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2-ホウ素化アズレン誘導体の製造方法 UPDATE

国内特許コード P190015767
整理番号 FH22-025JP
掲載日 2019年1月8日
出願番号 特願2012-534935
登録番号 特許第5854436号
出願日 平成23年9月21日(2011.9.21)
登録日 平成27年12月18日(2015.12.18)
国際出願番号 JP2011005315
国際公開番号 WO2012039135
国際出願日 平成23年9月21日(2011.9.21)
国際公開日 平成24年3月29日(2012.3.29)
優先権データ
  • 特願2010-212053 (2010.9.22) JP
発明者
  • 藤永 雅之
  • 村藤 俊宏
  • 檜山 久美子
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 2-ホウ素化アズレン誘導体の製造方法 UPDATE
発明の概要 アズレン又はアズレン誘導体を出発原料として、2-位にホウ素含有基、特に、ホウ酸エステル等に由来する置換基を比較的短時間で且つ高収率で得る方法を提供することを目的とする。中でも医薬品等に有用となるグアイアズレン基を導入するのに適したアズレニル化剤を得ることを課題とする。
本発明は、アズレン又はアズレン誘導体を白金属元素の有機錯体からなる触媒の存在下でホウ素化剤と反応させるにあたり、フェナントロリン又はその誘導体を共存させることを特徴とする。
従来技術、競合技術の概要


アズレンは、特異な電子状態を有し、この骨格をポルフィリンやフタロシアニンなどの有用なπ電子系化合物に導入すると物理化学特性が大きく変化することから、二光子吸収材料の改良など有機電子材料の改質手段として近年注目されている。また、アズレン誘導体、特にグアイアズレン類は結膜炎や口腔・咽喉疾患、ヘリコバクターピロリ菌による消化器系疾病などの治療薬としても知られている。



しかし、アズレン骨格は、強いπ-π相互作用のため、溶解性が低く、しかも、反応サイトも種々限定されていた。すなわち、求核試薬によっては4-、6-、8-位に付加反応、また求電子試薬では、1-、3-位に置換反応を生ずる傾向にあり、2-、5-又は7-位に置換基を有するアズレン誘導体を得るには、あらかじめそれらの位置に置換基を導入した後、アズレン環を形成させる方法が用いられていた。



種々の薬剤や電子材料の改良のために、アズレニル化を行うためには、アズレンやアズレン誘導体の2-位に置換基を導入することにより、アズレニル基を導入した化合物との間に共役系を形成することが重要となる場合が多く、2-位の位置に反応活性点を得る必要がある。このためには、ホウ素化合物、特にホウ酸又はホウ酸エステルを導入し、所謂鈴木-宮浦カップリング等の修飾手段を用いることを可能にするアズレニル化剤を得ることが重要な意味を持つ。



近年、本発明者らはイリジウム触媒を用い、配位子(リガンド)としてビピリジン(bpyと略記することがある。)やその誘導体を用いて、グアイアズレンなどのアズレン誘導体をホウ酸エステル化することに成功した(非特許文献1)。



しかし、この方法においては、表1に示すとおり、無置換アズレンに対しては約70%の収率で2-位にホウ酸エステルを導入することができたものの、10%の収率で1-位にホウ酸エステルが導入された。また、4-、6-、8-位にメチル基がある場合は、32%、1-、4-位にメチル基、7-位にイソプロピル基がある場合(グアイアズレン)ではわずかに5%の収率で、2-位にホウ酸エステルが導入された。



【表1】




以上のように、アズレンやアズレン誘導体の2-位にホウ素化合物を導入する方法は、従来選択性及び収率が高くなく、反応時間も短くなかった。そのため、選択性及び収率が高く、且つより短い反応時間でアズレンやアズレン誘導体の2-位にホウ素化合物を導入する方法が求められていた。

産業上の利用分野


本発明は、アズレン又はアズレン誘導体にホウ素化合物を導入する方法に関する。詳しくはアズレン骨格の2-位にホウ素化合物を導入する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
式(I)
【化1】



(式中、Rは、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数2~10のアルケニル基、炭素数2~10のアルキニル基、炭素数3~10のシクロアルキル基、炭素数6~10のアリール基又はヘテロアリール基を表し、nは0~7のいずれかの整数を表す。nが2以上の場合は、各Rは、同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアズレン又はアズレン誘導体に、イリジウムの有機錯体からなる触媒、及び式(III)
【化2】



(式中、R~Rは、それぞれ同一又は異なって、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。)で表されるフェナントロリン又はその誘導体の存在下にホウ素化剤を反応させることを特徴とする、式(IV)
【化3】



(式中、R及びnは式(I)における定義と同様である。R及びRは、それぞれ独立して、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、炭素数6~10のアリール基又はヘテロアリール基を表し、R及びRは結合して、酸素原子を含んでいてもよい5員環の環状構造を形成してもよい。前記5員環の環状構造は炭素数1~3のアルキル基で置換されていてもよく、これら置換基同士が結合して芳香族環を形成していてもよい。)で表される2-ホウ素化アズレン誘導体の製造方法。

【請求項2】
ホウ素化剤がビス(ピナコラート)ジボロン又は4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランであり、式(IV)が式(V)
【化4】



で表される化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の2-ホウ素化アズレン誘導体の製造方法。

【請求項3】
イリジウムの有機錯体が、式(II)
[IrX(cod)] (II)
(式中、Xはハロゲン原子又は炭素数1~6のアルコキシ基、codは1,5-シクロオクタジエンを表す。)で表される有機錯体であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の2-ホウ素化アズレン誘導体の製造方法。

【請求項4】
式(II)で表されるイリジウムの有機錯体が、[Ir(OCH)(cod)]であることを特徴とする、請求項に記載の2-ホウ素化アズレン誘導体の製造方法。

【請求項5】
式(I)で表されるアズレン誘導体がグアイアズレンであることを特徴とする、請求項1~のいずれかに記載の2-ホウ素化アズレン誘導体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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