミン及び水ガラス(珪酸ナトリウム)とを含む水溶液とを接触及び反応させ、ポリアミドとシリカとからなるポリアミド複合体を得る方法が提案されている。この製造方法では、ジカルボン酸ハライドとジアミンとが縮重合する際に生じる塩化水素により、珪酸ナトリウムに含まれるナトリウムイオンがイオン交換され、珪酸ナトリウムがシラノールを経由して脱水縮合してシリカに変換される。その結果、ポリアミドとシリカとの複合材料が得られるとされる。

このような複合材料は、自然界に生息する生物体を構成する要素として観察されることもある。例えば、藻類の被殻はシリカから構成され、石海綿の体はシリカとタンパクの複合体で構成され、稲の籾殻にはシリカが重要な構成要素として含まれている。このようなシリカを含む天然の複合材料は、これらの生物が作り出すバイオポリマーが、自然界に存在する珪酸を縮重合させてシリカを作り出すことで形成されると考えられている。近年では、こうした天然の複合材料を模した、シリカを含む複合材料のナノ構造体やバルク構造体を調製する研究が行われている。その手法は、酸性や塩基性の置換基を備えたポリマーを用いて、水溶液中で珪酸やアルコキシシラン等をゾルゲル反応させ、このポリマーとシリカとの複合体を形成させるというものである(この分野の総説として非特許文献1を参照)。特に、ポリマーが反応系中で何らかの自己集合体を形成していれば、そのポリマーがテンプレートとなってナノサイズの複合材料が得られるので大変興味深い。この種の合成では、ポリマーが備える酸性や塩基性の置換基が酸触媒や塩基触媒の役割を果たして、ゾルゲル反応を進行させる。勿論、そのポリマーの水溶液は、酸性又は塩基性を示すことになる。さらに、中性のポリマーを用いることもあるが、その場合、酸又はアルカリによるpH調整下ゾルゲル反応が行われている。
産業上の利用分野 本発明は、シリカ含有微粒子の製造方法、基材の表面に対するコーティング施工方法、及びゾルゲル反応用触媒に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
下記式で示す部分構造を繰り返し単位中に含み水溶性であるポリマーと、加水分解性の珪素化合物とを、水の存在下で接触させてゾルゲル反応を生じさせることを特徴とする、シリカ含有微粒子の製造方法。
【化1】


(上記式において、波線を付した単結合は、ポリマーの主鎖又は側鎖中の原子に対して結合する単結合であることを意味する。)

【請求項2】
前記ポリマーが、下記一般式(1)~(4)のいずれかで示す繰り返し単位を備えることを特徴とする請求項1記載のシリカ含有微粒子の製造方法。
【化2】


(上記一般式(1)中、鉤括弧は繰り返し単位を示し、Xは、炭素数1~5のアルキレン基を示し、R11は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示す。)
【化3】


(上記一般式(2)中、鉤括弧は繰り返し単位を示し、X21は、炭素数1~5のアルキレン基を示し、X22は、炭素数1~5のアルキレン基を示し、X23は、単結合又は2価の有機基を示し、R21は、水素原子又は炭素数1~5のアルキレン基を示し、R22は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示し、R23は、水素原子又は1価の有機基を示し、nは、1以上の整数を示す。)
【化4】


(上記一般式(3)中、鉤括弧は繰り返し単位を示し、Xは、炭素数1~6のアルキレン基を示し、R31は、炭素数1~5のアルキル基を示し、R32は、水素原子又は炭素数1~5のアルキレン基を示し、R33は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示す。)
【化5】


(上記一般式(4)中、鉤括弧は繰り返し単位を示し、Xは、炭素数1~6のアルキレン基を示し、R41は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示し、R42は、炭素数1~5のアルキル基を示し、R41とR42とは互いに結合して環構造を形成してもよく、R43は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示す。)

【請求項3】
前記加水分解性の珪素化合物がアルコキシシランである請求項1又は2記載のシリカ含有微粒子の製造方法。

【請求項4】
下記式で示す構造を繰り返し単位中に含み水溶性であるポリマーを処理対象である基材の表面に付着させる付着工程と、
前記付着工程を経た基材の表面に加水分解性の珪素化合物を接触させることにより、前記基材の表面でゾルゲル反応を生じさせシリカを含む膜を形成させるゾルゲル工程と、
を含むことを特徴とする、基材の表面に対するコーティング施工方法。
【化6】


(上記式において、波線を付した単結合は、ポリマーの主鎖又は側鎖中の原子に対して結合する単結合であることを意味する。)

【請求項5】
前記ポリマーが、下記一般式(1)~(4)のいずれかで示す繰り返し単位を備えることを特徴とする請求項4記載のコーティング施工方法。
【化7】


(上記一般式(1)中、鉤括弧は繰り返し単位を示し、Xは、炭素数1~5のアルキレン基を示し、R11は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示す。)
【化8】


(上記一般式(2)中、鉤括弧は繰り返し単位を示し、X21は、炭素数1~5のアルキレン基を示し、X22は、炭素数1~5のアルキレン基を示し、X23は、単結合又は2価の有機基を示し、R21は、水素原子又は炭素数1~5のアルキレン基を示し、R22は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示し、R23は、水素原子又は1価の有機基を示し、nは、1以上の整数を示す。)
【化9】


(上記一般式(3)中、鉤括弧は繰り返し単位を示し、Xは、炭素数1~6のアルキレン基を示し、R31は、炭素数1~5のアルキル基を示し、R32は、水素原子又は炭素数1~5のアルキレン基を示し、R33は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示す。)
【化10】


(上記一般式(4)中、鉤括弧は繰り返し単位を示し、Xは、炭素数1~6のアルキレン基を示し、R41は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示し、R42は、炭素数1~5のアルキル基を示し、R41とR42とは互いに結合して環構造を形成してもよく、R43は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示す。)

【請求項6】
下記式で示す部分構造を繰り返し単位中に含み水溶性のポリマーからなる、加水分解性の珪素化合物に対するゾルゲル反応用触媒。
【化11】


(上記式において、波線を付した単結合は、ポリマーの主鎖又は側鎖中の原子に対して結合する単結合であることを意味する。)

【請求項7】
前記ポリマーが、下記一般式(1)~(4)のいずれかで示す繰り返し単位を備えることを特徴とする請求項6記載の加水分解性の珪素化合物に対するゾルゲル反応用触媒。
【化12】


(上記一般式(1)中、鉤括弧は繰り返し単位を示し、Xは、炭素数1~5のアルキレン基を示し、R11は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示す。)
【化13】


(上記一般式(2)中、鉤括弧は繰り返し単位を示し、X21は、炭素数1~5のアルキレン基を示し、X22は、炭素数1~5のアルキレン基を示し、X23は、単結合又は2価の有機基を示し、R21は、水素原子又は炭素数1~5のアルキレン基を示し、R22は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示し、R23は、水素原子又は1価の有機基を示し、nは、1以上の整数を示す。)
【化14】


(上記一般式(3)中、鉤括弧は繰り返し単位を示し、Xは、炭素数1~6のアルキレン基を示し、R31は、炭素数1~5のアルキル基を示し、R32は、水素原子又は炭素数1~5のアルキレン基を示し、R33は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示す。)
【化15】


(上記一般式(4)中、鉤括弧は繰り返し単位を示し、Xは、炭素数1~6のアルキレン基を示し、R41は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示し、R42は、炭素数1~5のアルキル基を示し、R41とR42とは互いに結合して環構造を形成してもよく、R43は、水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を示す。)
国際特許分類(IPC)
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