TOP > 国内特許検索 > スペクトルカメラ制御装置、スペクトルカメラ制御プログラム、スペクトルカメラ制御システム、このシステムを搭載した飛行体およびスペクトル画像撮像方法
スペクトル画像は、可視光および赤外線領域等をスペクトルカメラによって撮像することにより得られる。このスペクトル画像は、例えば、撮像対象のタンパク質の量等を把握することができるため、農作物の実入り状況を把握したり、収穫率の良い刈り入れ場所や刈り入れ順を把握することができる。
また、スペクトル画像は、農作物の生育や病害虫・土壌の状態を把握できる他、樹木の種類を判別したり、炭素固定速度(成長速度)を把握したり、鉱物資源を探査したり、漁場を推定したり、塩害や汚染地域を把握したりすること等において、高い精度の情報を提供することができる。
特に、航空機による上空からのスペクトル画像を撮像することは、人が踏査によってアクセスすることが困難な森林や海上、険しい山間部、汚染地域も含めて、圧倒的に広い範囲を短時間で調査することができるため、その応用範囲は極めて広い。
ところで従来、波長幅が約20nm以下の狭い波長分解能を持った数十バンド以上のスペクトル画像を撮像する際には、回折格子を備えたハイパースペクトルセンサと呼ばれる光学装置を固定翼の航空機に搭載し、プッシュブルーム方式と呼ばれる撮像方式を用いて行われている。このプッシュブルーム方式とは、航空機の進行方向に対して直角な方向に設定された一次元の空間視野を用いて1回の露光で全バンド(全波長帯)を同時に記録し、この記録を1画素相当を移動する時間間隔で連続的に行うことにより、進行方向に掃引して二次元空間のスペクトル画像を得る方式である。
例えば、特開2011-169896号公報には、プッシュブルーム型センサを備えたハイパースペクトルイメージングシステムに関する発明が開示されている(特許文献1)。
本発明は、静止飛行可能な飛行体に搭載されるスペクトルカメラによってスペクトル画像を撮像するための、スペクトルカメラ制御装置、スペクトルカメラ制御プログラム、スペクトルカメラ制御システム、このシステムを搭載した飛行体およびスペクトル画像撮像方法に関するものである。
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