TOP > 国内特許検索 > ヒトミエロイド系血液細胞及び該細胞の作製方法

ヒトミエロイド系血液細胞及び該細胞の作製方法 NEW

国内特許コード P190015786
整理番号 S2017-0575-N0
掲載日 2019年1月23日
出願番号 特願2017-071597
公開番号 特開2018-171005
出願日 平成29年3月31日(2017.3.31)
公開日 平成30年11月8日(2018.11.8)
発明者
  • 千住 覚
出願人
  • 国立大学法人 熊本大学
発明の名称 ヒトミエロイド系血液細胞及び該細胞の作製方法 NEW
発明の概要 【課題】本発明の目的は、悪性腫瘍に対する、予防又は治療剤を開発することである。
【解決手段】本発明は、c-MYC遺伝子を発現するヒトミエロイド系血液細胞において、該c-MYC遺伝子の発現を抑制し、それにより当該c-MYC遺伝子の発現が抑制されたヒトミエロイド系血液細胞を得る工程を含む、造腫瘍性の抑制されたヒトミエロイド系血液細胞の作製方法に関する。さらに本発明は、該方法によって作製された細胞を含む、癌の予防又は治療剤、及び該細胞を用いた癌の予防又は治療方法などに関する。
【選択図】図9
従来技術、競合技術の概要


iPS-MC(iPS cell-derived myeloid cell:単球又はマクロファージ類似細胞)は、ヒトの誘導多能性幹(iPS)細胞をin vitroの培養系において分化誘導することにより作成されるヒトミエロイド系血液細胞である。iPS-MLは、iPS-MCに細胞増殖因子(例えば、cMYC+MBI1+MDM2)の遺伝子を導入し増殖能力を付与したものである。iPS-MLは、一度樹立すると、少なくとも3~4ヶ月にわたり増殖させることが可能である。そして、増殖後も、ミエロイド系細胞のマーカー分子の発現、異物貪食能力、及び樹状細胞への分化能力等の特性を保持している(特許文献1)。iPS-MLは、単純な浮遊細胞培養系を用いて増殖させることが可能であり、自動大量培養装置を用いた培養も可能である。以上より、iPS-ML作製技術は、生理的な機能を有するヒトミエロイド細胞の大量生産を可能とする唯一のものであると言える。



本発明者らは、ヒトインターフェロンβ(IFNβ)を発現するiPS-ML(iPS-ML/IFNβ)を、マウス腹膜播種モデルの腹腔内に投与することにより、該マウスの腫瘍の悪性化を抑制することができ、また該腫瘍を縮小させることができることを見出した(非特許文献1)。

産業上の利用分野


本発明は、造腫瘍性が抑制された新規なヒトミエロイド系血液細胞、及び造腫瘍性が抑制されたヒトミエロイド系血液細胞を作製する方法に関し、さらに該細胞を含む癌の予防又は治療剤、並びに該細胞を用いた癌の予防又は治療方法に関するものである。より詳細には、c-MYC遺伝子を発現するヒトミエロイド系血液細胞において、当該c-MYC遺伝子の発現を抑制し、c-MYC遺伝子の発現が抑制されたヒトミエロイド系血液細胞を得る工程を含む、造腫瘍性の抑制されたヒトミエロイド系血液細胞の作製方法に関する。さらに本発明は、該方法によって作製された細胞を含む、癌の予防又は治療剤、及び該細胞を用いた癌の予防又は治療方法などに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
造腫瘍性が抑制されたヒトミエロイド系血液細胞を作製する方法であって、下記の工程(C)を含む方法:
(C)c-MYC遺伝子を発現するヒトミエロイド系血液細胞において、該c-MYC遺伝子の発現を抑制し、それによりc-MYC遺伝子の発現が抑制されたヒトミエロイド系血液細胞を得る工程。

【請求項2】
ヒトミエロイド系血液細胞が、ヒト多能性幹細胞に由来するヒトミエロイド系血液細胞である、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
ヒト多能性幹細胞から造腫瘍性が抑制されたヒトミエロイド系血液細胞を作製する方法であって、下記の工程(A)及び(C)を含む方法:
(A)ヒト多能性幹細胞から、c-MYC遺伝子を発現するヒトミエロイド系血液細胞を得る工程、
(C)工程(A)により得たヒトミエロイド系血液細胞において、該c-MYC遺伝子の発現を抑制し、それによりc-MYC遺伝子の発現が抑制されたヒトミエロイド系血液細胞を得る工程。

【請求項4】
c-MYC遺伝子を発現するヒトミエロイド系血液細胞が、調節性プロモーターと機能的に連結されたc-MYC遺伝子を有するヒトミエロイド系血液細胞である、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の方法。

【請求項5】
in vitroにおいて増殖させることが可能であり、かつ造腫瘍性が抑制されたヒトミエロイド系血液細胞を作製する方法である、請求項4に記載の方法。

【請求項6】
ヒトミエロイド系血液細胞が、B cell-specific Moloney murine leukemia virus integration site 1(BMI1)遺伝子、Enhancer of zeste homolog 2 (EZH2)遺伝子、MDM2遺伝子、MDM4遺伝子及びHypoxia Inducible Factor 1 Alpha Subunit(HIF1A)遺伝子からなる群から選択される少なくとも一つの外来性遺伝子を発現する、請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の方法。

【請求項7】
ヒトミエロイド系血液細胞が、外来性ヒトM-CSFを発現する、請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の方法。

【請求項8】
ヒトミエロイド系血液細胞が、インターフェロンβ(IFNβ)遺伝子を発現する、請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の方法。

【請求項9】
ヒトミエロイド系血液細胞の、内在性のIFNAR遺伝子の発現が抑制されている、請求項8に記載の方法。

【請求項10】
c-MYC遺伝子が外来性c-MYC遺伝子である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。

【請求項11】
調節性プロモーターと機能的に連結されたc-MYC遺伝子を有する、ヒトミエロイド系血液細胞。

【請求項12】
調節性プロモーターがテトラサイクリン反応性プロモーターである、請求項11に記載の細胞。

【請求項13】
部位特異的組換え配列又はトランスポゾン配列に挟まれた、外来性プロモーターと機能的に連結されたc-MYC遺伝子を有する、ヒトミエロイド系血液細胞。

【請求項14】
BMI1遺伝子、EZH2遺伝子、MDM2遺伝子、MDM4遺伝子及びHIF1A遺伝子からなる群から選択される少なくとも一つの外来性遺伝子を発現する、請求項11~13のいずれか一項に記載の細胞。

【請求項15】
外来性ヒトM-CSF遺伝子を発現する、請求項11~14のいずれか一項に記載の細胞。

【請求項16】
インターフェロンβ(IFNβ)遺伝子を発現する、請求項11~15のいずれか一項に記載の細胞。

【請求項17】
内在性のIFNAR遺伝子の発現が抑制されている、請求項16に記載の細胞。

【請求項18】
CD11b陽性かつCD45陽性である、請求項11~17のいずれか一項に記載の細胞。

【請求項19】
in vitroにおいて増殖させることが可能であり、かつ造腫瘍性が抑制されたヒトミエロイド系血液細胞である、請求項11~18のいずれか一項に記載の細胞。

【請求項20】
c-MYC遺伝子が外来性c-MYC遺伝子である、請求項11~19のいずれか一項に記載の細胞。

【請求項21】
予防又は治療上有効量の請求項11~20のいずれか一項に記載の細胞又は請求項1~10のいずれか一項に記載の方法を用いて作製された細胞を含む、がんの予防又は治療剤。

【請求項22】
予防又は治療上有効量の請求項11~20のいずれか一項に記載の細胞又は請求項1~10のいずれか一項に記載の方法を用いて作製された細胞を投与することを含む、がんの予防又は治療方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2017071597thum.jpg
出願権利状態 公開
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記「問合せ先」まで直接ご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close