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熱輻射光源 NEW 外国出願あり

国内特許コード P190015778
整理番号 5334
掲載日 2019年1月22日
出願番号 特願2018-503008
出願日 平成29年2月13日(2017.2.13)
国際出願番号 JP2017005160
国際公開番号 WO2017150160
国際出願日 平成29年2月13日(2017.2.13)
国際公開日 平成29年9月8日(2017.9.8)
優先権データ
  • 特願2016-037217 (2016.2.29) JP
発明者
  • 野田 進
  • 井上 卓也
  • 紀 安▲キ▼
  • 浅野 卓
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 熱輻射光源 NEW 外国出願あり
発明の概要 熱輻射光源10は、量子井戸構造層(111、112)がm枚(mは2以上の整数)積層され、各量子井戸構造層を積層方向の両側から挟むようにn型半導体から成るn層(121、122)及びp型半導体から成るp層(13)が設けられた積層体(10S)と、m個の量子井戸構造層の各々においてそれを挟むn層及びp層に直接又は間接的に接続された、該量子井戸構造層の量子井戸内の電荷をn層又はp層に移動させる電圧を印加する電圧印加手段(151、152)と、m個の量子井戸構造層の各々への電圧の印加のON/OFFを切り替える電圧切替手段(161、162、17)と、積層体内又は該積層体に隣接して設けられた、m個の量子井戸構造層の各々からその量子井戸におけるサブバンド間の遷移エネルギーに対応して1種類ずつ生じるm種類の波長の光がいずれも共振するフォトニック結晶部(20)とを備える。熱輻射光源10は、複数の波長を1波長ずつ高速で切り替えて生成することができる。
従来技術、競合技術の概要


熱輻射光源は、物体に熱を与えるだけで発光を得ることができる、という利点を有する。熱輻射光源は、例えば赤外線を用いた各種センサの光源に用いることができ、特に、エンジンの排ガス中の成分を分析するガスセンサにおいて、エンジンの廃熱をセンシングのための赤外線に変換する光源として好適に用いることができる。



熱が与えられた物体が発する電磁波は、その温度に依存した波長範囲に広がるスペクトルを有する。例えば物体を数十℃~数百℃に加熱することにより得られる電磁波の波長範囲は数μm~数十μmとなり、高温になるほど、その範囲は短波長側に広がる。しかし、前述の赤外線センサでは一般に特定の1又は複数の波長の赤外線のみを利用するため、このような熱輻射光源を用いると、特定波長以外の不要な赤外線が被測定物に照射されてしまい、被測定物が加熱されてしまう等の悪影響が生じる。また、電気エネルギーを投入することにより熱輻射を発生させる場合において、広帯域の輻射が生じる光源では消費電力の増大が問題となる。



このような問題点を解決するべく、特許文献1では、フォトニック結晶内に量子井戸構造が形成された熱輻射光源が提案されている。フォトニック結晶とは、周期的な屈折率分布を有する物であって、当該周期に対応した特定の波長を有する光の定在波が形成され得るものである。フォトニック結晶には、特許文献1では主に板材に該基材とは屈折率が異なる領域である異屈折率領域(典型的には空孔)が周期的に設けられているものが用いられているが、基台上(空気中)に柱状の部材(異屈折率部材)を周期的に配置することにより、基台上の部分(空気及び異屈折率部材)をフォトニック結晶として用いることもできる。量子井戸構造とは、エネルギーバンドギャップの大きさが異なる複数種の、厚さ数nm~十数nm程度の半導体の層を積層することにより井戸型のエネルギーポテンシャル(量子井戸)を形成した物の構造をいう。



この熱輻射光源では、熱源から熱が供給されると、量子井戸構造の量子井戸内に形成される離散的な複数のエネルギー準位(サブバンド)間において遷移(サブバンド間遷移)が生じ、その遷移エネルギーに対応した波長中心とした有限の帯域幅を有する発光が生じる。そして、当該量子井戸構造が設けられたフォトニック結晶内において、該フォトニック結晶の周期により定まる1つの波長を有する光が共振して増幅され、当該1つの波長において鋭いピークを有する波長スペクトルを持つ光が生成される。



この熱輻射光源にはさらに、量子井戸構造に電圧を印加するための電極が設けられている。この電圧の印加のON/OFFにより、量子井戸内の電子又は正孔の数を変化させ、それにより上記特定波長の光の強度を制御することができる。

産業上の利用分野


本発明は熱輻射光源に関する。熱輻射光源は、熱輻射により放射される電磁波を光源とする装置であるが、熱を入力とし、光(電磁波)を出力する熱-光変換装置と捉えることができる。この入力たる熱が電磁波(赤外線)で与えられる場合、波長変換装置とも捉えることができる。また、熱ではなく電気エネルギーを投入することにより熱輻射を発生させる装置と捉えることもできる。本発明における「熱輻射光源」は、これらいずれをも対象とする。

特許請求の範囲 【請求項1】
a) 量子井戸構造を有する層である量子井戸構造層がm枚(mは2以上の整数)積層され、各量子井戸構造層を積層方向の両側から挟むようにn型半導体から成る層であるn層及びp型半導体から成る層であるp層が設けられた積層体と、
b) 前記m個の量子井戸構造層の各々において、該量子井戸構造層を挟む前記n層及び前記p層に直接又は間接的に接続された、該量子井戸構造層の量子井戸内の電荷を前記n層又は前記p層に移動させる電圧を印加する電圧印加手段と、
c) 前記m個の量子井戸構造層の各々への前記電圧の印加のON/OFFを切り替える電圧切替手段と、
d) 前記積層体内又は該積層体に隣接して設けられた、前記m個の量子井戸構造層の各々から該量子井戸構造層の量子井戸におけるサブバンド間の遷移エネルギーに対応して1種類ずつ生じる合計m種類の波長の光がいずれも共振するように形成されているフォトニック結晶部と
を備えることを特徴とする熱輻射光源。

【請求項2】
前記mが2であることを特徴とする請求項1に記載の熱輻射光源。

【請求項3】
前記積層体及び前記フォトニック結晶部が一体で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱輻射光源。

【請求項4】
前記フォトニック結晶部が、前記積層体と、該積層体の各層を貫くように積層方向に設けられ、前記量子井戸構造層、前記n層及び前記p層に平行に周期的に配置された空孔から成ることを特徴とする請求項3に記載の熱輻射光源。

【請求項5】
前記積層体において、第1半導体層、第1の前記量子井戸構造層である第1量子井戸構造層、第2半導体層、第2の前記量子井戸構造層である第2量子井戸構造層、及び第3半導体層がこの順で積層されており、
前記第1半導体層及び前記第3半導体層が前記n層及び前記p層のいずれか一方であって、前記第2半導体層が前記n層及び前記p層のうち前記第1半導体層及び前記第3半導体層のものとは異なる方であり、
前記第1半導体層及び前記第3半導体層に前記電圧印加手段が接続されている
ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の熱輻射光源。

【請求項6】
a) 量子井戸構造を有する層である量子井戸構造層がm枚(mは2以上の整数)積層され、各量子井戸構造層を積層方向の両側から挟むようにn型半導体から成る層であるn層及びp型半導体から成る層であるp層が設けられた積層体と、
b) 前記積層体内又は該積層体に隣接して設けられた、前記m個の量子井戸構造層の各々から前記遷移エネルギーに対応して1種類ずつ生じる合計m種類の波長の光がいずれも共振するように形成されているフォトニック結晶部と
を備えることを特徴とする熱輻射光源用素子。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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