TOP > 国内特許検索 > ポリオレフィンのメッキ成形体およびその製造方法、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体をメッキする方法、ならびに、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体に電気伝導性または抗菌性を付与する方法

ポリオレフィンのメッキ成形体およびその製造方法、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体をメッキする方法、ならびに、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体に電気伝導性または抗菌性を付与する方法

国内特許コード P190015944
整理番号 FU-333
掲載日 2019年3月28日
出願番号 特願2018-215683
公開番号 特開2020-084220
出願日 平成30年11月16日(2018.11.16)
公開日 令和2年6月4日(2020.6.4)
発明者
  • 八尾 滋
  • 中野 涼子
  • 内野 智仁
出願人
  • 学校法人福岡大学
発明の名称 ポリオレフィンのメッキ成形体およびその製造方法、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体をメッキする方法、ならびに、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体に電気伝導性または抗菌性を付与する方法
発明の概要 【課題】メッキ層が剥がれにくい、ポリオレフィンのメッキ成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】共重合体を分散させたメッキ助剤液に、ポリオレフィン成形体を接触させて、表面に前記共重合体を含む共重合体層を設ける表面修飾工程と、ナノ金属層を設ける表面触媒化工程と、無電解メッキ処理することで、メッキ層を設けるメッキ処理工程とを有し、前記ポリオレフィン成形体が、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体であり、前記共重合体が、側鎖に炭素数8以上の長さのアルカン鎖を有する、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、シロキサン、αオレフィン及び置換スチレンからなる群より選ばれるいずれかのモノマーに由来する構成単位(A)と、金属吸着能を有する構造を側鎖に有する構成単位(B)とを含む共重合体である、ポリオレフィンのメッキ成形体の製造方法。
【選択図】図6
従来技術、競合技術の概要

プラスチック樹脂へのメッキは、製品の外観を高級化させたり、耐熱性、耐擦過性、耐衝撃性、耐候性などの機械的性質等を向上させるために従来広く行われている。これらの従来のメッキは、一般的に、ABS樹脂、ナイロン(ポリアミド)樹脂などの樹脂へのメッキに限られていた。これは、プラスチック樹脂等にメッキを行うためには、プラスチック樹脂の表面をメッキが密着しやすくなるように予め表面処理しておく必要があり、その表面処理に適した樹脂が限られていたためである。

プラスチック樹脂へのメッキすることで、金属光沢調の種々の製品を作ることができる。また、プラスチック樹脂へメッキし、プリント配線基板のような製品を作れば、金属メッキ層の金属としての特徴と、基板のプラスチックとしての特徴とを活用することができる。このように、プラスチック樹脂へのメッキは、様々な用途が期待される。
しかし、ポリエチレンへのメッキについては、ABS樹脂等へのメッキを行う技術を転用することが難しい。ポリエチレンへのメッキは、プラズマ照射などによるエッチングを施しメッキ処理を行う手法等が検討(例えば、非特許文献1~2)されているが、十分には実用化や市販化に至っていない。

これは、ポリエチレンが強酸・強アルカリに耐性を有するため、その表面が粗化されにくくメッキに適した状態に改質しにくいことによるものと考えられている。さらには、ポリエチレンは極性構造を持たないことからもメッキを行いにくい。
そのため、プラズマ照射などを施すことにより、ポリエチレンにメッキができる可能性が示唆されることもあるが、成形品全体への影響も大きく採用しにくかったり、成形品の形態によっては表面改質される場所を調整しにいという問題があった。また、メッキができても表面状態が不均一なため部分的なメッキとなったり、均質性が低いという問題があった。

一方、本発明者らは、特定の共重合体を溶媒に分散させメッキ助剤液を調製する助剤液調製工程と、前記メッキ助剤液に、樹脂成形品を接触させて前記樹脂成形品の表層に前記共重合体の層を設ける表層修飾工程と、前記共重合体の層が設けられた樹脂成形品を、ナノ金属分散液に接触させて前記共重合体層にナノ金属層を設ける表層触媒化工程と、前記ナノ金属層が設けられた樹脂成形品を、無電解メッキ処理することで、前記ナノ金属層を介して樹脂成形品にメッキ処理層を設けるメッキ処理工程とを有することを特徴とする樹脂成形品のメッキ処理方法を開示している(特許文献1)。

産業上の利用分野

本発明は、ポリオレフィンのメッキ成形体およびその製造方法に関する。また、本発明は、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体をメッキする方法、および、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体に電気伝導性または抗菌性を付与する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ポリオレフィン成形体と、前記ポリオレフィン成形体の表面に設けられた共重合体層と、前記共重合体層の上に設けられたナノ金属層と、前記ナノ金属層の上に設けられたメッキ層とを有するポリオレフィンのメッキ成形体の製造方法であって、
共重合体を分散させたメッキ助剤液に、前記ポリオレフィン成形体を接触させて、前記ポリオレフィン成形体の表面に前記共重合体を含む共重合体層を設ける表面修飾工程と、
前記共重合体層にナノ金属層を設ける表面触媒化工程と、
前記ナノ金属層が設けられたポリオレフィン成形体を、無電解メッキ処理することで、前記ナノ金属層を介して前記ポリオレフィン成形体にメッキ層を設けるメッキ処理工程とを有し、
前記ポリオレフィン成形体が、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体であり、
前記共重合体が、側鎖に炭素数8以上の長さのアルカン鎖を有する、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、シロキサン、αオレフィン及び置換スチレンからなる群より選ばれるいずれかのモノマーに由来する構成単位(A)と、金属吸着能を有する構造を側鎖に有する構成単位(B)とを含む共重合体であることを特徴とする、ポリオレフィンのメッキ成形体の製造方法。

【請求項2】
前記表面修飾工程において、80℃以上の前記メッキ助剤液に前記ポリオレフィン成形体を接触させる請求項1に記載のポリオレフィンのメッキ成形体の製造方法。

【請求項3】
前記構成単位(B)が、オキシアルキレン構造またはアミン構造を側鎖に有する請求項1または2に記載のポリオレフィンのメッキ成形体の製造方法。

【請求項4】
前記構成単位(B)が、キレート構造を側鎖に有する請求項1~3のいずれかに記載のポリオレフィンのメッキ成形体の製造方法。

【請求項5】
前記共重合体が、前記構成単位(A)のブロックと、前記構成単位(B)のブロックを有するブロック共重合体である請求項1~4のいずれかに記載のポリオレフィンのメッキ成形体の製造方法。

【請求項6】
前記ポリオレフィン成形体がリサイクルポリオレフィンの成形体であり、ポリエチレンを60質量%以上含有するものである請求項1~5のいずれかに記載のポリオレフィンのメッキ成形体の製造方法。

【請求項7】
ポリオレフィン成形体と、前記ポリオレフィン成形体の表面に設けられた共重合体層と、前記共重合体層の上に設けられたナノ金属層と、前記ナノ金属層の上に設けられたメッキ層とを有するポリオレフィンのメッキ成形体であって、
前記ポリオレフィン成形体が、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体であり、
前記共重合体層に含まれる共重合体が、側鎖に炭素数8以上の長さのアルカン鎖を有する、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、シロキサン、αオレフィン及び置換スチレンからなる群より選ばれるいずれかのモノマーに由来する構成単位(A)と、金属吸着能を有する構造を側鎖に有する構成単位(B)とを含む共重合体であることを特徴とする、ポリオレフィンのメッキ成形体。

【請求項8】
共重合体を分散させたメッキ助剤液に、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体を接触させて、前記ポリオレフィン成形体の表面に前記共重合体を含む共重合体層を設ける表面修飾工程と、
前記共重合体層にナノ金属層を設ける表面触媒化工程と、
前記ナノ金属層が設けられたポリオレフィン成形体を、無電解メッキ処理することで、前記ナノ金属層を介して前記ポリオレフィン成形体にメッキ層を設けるメッキ処理工程とを有し、
前記共重合体が、側鎖に炭素数8以上の長さのアルカン鎖を有する、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、シロキサン、αオレフィン及び置換スチレンからなる群より選ばれるいずれかのモノマーに由来する構成単位(A)と、金属吸着能を有する構造を側鎖に有する構成単位(B)とを含む共重合体である、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体をメッキする方法。

【請求項9】
共重合体を分散させたメッキ助剤液に、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体を接触させて、前記ポリオレフィン成形体の表面に前記共重合体を含む共重合体層を設ける表面修飾工程と、
前記共重合体層にナノ金属層を設ける表面触媒化工程と、
前記ナノ金属層が設けられたポリオレフィン成形体を、無電解メッキ処理することで、前記ナノ金属層を介して前記ポリオレフィン成形体にメッキ層を設けるメッキ処理工程とを有し、
前記共重合体が、側鎖に炭素数8以上の長さのアルカン鎖を有する、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、シロキサン、αオレフィン及び置換スチレンからなる群より選ばれるいずれかのモノマーに由来する構成単位(A)と、金属吸着能を有する構造を側鎖に有する構成単位(B)とを含む共重合体である、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体に電気伝導性を付与する方法。

【請求項10】
共重合体を分散させたメッキ助剤液に、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体を接触させて、前記ポリオレフィン成形体の表面に前記共重合体を含む共重合体層を設ける表面修飾工程と、
前記共重合体層にナノ金属層を設ける表面触媒化工程と、
前記ナノ金属層が設けられたポリオレフィン成形体を、無電解メッキ処理することで、前記ナノ金属層を介して前記ポリオレフィン成形体にメッキ層を設けるメッキ処理工程とを有し、
前記共重合体が、側鎖に炭素数8以上の長さのアルカン鎖を有する、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、シロキサン、αオレフィン及び置換スチレンからなる群より選ばれるいずれかのモノマーに由来する構成単位(A)と、金属吸着能を有する構造を側鎖に有する構成単位(B)とを含む共重合体である、リサイクルポリオレフィンを含有するポリオレフィン成形体に抗菌性を付与する方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2018215683thum.jpg
出願権利状態 公開
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、「問合せ先」まで直接お問合せ下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close