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無線通信システム

国内特許コード P190015864
整理番号 S2017-0763-N0
掲載日 2019年2月25日
出願番号 特願2017-103057
公開番号 特開2018-198007
出願日 平成29年5月24日(2017.5.24)
公開日 平成30年12月13日(2018.12.13)
発明者
  • 滝沢 泰久
  • 北之馬 貴正
出願人
  • 学校法人関西大学
発明の名称 無線通信システム
発明の概要 【課題】自律移動可能な移動体が継続してモニタリングすることが可能な技術を提供することを課題とする。
【解決手段】無線ノードM-iにおいて、最良位置取得部109は、近傍ノードにおいて過去に取得された評価値の中から局所最良評価値を特定し、特定した局所最良評価値を有する局所最良ノードが局所最良評価値を取得した時の位置を局所最良位置として取得する。位置計算部110は、無線ノードM-iの位置と、局所最良位置とを用いて、無線ノードM-iの新たな位置を計算する。衝突抑制部111は、近傍ノードM-jを中心とした衝突予想領域を設定し、新たな位置が衝突予想領域内に存在せず、かつ、新たな位置から局所最良ノードの位置まで距離が無線ノードM-iの位置から局所最良ノードの位置までの距離よりも増加しないように、新たな位置を修正する。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要

近年、防災を目的とした環境モニタリングや、社会インフラの維持管理を目的した構造物ヘルスモニタリングにおいて、無線センサネットワークの利用検討が進められている。これらのモニタリングでは、モニタリング対象となる空間における定点にセンサを配置した定点センシングによる無線センサネットワークが用いられる。

定点センシングの利点として、例えば、以下の3点が挙げられる。すなわち、定点センシングは、定点に設置されたセンサによりリアルタイムにセンシングデータを取得できる。定転センシングは、センシングデータを継続的に取得することにより経時的な変化を把握することができる。また、定点センシングは、広範な範囲にセンサを設置することによりセンシングデータを空間的に解析することができる。

しかし、定点センシングでは、センサが固定されるために、柔軟性が低い、空間的な制約がある等の欠点がある。

災害発生時の被災状況調査では、災害発生状況を事前に予測してセンサの位置を決定することが困難である。定点センシングは、災害発生時に、被災状況に応じた柔軟なセンシングを行うことができない。また、空間的な制約として、例えば、構造物ヘルスモニタリングにおける以下の例が挙げられる。すなわち、センサを構造物に設置することが構造上困難である場合、センサの取付作業に危険が伴うため構造物における所望の位置にセンサを取り付けることができない場合、構造物において定点センシングを行うことができない。

定点センシングに不向きな環境において、単独移動体によるモニタリングが検討されている。単独移動体とは、例えば、各種センサを搭載した自立探索型ロボットである。しかし、モニタリング対象となる広い空間を単独移動体が探索する場合には、膨大な時間が必要となるという問題がある。また、単独移動体の性能によっては探索範囲が限定されるという問題がある。

そこで、各々がセンサを搭載した複数の移動体を使用し、これらの複数の移動体によりセンシングを行うことが考えられる。この場合、複数の移動体の各々を操縦者が操縦することは効率的でない。各々が自律移動可能な複数の移動体が集団で移動することにより、効率的なセンシングが可能となると考えられる。

非特許文献1には、自律移動可能な複数の無線モバイルノードにおいて群知能を適用することにより、複数の無線モバイルノードの知的集団を構成して、モニタリング空間の探索を行うことが開示されている。

非特許文献2には、群知能の一種である多目的粒子群最適化(MOPSO:Multi-Objective Particle Swarm Optimization)が開示されている。多目的粒子群最適化は、連続空間に広がる多目的解を、自律した粒子が協調して探索を行う多点探索アルゴリズムである。

産業上の利用分野

本発明は、無線通信システムに関し、さらに詳しくは、自律移動可能な無線ノードを含む無線通信システムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
第1無線ノードと第2無線ノードとを含むk(kは2以上の整数)個の自律移動可能な無線ノードを備える無線通信システムであって、
前記第1無線ノードは、
前記第1無線ノードの位置と前記第1無線ノードから目的ノードまでの距離の指標である第1評価値を含む第1通知パケットをブロードキャストする送信部と、
前記第2無線ノードの位置と前記第2無線ノードから目的ノードまでの距離の指標である第2評価値とを含む第2通知パケットを前記第2無線ノードから受信する受信部と、
前記第2無線ノードを含む少なくとも1つの無線ノードにおいて過去に取得された評価値の中から最小の評価値を局所最良評価値として取得し、前記局所最良評価値と、前記第1無線ノードの位置と、前記少なくとも1つの無線ノードにおいて前記局所最良評価値を有する局所最良ノードの位置とを用いて、前記第1評価値を計算する評価値計算部と、
前記局所最良ノードが前記局所最良評価値を取得した時の位置を、局所最良位置として取得する最良位置取得部と、
前記第1無線ノードの位置と前記最良位置取得部により取得された前記局所最良位置とを用いて、前記第1無線ノードの新たな位置を計算する位置計算部と、
前記第2無線ノードの位置を中心として所定の半径を有する衝突予想領域を設定し、前記新たな位置が前記衝突予想領域内に存在せず、かつ、前記新たな位置から前記局所最良ノードの位置まで距離が前記無線ノードの位置から前記局所最良ノードの位置までの距離よりも増加しないように、前記新たな位置を修正する衝突抑制部と、
前記衝突抑制部により修正された新たな位置に前記第1無線ノードを移動させる駆動部と、を備える無線通信システム。

【請求項2】
請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記第1無線ノードの位置から前記新たな位置に向かうベクトルが、前記第2無線ノードの位置を始点とし、前記衝突予想領域の外周と前記第1無線ノードを通過する前記衝突予想領域の接線との接点を終点とする2つのベクトルのいずれか一方と交差する場合、前記衝突抑制部は、前記新たな位置を修正する、無線通信システム。

【請求項3】
請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
前記衝突抑制部は、前記新たな位置が前記接点となるように前記新たな位置を修正する、無線通信システム。

【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の無線通信ステムであって、
前記新たな位置が前記衝突予想領域内に位置し、かつ、前記第2無線ノードの位置を始点とし、前記衝突予想領域の外周と前記第1無線ノードを通過する前記衝突予想領域の接線との接点を終点とする2つのベクトルの両者と交差しない場合、前記衝突抑制部は、前記新たな位置を修正する、無線通信システム。

【請求項5】
請求項4に記載の無線通信システムであって、
前記接線は、第1接線と第2接線とを含み、
前記衝突抑制部は、前記衝突予想領域の外周において前記第1接線と交わる第1交点と、前記衝突予想領域の外周において前記第2接線と交わる第2交点とを結ぶ前記衝突予想領域の外周上の曲線であって、前記第2無線ノードの位置から見て前記第1無線ノード側に位置する曲線上の点を、前記新たな位置に設定する、無線通信システム。

【請求項6】
第1無線ノードと第2無線ノードとを含むk(kは2以上の整数)個の自律移動可能な無線ノードを備える無線通信システムであって、
前記第1無線ノードは、
前記第1無線ノードの位置と前記第1無線ノードから目的ノードまでの距離の指標である第1評価値を含む第1通知パケットをブロードキャストする送信部と、
前記第2無線ノードの位置と前記第2無線ノードから目的ノードまでの距離の指標である第2評価値とを含む第2通知パケットを前記第2無線ノードから受信する受信部と、
前記第1無線ノードと前記第2無線ノードとの間の空間に位置する無線ノードの数に基づいて、前記第2無線ノードの群れ度合いを計算する群れ度合い取得部と、
前記第2無線ノードを含む少なくとも1つの無線ノードにおける過去の評価値を取得し、前記少なくとも1つの無線ノードの群れ度合いを用いて前記少なくとも1つの無線ノードにおける過去の評価値を修正し、修正された過去の評価値の中から、最小の評価値を局所最良評価値として取得し、前記局所最良評価値と、前記第1無線ノードの位置と、前記少なくとも1つの無線ノードにおいて局所最良評価値を有する局所最良ノードの位置とを用いて、第1評価値を計算する評価値計算部と、
前記局所最良無線ノードが前記局所最良評価値を取得した時の位置を、局所最良位置として取得する最良位置取得部と、
前記第1無線ノードの位置と前記最良位置取得部により取得された前記局所最良位置とを用いて、前記第1無線ノードの新たな位置を計算する位置計算部と、
前記位置計算部により計算された新たな位置に前記第1無線ノードを移動させる駆動部と、を備える無線通信システム。

【請求項7】
第1無線ノードと第2無線ノードとを含むk(kは2以上の整数)個の自律移動可能な無線ノードを備える無線通信システムであって、
前記第1無線ノードは、
前記第1無線ノードの位置と、前記第1無線ノードから目的ノードまでの距離の指標である第1評価値を含む第1通知パケットをブロードキャストする送信部と、
前記第2無線ノードの位置と、前記第2無線ノードから目的ノードまでの距離の指標である第2評価値とを含む第2通知パケットを前記第2無線ノードから受信する受信部と、
前記第2無線ノードを含む少なくとも1つの無線ノードにおいて過去に取得された評価値の中から最小の評価値を局所最良評価値として取得し、前記第1無線ノードの位置と、前記少なくとも1つの無線ノードにおいて局所最良評価値を有する局所最良ノードの位置とを用いて、第1評価値を計算する評価値計算部と、
前記過去に計算された第1評価値において最小の評価値である自己最小評価値を所定の忘却度を用いて修正し、前記局所最良評価値と、前記所定の忘却度を用いて修正された自己最小評価値とを含む評価値の中で最小の評価値を自己最良評価値として取得し、前記自己最良評価値が取得された無線ノードの位置を自己最良位置として取得する最良位置取得部と、
前記第1無線ノードの位置と、前記自己最良位置と、前記局所最良ノードの位置とを用いて、前記第1無線ノードの新たな位置を計算する位置計算部と、
前記位置計算部により計算された新たな位置に前記第1無線ノードを移動させる駆動部と、を備える無線通信システム。

【請求項8】
第1無線ノードと第2無線ノードとを含むk(kは2以上の整数)個の自律移動可能な無線ノードを備える無線通信システムにおいて、前記第1無線ノードに実行させるための位置計算プログラムであって、
前記第1無線ノードの位置と前記第1無線ノードから目的ノードまでの距離の指標である第1評価値を含む第1通知パケットをブロードキャストするステップと、
前記第2無線ノードの位置と前記第2無線ノードから目的ノードまでの距離の指標である第2評価値とを含む第2通知パケットを前記第2無線ノードから受信するステップと、
前記第2無線ノードを含む少なくとも1つの無線ノードにおいて過去に取得された評価値の中から最小の評価値を局所最良評価値として取得し、前記局所最良評価値と、前記第1無線ノードの位置と、前記少なくとも1つの無線ノードにおいて前記局所最良評価値を有する局所最良ノードの位置とを用いて、前記第1評価値を計算するステップと、
前記少なくとも1つの無線ノードにおいて前記局所最良ノードが前記局所最良評価値を取得した時の位置を、局所最良位置として取得するステップと、
前記第1無線ノードの位置と、前記局所最良位置とを用いて、前記第1無線ノードの新たな位置を計算するステップと、
前記第2無線ノードの位置を中心として所定の半径を有する衝突予想領域を設定し、前記新たな位置が前記衝突予想領域内に存在せず、かつ、前記新たな位置から前記局所最良ノードの位置まで距離が前記無線ノードの位置から前記局所最良ノードの位置までの距離よりも増加しないように、前記新たな位置を修正するステップと、を備える無線通信システム。

【請求項9】
第1無線ノードと第2無線ノードとを含むk(kは2以上の整数)個の自律移動可能な無線ノードを備える無線通信システムにおいて、前記第1無線ノードに実行させるための位置計算プログラムであって、
前記第1無線ノードの位置と前記第1無線ノードから目的ノードまでの距離の指標である第1評価値を含む第1通知パケットをブロードキャストするステップと、
前記第2無線ノードの位置と前記第2無線ノードから目的ノードまでの距離の指標である第2評価値とを含む第2通知パケットを前記第2無線ノードから受信するステップと、
前記第1無線ノードと前記第2無線ノードとの間の空間に位置する無線ノードの数に基づいて、前記第2無線ノードの群れ度合いを計算するステップと、
前記第2無線ノードを含む少なくとも1つの無線ノードにおける過去の評価値を取得し、前記少なくとも1つの無線ノードの群れ度合いを用いて前記少なくとも1つの無線ノードにおける過去の評価値を修正し、修正された過去の評価値の中から、最小の評価値を局所最良評価値として取得し、前記局所最良評価値と、前記第1無線ノードの位置と、前記少なくとも1つの無線ノードにおいて局所最良評価値を有する無線ノードの位置とを用いて、第1評価値を計算するステップと、
前記少なくとも1つの無線ノードにおいて前記局所最良評価値を有する無線ノードが前記局所最良評価値を取得した時の位置を、局所最良位置として取得するステップと、
前記第1無線ノードの位置と、前記局所最良位置とを用いて、前記第1無線ノードの新たな位置を計算するステップと、を備える無線通信システム。

【請求項10】
第1無線ノードと第2無線ノードとを含むk(kは2以上の整数)個の自律移動可能な無線ノードを備える無線通信システムにおいて、前記第1無線ノードに実行させるための位置計算プログラムであって、
前記第1無線ノードの位置と前記第1無線ノードから目的ノードまでの距離の指標である第1評価値を含む第1通知パケットをブロードキャストするステップと、
前記第2無線ノードの位置と前記第2無線ノードから目的ノードまでの距離の指標である第2評価値とを含む第2通知パケットを前記第2無線ノードから受信するステップと、
前記第2無線ノードを含む少なくとも1つの無線ノードにおいて過去に取得された評価値の中から最小の評価値を局所最良評価値として取得し、前記第1無線ノードの位置と、前記少なくとも1つの無線ノードにおいて局所最良評価値を有する局所最良ノードの位置とを用いて、第1評価値を計算するステップと、
前記過去に計算された第1評価値において最小の評価値である自己最小評価値を所定の忘却度を用いて修正し、前記局所最良評価値と、前記所定の忘却度を用いて修正された自己最小評価値とを含む評価値の中で最小の評価値を自己最良評価値として取得し、前記自己最良評価値が取得された無線ノードの位置を自己最良位置として取得するステップと、
前記第1無線ノードの位置と、前記自己最良位置と、前記局所最良ノードの位置とを用いて、前記第1無線ノードの新たな位置を計算するステップと、を備える無線通信プログラム。
国際特許分類(IPC)
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