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アクアポリン4機能促進剤及び神経疾患用の医薬組成物

国内特許コード P190015816
整理番号 (S2016-0325-N0)
掲載日 2019年1月24日
出願番号 特願2018-503417
出願日 平成29年3月3日(2017.3.3)
国際出願番号 JP2017008485
国際公開番号 WO2017150704
国際出願日 平成29年3月3日(2017.3.3)
国際公開日 平成29年9月8日(2017.9.8)
優先権データ
  • 特願2016-042766 (2016.3.4) JP
発明者
  • 中田 力
  • フーバー ビンセント
  • 五十嵐 博中
  • 鈴木 雄治
  • クィー イングリッド
出願人
  • 国立大学法人新潟大学
発明の名称 アクアポリン4機能促進剤及び神経疾患用の医薬組成物
発明の概要 アクアポリン4機能促進剤は、下記一般式(1)若しくは(2)で表される化合物、又はその薬学的に許容できる塩を有効成分として含有する。
[化1]
(省略)
(式中、n11は1~10の整数である。R21は炭素数1~10のアルキル基、脂環式複素環基、芳香族炭化水素基、又は芳香族複素環基である。)
産業上の利用分野

本発明は、アクアポリン4機能促進剤及び神経疾患用の医薬組成物に関する。
本願は、2016年3月4日に、日本に出願された特願2016-042766号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

脳内における細胞内外の水の輸送は、アクアポリン(Aquaporin;AQP)及びアクアグリセロポリン(Aquaglyceroporin)よりなるアクアポリンファミリーと呼ばれる膜貫通の水チャネルにより、調整されている。アクアポリン4(AQP4) は、水選択性のきわめて高いアクアポリンファミリーの一つであり、脳内の水の輸送に関与する主要なAQPである。また、AQP4は、脳、特に基底膜と接する星状膠細胞のエンドフィート(end-feet)膜に多く存在する。

脳内に分布する血管と脳組織との間に存在する血管周囲腔は、発見者の名前にちなんで「Virchow-Robin腔(ウィルヒョウ-ロビン腔)」と呼ばれている。近年、タンパク質の分解産物及びその他の細胞における老廃物は、大静脈内に再吸収され得るように、ウィルヒョウ-ロビン腔を介して輸送され、脳室中の脳脊髄液(cerebrospinal fluid;CSF)に流れ込むことが示唆された。この輸送はリンパ系に類似しており、血管周囲腔を介して脳から老廃物を排出する仕組みは、Glymphatic system(グリンパティックシステム)と呼ばれている。

AQP4を遺伝的に欠失させたマウスでは、水を第1及び第2の血管周囲腔を介して脳室へ排出する能力が落ちており、グリンパティックシステムはAQP4の発現レベルに依存することが見出された(例えば、非特許文献1参照。)。

また、アルツハイマー病の病理学的特徴の一つである老人斑の主要構成成分であるアミロイドβタンパク質(Aβ)とその切断副産物は、グリンパティックシステムを介して排出されることが知られている。アルツハイマー病モデル遺伝子改変マウスにおいて、水を第1及び第2の血管周囲腔を介して脳室へ排出する能力が落ちており、Aβが蓄積することが示唆された(例えば、非特許文献2参照。)。

また、アルツハイマー病患者の脳において、CSFへの血管周囲腔からの老廃物の流れ込みが有意に減少していることが示唆された(例えば、非特許文献3参照。)。
よって、脳におけるAQP4による水の輸送を促進することにより、加齢とともに低下するCSFの流れ及びグリンパティックシステムによる排出機能を促進させ、アルツハイマー病の発症及び進行を遅らせることを期待できる。

特許文献1には、主にAQP2又は3の機能を亢進することを目的として、ヒアルロン酸を有効成分とするアクアポリン機能亢進剤が記載されている。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物、又はその薬学的に許容できる塩を有効成分として含有することを特徴とするアクアポリン4機能促進剤。
【化1】
(省略)
(式中、n11は1~10の整数である。)

【請求項2】
前記化合物が2-グアニジノ-1-エタンスルホン酸である請求項1又は2に記載のアクアポリン4機能促進剤。

【請求項3】
請求項1~3のいずれか一項に記載のアクアポリン4機能促進剤、並びに薬学的に許容できる担体及び希釈剤のうち少なくともいずれかを含むことを特徴とする神経疾患用の医薬組成物。

【請求項4】
前記神経疾患がアルツハイマー病、脳梗塞及び脳腫瘍からなる群から選ばれるいずれか一つである、請求項4に記載の神経疾患用の医薬組成物。

【請求項5】
下記一般式(2)で表される化合物、又はその薬学的に許容できる塩を有効成分として含有することを特徴とするアクアポリン4機能促進剤。
【化2】
(省略)
(式中、R21は炭素数1~10のアルキル基、脂環式複素環基、芳香族炭化水素基、又は芳香族複素環基である。)

【請求項6】
前記R21がメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、i-ペンチル基、n-ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2-ピロリジニル基、3-ピロリジニル基、2-テトラヒドロフラニル基、3-テトラヒドロフラニル基、2-ピロリル基、3-ピロリル基、2-フラニル基、又は3-フラニル基である、請求項6に記載のアクアポリン4機能促進剤。

【請求項7】
前記化合物が2-フェニルスルホアミド-3-ベンジルオキシピリミジンである請求項6又は7に記載のアクアポリン4機能促進剤。

【請求項8】
請求項6~8のいずれか一項に記載のアクアポリン4機能促進剤、並びに薬学的に許容できる担体及び希釈剤のうち少なくともいずれかを含むことを特徴とする神経疾患用の医薬組成物。

【請求項9】
前記神経疾患がアルツハイマー病、脳梗塞及び脳腫瘍からなる群から選ばれるいずれか一つである、請求項9に記載の神経疾患用の医薬組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2018503417thum.jpg
出願権利状態 公開
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