TOP > 国内特許検索 > 三次元物体を作成する方法および装置

三次元物体を作成する方法および装置

国内特許コード P190015828
整理番号 GI-H30-35
掲載日 2019年1月28日
出願番号 特願2019-008092
公開番号 特開2020-116783
出願日 平成31年1月21日(2019.1.21)
公開日 令和2年8月6日(2020.8.6)
発明者
  • 木村 浩
  • 武野 明義
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 三次元物体を作成する方法および装置
発明の概要 【課題】本発明の課題は、三次元物体があたかも宙に浮いているような状態で形成することで、従来必要とされている基盤や保持部材を使用することなく3Dプリンター技術を適用する方法を提案することである。
【解決手段】 ゲル状態から熱又は力学的作用によって一時的に流動化する媒体内に、造形材料をプリントするプリントヘッドを挿入し、プリントヘッド部を加熱するか或いは動作させることによってプリントヘッド部直近の媒体を液状化させ、造形材料をプリントヘッドのノズルより噴出し、噴出後は液状化した前記媒体がゲル状態に戻ることにより所望の形状を付与することを特徴とする三次元物体の作成方法。
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要

3DプリンターはASTM F2792-12aにおいてはAdditive Manufacturing(付加製造)と定義されているが、一般的に理解しやすいために本明細書では3Dプリンターの用語を使用する。3Dプリンターの技術は、材料、製造方式、システム、製造方式別の個別技術、アプリケーション技術の5つの要素技術に区分することができる。

要素技術の一つである「材料」としては、製造方式や用途に応じて、様々な材料が開発されており、主材料としては光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、金属、セラミックス、ワックス等がある。また、結合剤噴射法で用いるバインダや、着色剤もこの材料に含まれる。

例えば、低臭気で、変形が少なく、透明性・表面処理性に優れた造形品を造形し得る、熱溶融積層方式の3Dプリンター用造形材料(特許文献1)、付加製造技術に用いる熱可塑性樹脂フィラメントであって、フィラメント断面において、内側層と外側層を備え、各層を構成する樹脂組成物のメルトフローレイトの差が10(g/10分)以下であることを特徴とする材料(特許文献2)などが挙げられる。

一方、要素技術の「製造方式」については、ASTMによって大きく7つの方式に分類されており、1.液状の結合剤を粉末床に噴射して選択的に固化させる方式、2.材料を供給しつつ、ビーム等を集中させることによって熱の発生位置を制御し、選択的に溶融・結合させる方式、3.流動性のある材料をノズルから押し出して堆積させつつ固化させる方式(代表的にはFDM法)、4.材料の液滴を噴射し、選択的に堆積して固化させる方式(代表的にはインクジェット法)、5.粉末を敷いた領域を熱エネルギーによって選択的に溶融結合させる方式(代表的にはレーザー焼結法)6.紙、樹脂、金属箔等のシート状の材料を接着させる方式、7.タンクにためられた液状の光硬化性樹脂を光重合によって選択的に硬化させる方式(光造形法)がある。

現在家庭用として普及している3Dプリンターは前記FDM(Fused Deposition Modeling)方式を採用している。FDM方式(熱溶解積層法)とは、その名前の通り樹脂等を熱で溶かしてZ軸方向に積層して造形する方式である。この技術に関しては米国Stratasys社が特許権(特許文献3)を有しており、2009年に権利有効期間を満了すると、多くのメーカーが参入して、一般ユーザーも気軽に手に入れることのできるプリンターが市場に導入されるようになった。

さらに、前記のレーザー焼結法といわれる技術に関する基本特許(3D Systems社)も2014年に権利期間を満了した。レーザー焼結法は、粉末を薄層に展開する薄層形成工程と、形成された薄層に、造形対象物の断面形状に対応する形状にレーザー光を照射して、その粉末を結合させる断面形状形成工程とを順次繰り返すことにより製造する方法であり、他の造形方法と比較して精密造形に好適であり、保持部材が不要であるという利点を有する。

このレーザー光による焼結法は、使用可能な素材の種類が多く、ナイロン等の樹脂以外にも、チタン、銅、ニッケル等の金属が利用できることも特徴である。またFDM方式では、造形中に造形物が倒れないように保持部材が必要であるところ、焼結法では硬化後に造形物が沈まないので前記の通り保持部材が不要となる。ただし、レーザー光を利用するためにFDM方式の3Dプリンターに比較して装置がやや高めになるという課題もある。

産業上の利用分野

本発明は、所定のデザインの三次元物体を作る方法および装置に関し、特に従来基板上に噴射して造形するいわゆる3Dプリンターの技術を応用して、熱又は力学的作用によって一時的に流動化する媒体内に三次元物体を構成する樹脂等を噴出することにより形成する方法およびその製造装置に係わる。

特許請求の範囲 【請求項1】
ゲル状態から熱又は力学的作用によって一時的に流動化する媒体内に、
造形材料をプリントするプリントヘッドを挿入し、
プリントヘッド部を加熱するか或いは動作させることによってプリントヘッド部直近の媒体を液状化させ、
造形材料をプリントヘッドのノズルより噴出し、
噴出後は液状化した前記媒体がゲル状態に戻ることにより所望の形状を付与することを特徴とする三次元物体の作成方法。

【請求項2】
前記媒体が、加熱により流動化し冷却によりゲル化する寒天ゲルまたは、流動パラフィンを5~10%に相当する量のポリエチレンでゲル化したもの、
粒子径10~100nmの粘土鉱物を体積分率0.0001~0.1の範囲で塩濃度0.0001~1[M]の水中に分散させてなる物理ゲル、
のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の三次元物体の作成方法。

【請求項3】
前記粘土鉱物が、サポナイト、ヘクトライト、スチブンサイトから選択される一種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の三次元物体の作成方法。

【請求項4】
造形材料から所望の形状の三次元物体を製造する装置であって、
造形材料をプリントするプリントヘッドと、
ゲル状態から熱又は力学的作用によって一時的に流動化する媒体を有し、
プリントヘッド部を加熱するか或いは動作させることによってプリントヘッド部直近の媒体を液状化させ、造形材料をプリントヘッドのノズルより噴出し、
噴出後は液状化した前記媒体がゲル状態に戻ることにより所望の形状を付与することを特徴とする三次元物体の製造装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2019008092thum.jpg
出願権利状態 公開
岐阜大学産官学連携推進本部では、岐阜大学における知的財産の創出・管理・活用のマネジメントをしています。上記の特許・技術に関心のある方は、下記問い合わせ先に整理番号とともにご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close