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中性子検出器等の信号のみに基づいて核分裂性物質の組成、未臨界度、遅発中性子割合、中性子世代時間、即発中性子寿命を測定する方法。

国内特許コード P190015774
整理番号 14103
掲載日 2019年1月21日
出願番号 特願2017-057974
公開番号 特開2018-159669
出願日 平成29年3月23日(2017.3.23)
公開日 平成30年10月11日(2018.10.11)
発明者
  • 山根 祐一
出願人
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 中性子検出器等の信号のみに基づいて核分裂性物質の組成、未臨界度、遅発中性子割合、中性子世代時間、即発中性子寿命を測定する方法。
発明の概要 【課題】例えば事故後の原子炉のように、核燃料体系の内部の構造や全体の形状の情報が得られない状況であっても、反応度を適切に測定することができる方法及びその方法を用いた装置を提供すること。
【解決手段】中性子検出器によって検出される、核燃料内の時刻tにおける中性子数をn(t)、反応度等の変動後に安定した状態となった時の中性子数をn、未臨界度の関数をαy、中性子数n(t)の重み付き時間微分n(t)をq(t)としたとき、
n(t) = αq(t) + n の式が成り立つこと、及びαyqとn - n(中性子検出信号からノイズ成分を除いた計数率であるn とその安定時の値n の差)の比が時間によらず1になることを利用して、遅発中性子比率と遅発中性子崩壊定数を定める。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


ウラン235、プルトニウム239など、中性子を吸収して核分裂を生じる核分裂性物質か、核分裂性物質と構造材等の核分裂性ではない物質の混在する物質(例えば原子炉では炉心全体)を以下では核燃料体系と呼ぶ。核燃料体系について、そのうちの核分裂性物質の組成(ウラン235が100%とか、ウラン235が90%で残りがプルトニウム239といった割合)を調べる主な方法は、少量のサンプルを採取して行う化学分析が知られている。



また、核燃料体系の未臨界度を測定する手法としては、従来、例えば稼働中の原子炉においては、未臨界度測定法の代表的なものとして、例えば(1)負のペリオド法、(2)制御棒落下法(特許文献1)、(3)補償法、(4)中性子源増倍法(特許文献2)、(5)逆動特性法(特許文献3)、(6)炉雑音解析法、(7)パルス中性子源法が知られている。



上述の7つの従来手法の内、最初の3つの手法は、初期状態として臨界状態にしてやる必要や(負のペリオド法、制御棒落下法)、予め校正された制御棒がすでに存在する必要が(補償法)ある。また、中性子源増倍法では未臨界度が既知である基準体系を必要とする。また、逆動特性法は、動特性パラメータの精度良い推定が必要であり、臨界近傍の浅い未臨界(中性子束分布の形状が臨界時の形状と等しいとみなせる程度の未臨界)でのみ用いることができる。また、炉雑音法は、工程異常が起きる場合では溶液条件や 即発中性子寿命が時間とともに変化するために、異常と判定されるアルファ値が変動する。さらに測定システムの時間追随性が問題となる。高次モードの影響の除去が困難である。また、最後に掲げたパルス中性子源法は、一定周期のパルス中性子源を必要とする上、入射中性子に励起される中性子束分布の高次モードの影響を補正するためには、あらかじめ数値解析が必要である。



実効遅発中性子割合の測定手法としては、252Cf中性子源法、Rossi-アルファ、Nelson 数法、改良Bennett 法、炉雑音法が知られている。これらの手法では、あらかじめ数値解析を行うために核燃料体系の内部構造に関する詳細な寸法を必要とする。252Cf中性子源法とNelson 数法では、核燃料体系が未臨界であるが臨界に近いことを前提としている。



さらにまた、中性子世代時間、即発中性子寿命については、通常、核分裂性物質やそれを含む(原子炉で言えば)炉心全体などの内部構造に関する詳細な寸法を用いて数値解析により求められる。

産業上の利用分野


本発明は、例えば事故後の原子炉における燃料デブリなど、あらかじめ内部構造や形状が不明である未臨界状態の核燃料体系の動特性を、中性子検出器の信号のみに基づいて測定する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
中性子検出器の検出信号もしくはこれを校正することによって得られる、核燃料内の時刻tにおける中性子数をn(t)、反応度等の変動後に安定した状態となった時の検出信号もしくはこれを校正することによって得られる中性子数をn、未臨界度の関数をαy、検出信号もしくはこれを校正することによって得られる中性子数n(t)の重み付き時間微分n(t)をq(t)としたとき、
n(t) = αq(t) + n の式が成り立つことを利用して、αyqとn - n(中性子検出信号からノイズ成分を除いた計数率であるn とその安定時の値n の差)の比が測定期間中のいずれの時刻においても最も1に近くなるように、遅発中性子比率と遅発中性子崩壊定数を定める方法。

【請求項2】
請求項1において、中性子検出器の検出信号を基に求められる、時系列データ(q, n)が、直線n = αyq + n 上にあることを利用して、未臨界度ρ$とn(t)の安定値n を求める方法。

【請求項3】
請求項1又は2において、n = exp(f (t))を用いて(n, n)の組を求める方法。
ここで、f(t) はn(t)が検出器信号を再現するように定めたtの関数である。

【請求項4】
請求項1又は3において、前回の測定値(未臨界度ρ0$、中性子検出器の安定値n0∞ )を用いて新たな未臨界度におけるn を推定する方法。

【請求項5】
請求項2において、a = 1/ρ0 - r/ρk、b = 1 - r, r = n0∞/nk∞とすると、ρk→ρ0のとき、a/bが未臨界度ρ0におけるβに収束することを用いて実効遅発中性子割合βを求める方法。

【請求項6】
請求項2において、Λ/β= l(-ρ)+ l/β が成り立つことを利用して、即発中性子寿命l [s]、中性子世代時間Λ[s]を求める方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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