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関節機構、これを用いた多関節マニピュレータ及びこれらの製造方法

国内特許コード P190015866
整理番号 S2017-0611-N0
掲載日 2019年2月25日
出願番号 特願2017-093787
公開番号 特開2018-187733
出願日 平成29年5月10日(2017.5.10)
公開日 平成30年11月29日(2018.11.29)
発明者
  • 遠藤 玄
  • 堀米 篤史
出願人
  • 国立大学法人東京工業大学
発明の名称 関節機構、これを用いた多関節マニピュレータ及びこれらの製造方法
発明の概要 【課題】 軽量化された関節機構、これを用いた多関節マニピュレータ及びこれらの製造方法を提供する。
【解決手段】 関節機構は、基台1、関節(軸)2、関節2によってシリアルに連結され、基台1に結合されたリンク3-1、3-2を有する。関節2には溝付きプーリ4が摺動可能に軸着されている。リンク3-2は溝付きプーリ4に巻き架けた高強度化学繊維ワイヤ5を基台1に設けたアクチュエータ6の駆動によって駆動される。高強度化学繊維ワイヤ5の固定端部5aは最外側のリンク3-2に固定されている。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

過酷事故後の原子力発電所において溶融した核燃料を取り出すための遠隔操作用マニピュレータとして、超長尺超多自由度の多関節マニピュレータが必要である。

従来の多関節マニピュレータは、基台と、複数の関節と、関節によってシリアルに連結され、基台に結合された複数のリンクと、関節に軸着された複数のプーリと、プーリに少なくとも1回転して巻き架された複数の金属ワイヤと、金属ワイヤの張力を調整するための複数のアクチュエータ(モータ)とによって構成されている(参照:非特許文献1、2、特許文献1)。たとえば、図15に示すごとく、多数のリンク101-1、101-2、…(3つのみ図示)は各関節(軸)102-1、102-2、…によってシリアルに回転可能に連結されて基台103に固定リンク101-0を介して結合されている。関節102-1にはプーリ104(1、1)、104(1、2)、104(1、3)が摺動自在に軸着され、関節102-2にはプーリ104(2、2)、104(2、3)が摺動自在に軸着され、関節102-3にはプーリ104(3、3)が摺動自在に軸着されている。金属ワイヤ105-1はプーリ104(1、1)に1回転巻き架され、金属ワイヤ105-1の固定端部105-1aはリンク101-1に固定されている。つまり、プーリ104(1、1)の回転と共にリンク101-1も回転するようになっている。また、金属ワイヤ105-2はプーリ104(1、2)、104(2、2)に1回転巻き架され、金属ワイヤ105-2の固定端部105-2aはリンク101-2に固定されている。つまり、プーリ104(2、2)の回転と共にリンク101-2も回転するようになっている。さらに、ワイヤ105-3はプーリ104(1、3)、104(2、3)、104(3、3)に1回転巻き架され、金属ワイヤ105-3の固定端部105-3aはリンク101-3に固定されている。つまり、プーリ104(3、3)の回転と共にリンク101-3も回転するようになっている。尚、多数のリンク101-1、101-2、…の重量の増加を抑制するために、金属ワイヤ105-1、105-2、…を介して各リンク101-1、101-2、…を駆動するためのアクチュエータ(モータ)106-1、106-2、…は多関節マニピュレータの基台103内に設けている。

図15において、たとえば、アクチュエータ106-3を金属ワイヤ105-3を巻き取るように駆動させると、リンク101-1、101-2、101-3は同時に上昇する。また、さらにアクチュエータ106-1を金属ワイヤ105-1を巻き取るように駆動させると、リンク101-1のみが上昇する。

金属ワイヤ105-1、105-2、105-3の固定端部105-1a、105-2a、105-3aのリンク101-1、101-2、101-3への固定法は図16に示すごとく、クランプ法、カシメ加工法等で行われるが、金属ワイヤ105-1、105-2、105-3(たとえばステンレス)の摩擦係数は大きいので、固定端部105-1a、105-2a、105-3aの強度効率を95~100%と大きくできる(参照:機械設計便覧、金属ワイヤロープの端部処理法)。従って、固定端部105-1a、105-2a、105-3aが破断、滑り抜ける等の恐れは少ない。

産業上の利用分野

本発明は手先出力が大きく細長いアームの超長尺超多自由度の多関節マニピュレータ及びその製造方法、特に、関節機構及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基台と、
複数の関節と、
前記関節によってシリアルに連結され、前記基台に結合された複数のリンクと、
前記関節に摺動可能に軸着された複数のプーリと、
前記プーリに巻き架された複数の軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤと、
前記各高強度化学繊維ワイヤの張力を調整するための複数のアクチュエータと
を具備し、
前記各軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤが巻き架された最外側のプーリは溝付きプーリとし、
前記各軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの固定端部は前記最外側のリンクに固定されている多関節マニピュレータ。

【請求項2】
前記各軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤは高強度化学繊維よりなる請求項1に記載の多関節マニピュレータ。

【請求項3】
前記高強度化学繊維は高強度ポリエチレン、パラ系アラミド繊維、ポリアリレート繊維、PBO繊維及び炭素繊維のいずれか1つである請求項2に記載の多関節マニピュレータ。

【請求項4】
前記溝付きプーリは溝角度及び溝底径によって定義された溝を有する請求項1に記載の多関節マニピュレータ。

【請求項5】
溝付きプーリと、
前記溝付きプーリに巻き架された軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤと
前記溝付きプーリに回転可能に結合され、前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの固定端部が固定されたリンクと
を具備する関節機構。

【請求項6】
前記各軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤは高強度化学繊維よりなる請求項5に記載の関節機構。

【請求項7】
前記高強度化学繊維は高強度ポリエチレン、パラ系アラミド繊維、ポリアリレート繊維、PBO繊維及び炭素繊維のいずれか1つである請求項6に記載の関節機構。

【請求項8】
前記溝付きプーリは溝角度及び溝底径によって定義された溝を有する請求項5に記載の関節機構。

【請求項9】
請求項1に記載の多関節マニピュレータの製造方法であって、
前記溝付きプーリの直径Dと前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの直径dとの比D/dが所定値以上である前記溝付きプーリの直径D及び前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの直径dを決定するための工程と、
前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの固定端部の強度効率を評価するための工程と、
前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤを前記溝付きプーリに巻き付けた場合の強度効率に応じて前記溝付きプーリの溝構造を決定するための工程と、
前記溝構造が決定された前記溝付きプーリに対する前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの疑似摩擦係数を測定するための工程と、
前記疑似摩擦係数及び前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤによる摩擦力による前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの張力減衰率に応じて前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの前記溝付きプーリの巻き付け角度を演算するための工程と
を具備する多関節マニピュレータの製造方法。

【請求項10】
請求項5に記載の関節機構の製造方法であって、
前記溝付きプーリの直径Dと前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの直径dとの比D/dが所定値以上である前記溝付きプーリの直径D及び前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの直径dを決定するための工程と、
前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの固定端部の強度効率を評価するための工程と、
前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤを前記溝付きプーリに巻き付けた場合の強度効率に応じて前記溝付きプーリの溝構造を決定するための工程と、
前記溝構造が決定された前記溝付きプーリに対する前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの疑似摩擦係数を測定するための工程と、
前記疑似摩擦係数及び前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤによる摩擦力による前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの張力減衰率に応じて前記軽量高強度低摩擦係数材料ワイヤの前記溝付きプーリの巻き付け角度を演算するための工程と
を具備する関節機構の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 公開
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