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未分化多能性幹細胞の選択的な除去

国内特許コード P190015911
整理番号 (S2017-0942-N0)
掲載日 2019年3月22日
出願番号 特願2018-139267
公開番号 特開2019-024489
出願日 平成30年7月25日(2018.7.25)
公開日 平成31年2月21日(2019.2.21)
優先権データ
  • 特願2017-149479 (2017.8.1) JP
発明者
  • 清水 一憲
  • 本多 裕之
  • 長島 拓則
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 未分化多能性幹細胞の選択的な除去
発明の概要 【課題】効率的かつ低コストで未分化多能性幹細胞を除去する手段を提供することを課題とする。
【解決手段】分化細胞と未分化多能性幹細胞が混在する細胞群を弱酸性~弱アルカリ性の高張液で処理することにより、未分化多能性幹細胞を選択的に除去する。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


iPS細胞には医薬品の開発、再生医療、基礎研究など、様々な分野での応用が期待されている。iPS細胞を適切な条件で培養すると、特定の細胞系譜に沿って分化する。分化誘導によって得られた細胞群には、通常、未分化のiPS細胞が残存する。未分化iPS細胞は生体に移植された際、増殖・分化しテラトーマ(奇形種)を形成する可能性がある。そのため、再生医療用の材料として利用される場合等では、iPS細胞由来分化細胞群には未分化iPS細胞が含まれないことが望ましい。



上記の問題への対策として、細胞表面に特異的な分子を利用して細胞を分離する技術がある。例えば、抗体やレクチンなどの標的認識分子を利用して標的分子を蛍光ラベルし、蛍光強度差を指標にセルソーターを用いて分離する方法が知られている。また、蛍光の代わりに磁気ビーズでラベルし、磁力によって分離する方法や、標的認識分子に薬剤などを結合し、細胞選択的に薬剤による細胞死を誘導する方法(特許文献1)もある。更には、未分化iPS細胞と分化細胞の栄養要求性の違いを利用して分離する方法(例えば非特許文献1)も提案されている。

産業上の利用分野


本発明は多能性幹細胞(特に、人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem:iPS))の利用・応用に有用な技術に関する。詳細には、未分化多能性幹細胞(例えばiPS細胞)が混在する細胞群(細胞集団)から未分化多能性幹細胞を選択的に除去する技術及びその用途等に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
分化細胞と未分化多能性幹細胞が混在する細胞群を弱酸性~弱アルカリ性の高張液で処理するステップ、
を含む、未分化多能性幹細胞を選択的に除去する方法。

【請求項2】
前記ステップが、(1)前記細胞群と前記高張液の接触、及び(2)該接触後の細胞群の、前記高張液の1/2以下の浸透圧を有する溶液中での維持、からなる、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記高張液の浸透圧が600 mOsm/kg~1900 mOsm/kgである、請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
前記高張液が、アミノ酸、糖、無機塩類、及びビタミンからなる群より選択される一以上の成分を培地に過剰に添加した溶液である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。

【請求項5】
前記成分の添加量が300 mM~1600 mMである、請求項4に記載の方法。

【請求項6】
前記溶液の浸透圧が、前記高張液の浸透圧の1/2~1/6である、請求項2に記載の方法。

【請求項7】
前記高張液のpHが6.0~7.6である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。

【請求項8】
前記高張液のpHが6.0~7.5である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。

【請求項9】
前記高張液のpHが6.2~7.3である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。

【請求項10】
前記高張液が、以下の(a)~(g)のいずれかの溶液である、請求項4又は5に記載の方法:
(a) 前記成分としてL-アラニンを添加したpH6.5~pH7.2の溶液;
(b) 前記成分としてD-アラニンを添加したpH6.9~pH7.3の溶液;
(c) 前記成分としてβ-アラニンを添加したpH6.9~pH7.3の溶液;
(d) 前記成分としてL-セリンを添加したpH6.7~pH7.0の溶液;
(e) 前記成分としてグリシンを添加したpH6.5~pH7.6の溶液;
(f) 前記成分としてグルコースを添加したpH6.7~pH7.1の溶液;
(g) 前記成分としてグリシンを添加したpH7.2の溶液。

【請求項11】
前記ステップにおける処理時間が60秒~24時間である、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。

【請求項12】
前記ステップを2回以上繰り返す、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。

【請求項13】
前記細胞群が、多能性幹細胞を特定の細胞系譜に沿って分化するように誘導して得られる、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。

【請求項14】
前記分化細胞が線維芽細胞、血管内皮細胞、肝細胞、肝非実質細胞、心筋細胞、骨格筋細胞、筋衛星細胞、腎細胞、神経細胞、グリア細胞、平滑筋細胞、網膜色素上皮細胞、間葉系幹細胞、毛乳頭細胞、リンパ管内皮細胞、及び生殖細胞からなる群より選択される細胞である、請求項13に記載の方法。

【請求項15】
前記多能性幹細胞が人工多能性幹細胞である、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。

【請求項16】
前記人工多能性幹細胞がヒト細胞である、請求項15に記載の方法。

【請求項17】
前記ステップ後に残存する細胞を回収するステップ、を更に含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。

【請求項18】
請求項1~17のいずれか一項に記載の方法で得られた、未分化多能性幹細胞の含有量が低減した、又は未分化多能性幹細胞を含まない、細胞群。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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