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一括情報収集システムおよび信号分離方法および信号分離装置

国内特許コード P190015931
整理番号 N18077
掲載日 2019年3月25日
出願番号 特願2018-240708
公開番号 特開2020-102805
出願日 平成30年12月25日(2018.12.25)
公開日 令和2年7月2日(2020.7.2)
発明者
  • 田久 修
  • 白井 啓一郎
出願人
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 一括情報収集システムおよび信号分離方法および信号分離装置
発明の概要 【課題】センサとその計測値が分離可能な一括情報収集システムと信号分離方法を提供する。
【解決手段】計測値に応じ離散的な周波数変位を搬送波に施した信号を送信する複数のセンサと、複数のセンサが送信した信号を受信する情報集約局とを含む一括情報収集システムであって、複数のセンサのうち各センサは、離散的な周波数変位の最小周波数間隔未満の固有の周波数オフセットを搬送波に加える変調部を有する。また、情報収集局は、受信スペクトルにおける副搬送波成分の位相回転速度から任意のセンサにおける周波数オフセットを推定する。
【選択図】図5
従来技術、競合技術の概要

物体の状態を認識するセンサに無線機能を取り付けることで、インターネット上でセンサ情報を記録し、状態モニタや機器制御、課金情報の収集などを行う技術は、近年、Machine to Machine (M2M) Communications やInternet of Things (IoT)と呼ばれ、幅広い方面への応用が検討されている。特にセンサ情報収集用の無線通信は、無線センサネットワーク(WSN)と呼ばれている。

無線通信の用途が広がる一方で、無線通信資源である周波数は現在深刻な枯渇状態であるため、限られた周波数資源において、多数の情報を並列に伝送する多重化や多元接続化の検討が進められている。例えば、複数アンテナを用いたMIMO伝送では、無線伝播路の固有性を利用して、伝播路の直交化を確立して信号の同時送信と分離を可能にしている(非特許文献1)。しかし、無線伝播路において直交通信路が確立できない場合、特に情報源が近接したときには、各センサが伝搬する通信路に相関があり、多重伝送が維持できなくなるという問題がある。

また、無線センサネットワークに特化した手法として、無線信号の周波数および位相や継続時間などを無線物理量と定義し、センサ情報を無線物理量に比例して変化させることで、一度に多数のセンサの情報を通知する方法が提案されている(特許文献1)。このような方法は(無線通信パラメタ変換型)一括情報収集法(PhyC-SN)と称される。この方法は、情報源が近接した場合でも情報の分離が可能であり、しかも少ないステップですべてのセンサから情報を収集することができる。しかし一方で、センサ情報の偶発的な重複が生じた際に、センサ情報の発信源が特定できず、センサ別に情報を識別できないといった課題がある。

また、無線の発信源を特定する手法として、無線RF回路の不安定性から各端末の固有の信号の揺らぎを特徴量として識別する方法(非特許文献2)や、情報発信源と受信源との伝播路が異なることを利用して無線機の位置を特定する方法(特許文献2)なども検討されている。しかし、いずれの方法も、無線通信の1つの特徴量を用いて識別を実施しているため、特徴量が少なく識別できる端末の数が制限される。

そこで、信号発信源の数や位置が多様な場合であっても、任意の時刻に情報集約局で受信された信号のノード集合と、隣接する時刻のノード集合とを用いてエネルギー式を作成し、このエネルギー式が最小となるようにトラッキングを行い、各端末を決定することで正確に信号分離が行える端末識別方法が提案されている(特許文献3)。

産業上の利用分野

本発明は、一括情報収集システムおよび信号分離方法および信号分離装置に関する。具体的には、センサからの情報を一括収集する無線通信システムと、この無線通信システムにおいて、端末識別信号が混信した場合にでも、情報収集局が各送信機を識別することができる信号分離方法および信号分離装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
計測値に応じて離散的な周波数変位を搬送波に施した信号を送信する複数のセンサと、前記複数のセンサが送信した信号を受信する情報集約局とを含む一括情報収集システムであって、前記複数のセンサのうち各センサは、前記離散的な周波数変位の最小周波数間隔未満の固有の周波数オフセットを前記搬送波に加える変調部を有する、一括情報収集システム。

【請求項2】
前記周波数変位は、前記計測値に応じて量子化されたマルチレベル情報であることを特徴とする請求項1記載の一括情報システム。

【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の一括情報収集システムの情報集約局における信号分離方法であって、
受信スペクトルにおける最大電力の副搬送波成分の位相回転速度から任意のセンサにおける周波数オフセットを推定するステップと、
前記受信スペクトルと前記周波数オフセットから、前記任意のセンサと情報集約局の間の通信路状態情報を推定するステップと、
前記周波数オフセットと前記通信路状態情報から前記任意のセンサによるキャリア間干渉レプリカを再現するステップと、
前記受信スペクトルから前記キャリア干渉レプリカを差し引くステップを有し、
前記ステップを繰り返すことにより、前記複数のセンサによるキャリア間干渉を除去することを特徴とする、信号分離方法。

【請求項4】
前記キャリア間干渉レプリカを差し引いた残留スペクトルと閾値を比較するステップと、
前記残留スペクトルが前記閾値以下になるまでの繰り返しの回数と前記複数のセンサの数が等しいときはセンサ情報の重複が生じていないと判断し、前記繰り返しの回数が前記複数のセンサの数よりも少ないときはセンサ情報の重複が生じていると判断するステップをさらに含む、請求項3に記載の信号分離方法。

【請求項5】
センサ情報の重複が生じていないと判断された場合、
前記各センサに係る周波数変位と通信路状態情報と周波数オフセットをデータセットとし、隣接する計測時刻間の前記データセットの各要素の差分の二乗重み付け加算値が最小になるように、前記データセットと各センサとを関連付けするステップをさらに含む、請求項4に記載の信号分離方法。

【請求項6】
センサ情報の重複が生じていると判断された場合、
前記各センサに係る周波数変位と受信スペクトルをデータセットとし、
隣接する計測時刻間の前記データセットの各要素の差分の二乗重み付け加算値が最小になるように隣接する計測時刻間でのデータセットの接続関係を決定して前記データセットと各センサとを関連付けをするステップと、
前記関連付けの確定後、重複したデータセットの周波数オフセットと通信路状態情報を前段の計測時刻での推定値に置き換えるステップを含む、請求項4に記載の信号分離方法。

【請求項7】
請求項1または請求項2に記載の一括情報収集システムの情報集約局における信号分離装置であって、
受信スペクトルにおける最大電力の副搬送波成分の位相回転速度から任意のセンサにおける周波数オフセットを推定するユニットと、
前記受信スペクトルと前記周波数オフセットから、前記任意のセンサと情報集約局の間の通信路状態情報を推定するユニットと、
前記周波数オフセットと前記通信路状態情報から前記任意のセンサによるキャリア間干渉レプリカを再現するユニットと、
前記受信スペクトルから前記キャリア干渉レプリカを差し引くユニットを有し、
前記ユニットを繰り返し動作させることにより、前記複数のセンサによるキャリア間干渉を除去するユニットを備えたことを特徴とする、信号分離装置。

【請求項8】
前記キャリア間干渉レプリカを差し引いた残留スペクトルと閾値を比較するユニットと、
前記残留スペクトルが前記閾値以下になるまでの繰り返しの回数と前記複数のセンサの数が等しいときはセンサ情報の重複が生じていないと判断し、前記繰り返しの回数が前記複数のセンサの数よりも少ないときはセンサ情報の重複が生じていると判断するユニットをさらに含む、請求項7に記載の信号分離装置。

【請求項9】
センサ情報の重複が生じていないと判断された場合、
前記各センサに係る周波数変位と通信路状態情報と周波数オフセットをデータセットとし、隣接する計測時刻間の前記データセットの各要素の差分の二乗重み付け加算値が最小になるように、前記データセットと各センサとを関連付けするユニットをさらに含む、請求項8に記載の信号分離装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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