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薬剤内包リポソームの製造方法 UPDATE

国内特許コード P190015908
整理番号 S2017-0920-N0
掲載日 2019年3月22日
出願番号 特願2017-144955
公開番号 特開2019-026570
出願日 平成29年7月26日(2017.7.26)
公開日 平成31年2月21日(2019.2.21)
発明者
  • 藤本 健造
  • 中村 重孝
出願人
  • 国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学
発明の名称 薬剤内包リポソームの製造方法 UPDATE
発明の概要 【課題】リポソームの外部から内部へ物質を輸送して内包させるための新規な手段を提供する。
【解決手段】リポソームの外側表面に配置した光架橋性修飾核酸を光架橋して、核酸凝集体を形成することによって、リポソーム内部へ核酸凝集体を輸送して、核酸凝集体を内包したリポソームを製造する方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

リポソームは脂質二重膜構造を備えた数μm程度の球状の構造体であり、ドラッグデリバリーの担体として研究開発が進められている。例えば、リポソームの表面に修飾を施すことによって、癌細胞などを特異的に識別する技術が知られている(非特許文献1)。そのために、識別された癌細胞などへ薬剤を配送して、副作用の少ない治療を可能とするために、薬剤内包リポソームの研究開発が進められている。

リポソームに薬剤を内包させるために、リポソームの作成時に、あらかじめ薬剤を存在させておき、リポソームの形成とともに内包させる技術が知られている。あるいは、リポソームの作成後に、リポソーム内外での濃度勾配を与えることによって濃度勾配により薬剤を内包させる技術が知られている(非特許文献2)。これらの場合には、作成後に、透析やゲル濾過によって、薬剤内包リポソームを回収することになる。

分子生物学の分野の基本的な技術に、核酸の連結及び核酸の架橋がある。核酸の連結や架橋は、例えば、ハイブリダイゼーションと組みあわせて、遺伝子の導入や、塩基配列の検出のために使用され、あるいは、例えば、遺伝子発現の阻害に使用される。そのために、核酸の連結及び架橋の技術は、分子生物学の基礎研究だけではなく、例えば、医療分野における診断や治療、あるいは治療薬や診断薬等の開発や製造、工業及び農業分野における酵素や微生物等の開発や製造に使用される極めて重要な技術である。

核酸の光反応技術として、5-シアノビニルデオキシウリジンを使用した光連結技術(特許文献1:特許第3753938号、特許文献2:特許第3753942号)、3-ビニルカルバゾール構造を塩基部位に持つ修飾ヌクレオシドを使用した光架橋技術(特許文献3:特許第4814904号、特許文献4:特許第4940311号)がある。

産業上の利用分野

本発明は、薬剤内包リポソームの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
リポソームの外側表面に配置した光架橋性修飾核酸を光架橋して、核酸凝集体を形成することによって、リポソーム内部へ核酸凝集体を輸送して、核酸凝集体を内包したリポソームを製造する方法。

【請求項2】
光架橋性修飾核酸が、
脂質二重膜の脂質層に親和性ある部分を有する脂質親和性化合物を結合されており、
該脂質親和性化合物の脂質親和性部分によってリポソームの外側表面に配置されている、請求項1に記載の製造方法。

【請求項3】
脂質親和性化合物が結合した光架橋性修飾核酸を、リポソームに添加することによって、リポソームの外側表面に配置する、請求項2に記載の製造方法。

【請求項4】
光架橋性修飾核酸が、リポソーム内部へ輸送される薬剤を結合されており、
核酸凝集体を内包したリポソームが、薬剤を内包したリポソームである、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。

【請求項5】
光架橋性修飾核酸が、
光架橋性ヌクレオシドアナログを、天然の核酸塩基のヌクレオシドに置換されて塩基配列中に備えている、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。

【請求項6】
光架橋性ヌクレオシドアナログが、ヌクレオシドアナログの塩基部分として、次の式Iで表される基を有する光架橋性人工塩基を備えている、請求項1~5のいずれかに記載の製造方法:
(I)
(式省略)
(ただし、式I中、R11は、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素原子であり、
R12及びR13は、それぞれ独立に、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、C2~C7のアルコキシカルボニル基、又は水素原子である)。

【請求項7】
核酸凝集体が、光架橋性修飾核酸によって形成された二重鎖を含む凝集体であり、該二重鎖は二重鎖内の鎖間に光架橋が形成されている、請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。

【請求項8】
核酸凝集体の形成によって、負電荷の集中する領域が形成される、請求項1~7のいずれかに記載の製造方法。

【請求項9】
光架橋性修飾核酸として、光架橋性修飾核酸1と、光架橋性修飾核酸2を有し、
光架橋性修飾核酸1は、二重鎖部分と一重鎖のループ部分を備えたヘアピン構造を形成可能な塩基配列を有しており、ヘアピン構造の二重鎖部分の3’末端側にはさらに一重鎖部分を備えており、ヘアピン構造の二重鎖部分の5’末端側には一重鎖部分を備えておらず、
光架橋性修飾核酸1の5’末端側から始まる二重鎖部分の塩基配列とループ部分の塩基配列を、あわせてBL配列とし、
光架橋性修飾核酸1の3’末端側に位置する二重鎖部分の塩基配列と3’末端までさらに続く一重鎖部分を、あわせてOR配列とし、
光架橋性修飾核酸2は、二重鎖部分と一重鎖のループ部分を備えたヘアピン構造を形成可能な塩基配列を有しており、ヘアピン構造の二重鎖部分の3’末端側には一重鎖部分を備えておらず、ヘアピン構造の二重鎖部分の5’末端側にはさらに一重鎖部分を備えており、
光架橋性修飾核酸2の5’末端側から始まる一重鎖部分の塩基配列とそれに続く二重鎖部分の塩基配列を、あわせてBL配列とし、
光架橋性修飾核酸2のループ部分の塩基配列と3’末端側に位置する二重鎖部分の塩基配列を、あわせてOR配列とし、
BL配列は、BL配列とBL配列とが二重鎖を形成可能な配列であり、
BL配列は、光架橋性ヌクレオシドアナログが、天然の核酸塩基のヌクレオシドに置換されて塩基配列中に備えており、該光架橋性ヌクレオシドアナログが光架橋可能な位置に光架橋性ヌクレオシドアナログが光架橋可能な塩基を有しており、
OR配列は、OR配列とOR配列とが二重鎖を形成可能な配列であり、
OR配列は、光架橋性ヌクレオシドアナログが、天然の核酸塩基のヌクレオシドに置換されて塩基配列中に備えており、該光架橋性ヌクレオシドアナログが光架橋可能な位置に光架橋性ヌクレオシドアナログが光架橋可能な塩基を有しており、
トリガー核酸は、その塩基配列がOR配列又はBL配列である核酸であり、
光架橋性修飾核酸1と、光架橋性修飾核酸2とが、トリガー核酸を添加することによって、ハイブリダイゼーションチェインリアクション(HCR)にしたがって二重鎖の形成と伸長が進行して、核酸凝集体が形成される、請求項1~8のいずれかに記載の製造方法。

【請求項10】
光架橋性修飾核酸1と光架橋性修飾核酸2は、脂質二重膜の脂質層に親和性ある部分を有する脂質親和性化合物を結合されており、該脂質親和性化合物の脂質親和性部分によってリポソームの外側表面に配置可能であり、
光架橋性修飾核酸1と光架橋性修飾核酸2は、少なくともいずれかが、リポソーム内部へ輸送される薬剤を結合されている、請求項9に記載の製造方法。

【請求項11】
二重鎖の形成と伸長の進行の間に、光照射を行って光架橋を形成する、請求項9~10のいずれかに記載の製造方法。

【請求項12】
光架橋性修飾核酸として、光架橋性修飾核酸1と、光架橋性修飾核酸2を有する、薬剤内包リポソーム製造用キットであって、
光架橋性修飾核酸1と光架橋性修飾核酸2は、脂質二重膜の脂質層に親和性ある部分を有する脂質親和性化合物を結合されており、該脂質親和性化合物の脂質親和性部分によってリポソームの外側表面に配置可能であり、
光架橋性修飾核酸1と光架橋性修飾核酸2は、少なくともいずれかが、リポソーム内部へ輸送される薬剤を結合されており、
光架橋性修飾核酸1は、二重鎖部分と一重鎖のループ部分を備えたヘアピン構造を形成可能な塩基配列を有しており、ヘアピン構造の二重鎖部分の3’末端側にはさらに一重鎖部分を備えており、ヘアピン構造の二重鎖部分の5’末端側には一重鎖部分を備えておらず、
光架橋性修飾核酸1の5’末端側から始まる二重鎖部分の塩基配列とループ部分の塩基配列を、あわせてBL配列とし、
光架橋性修飾核酸1の3’末端側に位置する二重鎖部分の塩基配列と3’末端までさらに続く一重鎖部分を、あわせてOR配列とし、
光架橋性修飾核酸2は、二重鎖部分と一重鎖のループ部分を備えたヘアピン構造を形成可能な塩基配列を有しており、ヘアピン構造の二重鎖部分の3’末端側には一重鎖部分を備えておらず、ヘアピン構造の二重鎖部分の5’末端側にはさらに一重鎖部分を備えており、
光架橋性修飾核酸2の5’末端側から始まる一重鎖部分の塩基配列とそれに続く二重鎖部分の塩基配列を、あわせてBL配列とし、
光架橋性修飾核酸2のループ部分の塩基配列と3’末端側に位置する二重鎖部分の塩基配列を、あわせてOR配列とし、
BL配列は、BL配列とBL配列とが二重鎖を形成可能な配列であり、
BL配列は、光架橋性ヌクレオシドアナログが、天然の核酸塩基のヌクレオシドに置換されて塩基配列中に備えており、該光架橋性ヌクレオシドアナログが光架橋可能な位置に光架橋性ヌクレオシドアナログが光架橋可能な塩基を有しており、
OR配列は、OR配列とOR配列とが二重鎖を形成可能な配列であり、
OR配列は、光架橋性ヌクレオシドアナログが、天然の核酸塩基のヌクレオシドに置換されて塩基配列中に備えており、該光架橋性ヌクレオシドアナログが光架橋可能な位置に光架橋性ヌクレオシドアナログが光架橋可能な塩基を有しており、
光架橋性修飾核酸1と、光架橋性修飾核酸2とが、トリガー核酸を添加することによって、ハイブリダイゼーションチェインリアクション(HCR)にしたがって二重鎖の形成と伸長が進行して、核酸凝集体を形成可能であり、
二重鎖の形成と伸長の進行の間に、光照射を行って光架橋を形成可能である、キット。

【請求項13】
光架橋性修飾核酸1と、光架橋性修飾核酸2とが、リポソームの外側表面に配置された形態である、請求項12に記載のキット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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