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環状ペプチドNMP開始剤及びマルチブロック型高分子の製造方法 NEW コモンズ

国内特許コード P180015723
整理番号 DP1813
掲載日 2018年11月29日
出願番号 特願2017-014069
公開番号 特開2018-123066
出願日 平成29年1月30日(2017.1.30)
公開日 平成30年8月9日(2018.8.9)
発明者
  • 古賀 智之
  • 東 信行
  • 西村 慎之介
出願人
  • 学校法人同志社
発明の名称 環状ペプチドNMP開始剤及びマルチブロック型高分子の製造方法 NEW コモンズ
発明の概要 【課題】人工ペプチドとビニルポリマーからなるマルチブロック型高分子を簡便に製造できる新しい合成法を提供する。
【解決手段】環状ペプチドNMP開始剤を使用してビニルモノマーを重合する。


X1は、同一又は異なっても良いアミノ酸若しくはそれらの誘導体であり(nは1~20)、S1及びS2は、スペーサー基であり(l及びmはそれぞれ0~4)、X2は、アミノ基若しくはカルボキシル基と反応しうる側鎖官能基を有する、アミノ酸若しくは又はアミノ酸誘導体であり、Zは、ニトロキシルラジカルを発生しうる化合物である。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要 人工ペプチドはアミノ酸配列に基づいて高次構造や多様な機能(刺激応答性や細胞親和性等)を容易に設計できる魅力的な生体高分子である。一方、ビニルポリマー等の合成高分子は、機械的特性・加工性・合成スケールの優位性の面から、大量に生産され、我々の生活に不可欠な材料となっている。

近年、汎用高分子のもつ優位性を維持しながら、材料の更なる高機能化が求められており、機能性の高いペプチドを合成高分子に導入するハイブリッド戦略が提案されており、例えば非特許文献1,2にはその合成方法が記載されている。

ところで従来のラジカル重合は開始反応、成長反応、停止反応、及び連鎖移動反応の4つの素反応から成り立っている。開始剤が熱、光、酸化・還元、等の様々な刺激により分解し、ラジカルが生成すると、それがモノマーに次々と反応する(成長反応)と同時に、成長末端ラジカルは再結合反応や不均化反応による停止反応を受けてデッドポリマーとなる。開始ラジカルの生成が非可逆的に進行すると共に、停止反応は拡散律速に近い速度で起こる。したがって、発生した各々のラジカル種は速やかに停止反応を受けて重合末端の活性を失う。

それに対し、リビングラジカル重合では成長末端ラジカルがラジカル生成に対して適切な官能基を持つ休止種(dormant species)から可逆的に生成する点に特徴を持つ。すなわち、休止種P-Yから活性種(active species) Pラジカルの生成(活性化反応)、モノマーとの反応(生長反応)、そしてYとの再結合による休止種への変換反応(不活性化反応)の3つの素反応からなる。

リビングラジカル重合には、原子移動ラジカル重合(ATRP)、ニトロキシド介在ラジカル重合(以下NMP(Nitroxide-mediated Polymerization)と略することがある。)、可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)重合、有機テルル化合物媒介リビングラジカル重合(TERP)等がある。

NMPの重合機構はPラジカルとニトロキシルラジカルとの可逆的な解離-再結合反応である(非特許文献3)。アルコキシアミン誘導体の炭素-酸素結合が開裂し、Pラジカルと安定ラジカルであるニトロキシルラジカルを生成し、Pラジカルとモノマーが反応することによりポリマー鎖が伸長する。また、安定ラジカル効果により重合の極めて速い段階でPラジカルとニトロキシルラジカルのヘテロカップリング反応が選択的に起こる定常状態に到達することにより、リビング重合となる。またNMPのための開始剤についても種々のものが提案されている(特許文献1,2,非特許文献4)。

ペプチドをビニルポリマー主鎖骨格に繰り返し有するマルチブロック型の合成は、その魅力的な構造特性に反して実現されていない。一般にマルチブロック型の合成は高分子末端基間反応を利用する系に限定されており、連鎖重合(ビニルポリマー)系ではこの合成戦略を利用し難いためである。
産業上の利用分野 本発明は、環状ペプチドNMP開始剤、及び、その開始剤を使用するマルチブロック型高分子の製造方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
下記式からなる環状ペプチドNMP開始剤
【化1】


(ここで上記式において、
X1は、同一又は異なっても良いアミノ酸若しくはそれらの誘導体からなるペプチドであり(nは1~20)、
S1及びS2は、スペーサー基であり(l及びmはそれぞれ0~4)、
X2は、アミノ基若しくはカルボキシル基と反応しうる側鎖官能基を有する、アミノ酸又はアミノ酸誘導体であり、
Zは、ニトロキシルラジカルを発生しうる化合物である。)。

【請求項2】
下記式からなる、請求項1記載の環状ペプチドNMP開始剤
【化2】


(ここでR1~R4は同じであっても異なっていてもよいアルキル基である。)。

【請求項3】
前記スペーサー基が、ジエチレングリコール、アルキレン、アリール、及び、アルキレンエーテル基からなる群から選択される、請求項1又は2項に記載の環状ペプチドNMP開始剤。

【請求項4】
下記式からなる、請求項1乃至3の何れか1項に記載の環状ペプチドNMP開始剤。
【化3】


【請求項5】
下記式からなる、請求項1乃至3の何れか1項に記載の環状ペプチドNMP開始剤。
【化4】


【請求項6】
下記式からなる、請求項1乃至3の何れか1項に記載の環状ペプチドNMP開始剤。
【化5】


【請求項7】
請求項1乃至6の何れか1項に記載の環状ペプチドNMP開始剤を使用してビニルモノマーを重合することを特徴とする、ペプチドをビニルポリマーの主鎖に有するマルチブロック型高分子の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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