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金属化合物濃縮装置 UPDATE 新技術説明会

国内特許コード P190015835
整理番号 HU2016016
掲載日 2019年2月1日
出願番号 特願2016-249502
公開番号 特開2017-119914
出願日 平成28年12月22日(2016.12.22)
公開日 平成29年7月6日(2017.7.6)
優先権データ
  • 特願2015-253386 (2015.12.25) JP
発明者
  • 明石 孝也
出願人
  • 学校法人法政大学
発明の名称 金属化合物濃縮装置 UPDATE 新技術説明会
発明の概要 【課題】環境負荷を小さくしてレアメタルを濃縮することができ、簡単な装置構成で実用化に適した金属化合物濃縮装置を提供する。
【解決手段】金属化合物濃縮装置1は、ガリウムを第1金属含有率で含有する第1固体金属化合物の混合物M中の上記第1固体金属化合物を還元して気体金属化合物とすると共に、上記気体金属化合物を酸化して第2固体金属化合物として該第2固体金属化合物を上記第1金属含有率より高い第2金属含有率で捕集する反応炉10と、上記第1固体金属化合物を還元する還元ガスを生成して反応炉10に供給する還元ガス生成手段30と、上記還元ガスG2を生成するための酸素含有ガスG1を還元ガス生成手段30に供給する酸素含有ガス供給手段40と、酸素含有ガスG1を加熱するガス加熱手段50とを備える。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


レアメタルは、ガリウム、インジウム、ゲルマニウム、テルル、セシウム等の希少な非鉄金属であり、鉄、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛などのベースメタルとレアメタルの合金、あるいはレアメタル自体が特殊な特性を有するため、産業界において新たな構造材料や機能材料として使用されている。



例えば、レアメタルのうちの一つであるガリウムは、CIGS型薄膜太陽光発電パネルや発光ダイオード(LED)などに用いられる重要な元素である。ガリウムは、地殻中に広く分布しているが、ガリウムをリッチに含有する鉱石は存在しない。そこで、工業的には、湿式冶金として代表的なバイヤー法を用いてガリウムを濃縮し、所定濃度のガリウムを得るのが一般的である。



バイヤー液からガリウムを得る方法としては、例えば、バイヤー液に二酸化炭素を吹き込むことによってガリウムとアルミニウムを共沈させてガリウムの濃縮物を得て、これを水酸化ナトリウムに溶解、電解することによりガリウムを得る方法や、水銀電極を用いて直接バイヤー液を電解してアマルガムとして得る方法などが知られている。



ここで近年、機能材料の需要増加や海外におけるレアメタルの輸出規制などにより、レアメタルの日本国への供給量や価格が変動し、日本国内でレアメタルを使用する事業者に対してレアメタルの安定供給ができないといった現象が生じている。また、日本国以外のレアメタル需要国においても同様の問題が生じる懸念がある。よって、各レアメタル需要国内で、国内産鉱石のみならず、レアメタルを使用した製品等からレアメタルを分離、回収できれば、国内需要に対してレアメタルを安定的に供給することが可能になると見込まれる。



しかしながら、上記の様な湿式法では廃液が生じるため、湿式法を採用する回収装置を実用化した場合、多量の廃液が生じてその廃液処理を行う必要があることから、湿式法の回収装置を実用化することは現実的でなく、レアメタルの安定供給を実現できない。そこで、環境負荷の小さい乾式法にて、ガリウムなどの金属化合物を濃縮する回収装置が提案されている。



乾式法を採用する回収装置として、例えば、GaAs半導体廃棄物などの廃棄物を真空中で加熱して蒸発させ、この廃棄物蒸気を所定範囲の適温に保持された還元層に導入して還元を行い、還元層の温度制御により廃棄物蒸気中のGa酸化物を還元して生成されるガリウムを還元層表面にトラップし、上記廃棄物蒸気中の砒素酸化物を還元して生成される砒素蒸気のみを回収部で回収する装置がある(特許文献1)。



また、反応器内でのハロゲン化金属粒子(塩化チタンなど)群を浮遊させ、生成される金属の融点未満の温度で且つその温度における還元剤金属及び還元剤金属ハロゲン化物(マグネシウムなど)のいずれの蒸気圧よりも低い圧力で、ハロゲン化金属粒子を反応核として金属粒子の表面でハロゲン化金属の還元反応を進行させて金属粒子表面に生成金属を固着生長させ、生成金属が固着生長した金属粒子を反応器から連続的に取り出す方法がある(特許文献2)。



また、高蒸気圧金属および低蒸気圧金属(鉄、鉛、亜鉛など)の酸化物を含む金属源を還元剤と共に加熱して還元反応を起こし、低蒸気圧金属酸化物から還元分離した低蒸気圧金属を回収すると共に、高蒸気圧金属酸化物から分離した高蒸気圧金属を含む蒸気をキャリアガスとともに排ガスとして取出し、該排ガスを銅などの金属あるいはセラミックからなる凝縮用担体と接触させて、高蒸気圧金属蒸気を凝縮して回収する装置がある(特許文献3)。



しかしながら、上記特許文献1では、GaAs半導体廃棄物から、廃棄物蒸気中の砒素酸化物を還元して生成される砒素を回収する構成を開示しており、特定のレアメタルを濃縮する構成とは基本的概念が異なる。



上記特許文献2では、塩化チタンなどのハロゲン化金属とマグネシウムなどの還元剤金属との相互反応により、金属粒子表面に生成金属を固着生長させてハロゲン化金属を回収する構成を開示しており、特定のレアメタルを濃縮する構成を開示していない。



上記特許文献3は、蒸気圧の異なる複数の金属酸化物を含む金属源を加熱して、鉄などの低蒸気圧金属を溶融物として回収し、亜鉛などの高蒸気圧金属を蒸気として回収する構成である。すなわち、鉄、鉛、亜鉛等の酸化物を含む金属源から各金属を分離回収する構成であり、特許文献1同様、特定のレアメタルを濃縮する構成を開示していない。



そこで本発明者は、ガリウムなどの特定のレアメタルである金属の酸化物を第1含有率で含有する混合物中の第1固体金属化合物を還元して気体金属化合物とし、該気体金属化合物を酸化して第2固体金属化合物として該第2固体金属化合物を前記第1含有率より高い第2含有率で濃縮する乾式の濃縮方法を見出した(特許文献4)。

産業上の利用分野


本発明は、金属化合物の濃縮装置に関し、特に原料に含まれるレアメタル等の金属化合物を濃縮して回収する金属化合物濃縮装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
レアメタルを含有する金属化合物を濃縮する金属化合物濃縮装置であって、
ガリウム、インジウム、ゲルマニウム、テルル、及びセシウムからなる群から選択された金属を第1金属含有率で含有する第1固体金属化合物の混合物中の前記第1固体金属化合物を還元して気体金属化合物とすると共に、前記気体金属化合物を酸化して第2固体金属化合物として該第2固体金属化合物を前記第1金属含有率より高い第2金属含有率で捕集する反応炉と、
前記第1固体金属化合物を還元する還元ガスを生成して前記反応炉に供給する還元ガス生成手段と、
前記還元ガスを生成するための酸素含有ガスを前記還元ガス生成手段に供給する酸素含有ガス供給手段と、
前記酸素含有ガスを加熱するガス加熱手段と、
を備えることを特徴とする金属化合物濃縮装置。

【請求項2】
前記反応炉は、
前記第1固体金属化合物を内部空間で反応させるための反応管と、
前記反応管を加熱する加熱部と、
前記反応管内の下部に設けられ、前記第1固体金属化合物を保持する保持部と、
前記保持部の下部に設けられ、前記還元ガス生成手段から供給される前記還元ガスを前記保持部に導入するための導入口と、
前記保持部の上方に設けられ、前記還元ガスを前記保持部に導入する圧力によって前記第1固体金属化合物を流動させる流動床部と、
前記流動床部に位置し、前記第2固体金属化合物を捕集する少なくとも1つの捕集部と、
前記少なくとも1つの捕集部の上方に設けられ、前記反応炉内で生成された副成ガスを前記反応管内から外部に排出するための排出口と、を有することを特徴する、請求項1記載の金属化合物濃縮装置。

【請求項3】
前記少なくとも1つの捕集部が、前記反応管の内部空間を画定する側壁の一部であることを特徴とする、請求項2記載の金属化合物濃縮装置。

【請求項4】
前記反応炉は、前記反応管の上部に配置された蓋部を備え、
前記少なくとも1つの捕集部が、前記蓋部で構成される天井壁であることを特徴とする、請求項2記載の金属化合物濃縮装置。

【請求項5】
前記少なくとも1つの捕集部が、前記内部空間内に保持され且つ前記第2固体金属化合物からなる種結晶材料であることを特徴とする、請求項2記載の金属化合物濃縮装置。

【請求項6】
前記反応炉は、前記反応管内の酸素分圧を制御する酸素分圧制御部を更に有することを特徴とする、請求項2記載の金属化合物濃縮装置。

【請求項7】
前記酸素分圧制御部は、前記第1固体金属化合物の還元によって得られる前記気体金属化合物の蒸気圧が最大値となるように、前記反応管内の酸素分圧を調整することを特徴とする、請求項6記載の金属化合物濃縮装置。

【請求項8】
前記反応炉内で生成された副成ガスを排出するガス排出手段と、
前記ガス排出手段に設けられ、前記第2固体金属化合物を回収する回収手段と、を更に備えることを特徴とする、請求項1記載の金属化合物濃縮装置。

【請求項9】
前記還元ガス生成手段は、
炭素源含有材料を供給するための供給部と、
前記炭素源含有材料を酸化して前記還元ガスを生成する生成部と、を有することを特徴とする、請求項1記載の金属化合物濃縮装置。

【請求項10】
前記生成部に供給される前記炭素源含有材料は、廃棄樹脂を含むことを特徴とする、請求項9記載の金属化合物濃縮装置。

【請求項11】
前記生成部に供給される前記炭素源含有材料は、酸化触媒を含むことを特徴とする、請求項9記載の金属化合物濃縮装置。

【請求項12】
前記ガス加熱手段は、前記酸素含有ガス供給手段に接続された第1流路及び前記ガス排出手段に接続された第2流路を有する熱交換器であり、
前記第1流路内の前記酸素含有ガスが、前記第2流路内の前記副成ガスによって加熱されることを特徴とする、請求項8記載の金属化合物濃縮装置。

【請求項13】
前記ガス排出手段に設けられ、前記反応炉内を減圧する減圧手段を更に備えることを特徴とする、請求項8記載の金属化合物濃縮装置。

【請求項14】
レアメタルを含有する金属化合物を濃縮する金属化合物濃縮装置であって、
ガリウム、インジウム、ゲルマニウム、テルル、及びセシウムからなる群から選択された金属を第1金属含有率で含有する第1固体金属化合物の混合物中の前記第1固体金属化合物を還元して気体金属化合物とすると共に、前記気体金属化合物を酸化して第2固体金属化合物として該第2固体金属化合物を前記第1金属含有率より高い第2金属含有率で捕集する反応炉と、
前記第1固体金属化合物を還元する還元ガスを前記反応炉に供給する還元ガス供給手段と、を備え、
前記還元ガス供給手段は、
前記還元ガスの温度を制御する還元ガス温度制御部と、
前記還元ガスに含有される酸素分圧を制御する酸素分圧制御部と、
を有することを特徴とする、金属化合物濃縮装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016249502thum.jpg
出願権利状態 公開


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