TOP > 国内特許検索 > 植物の生産方法

植物の生産方法

国内特許コード P190015987
整理番号 S2017-0938-N0
掲載日 2019年4月25日
出願番号 特願2017-164480
公開番号 特開2019-041582
出願日 平成29年8月29日(2017.8.29)
公開日 平成31年3月22日(2019.3.22)
発明者
  • 福田 弘和
  • 守行 正悟
  • 山川 浩延
  • 糸賀 和義
出願人
  • 公立大学法人大阪
発明の名称 植物の生産方法
発明の概要 【課題】植物工場などにおいて植物の生育(成長速度)にバラツキがある場合でも、収穫される植物の重量を所望の範囲内(規格内)に制御することのできる植物の生産方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも1つの植物からなる植物群の種子を播種し、発芽させて成長させることにより稚苗を得る、緑化工程と、稚苗を育苗室に移植して成育させることにより、定植苗を得る、育苗工程と、定植苗を栽培室に移植して成育させた後に収穫する本栽培工程と、を含む、植物の生産方法。植物群を構成する個々の植物について、育苗工程の複数の時点における重量のデータを収集し、収取された重量のデータから、緑化期間、育苗期間および本栽培期間の合計期間である総栽培期間と、植物群の重量と、の関係式を作成し、関係式に基づいて、植物群について、収穫される植物のうち所定範囲内の重量を有する植物の比率が最適化されるように、総栽培期間が調整される。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要

植物工場(例えば、人工光型植物工場、ならびに太陽光利用型植物工場)は、農業の工業化ならびに企業経営を実現する一つの柱に位置付けられ、輸出産業としての期待も大きいため、植物工場の技術開発が産業的に注目を集めている。

しかし、植物工場での植物の生産では、植物の生育が不均一であり(成育バラツキがあり)、生産が安定しない(生育バラツキにより収益が安定しない)という問題があった。例えば、野菜の販売形態には、重量売り(規格外のもの)と袋売り(規格内のものを個別に袋売り)がある。植物の生育バラツキが大きいと、規格外のものが増えて、収益性の低い重量売りの比率が増えるため、植物工場の収益性は低下してしまう。

収穫量、収穫時期などを予測するシステムまたはソフトウエアは、既にいくつか提案されている(例えば、特許文献1(国際公開第2013/088539号)参照)。しかし、これらにおいては、集団平均または時間平均に基づく第一近似・準静的モデルを用いており、個体別の動的特性を十分に分析していない(個々の植物の重量測定などは行っていない)ため、生産の不安定性(突如、生育が不良になる現象)が十分に分析されていない。したがって、これらの従来のシステムでは、植物工場における生産不安定性などを十分に回避することはできないと考えられる。

産業上の利用分野

本発明は、植物の生産方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも1つの植物からなる植物群の種子を播種し、発芽させて成長させることにより稚苗を得る、緑化工程と、
前記稚苗を育苗室に移植して成育させることにより、定植苗を得る、育苗工程と、
前記定植苗を栽培室に移植して成育させた後に収穫する本栽培工程と、を含む、植物の生産方法であって、
前記植物群を構成する個々の植物について、前記育苗工程の複数の時点における重量のデータを収集し、
収集された前記重量のデータから、前記緑化工程を実施する期間である緑化期間、前記育苗工程を実施する期間である育苗期間、および、前記本栽培工程を実施する期間である本栽培期間の合計期間である、総栽培期間と、前記植物群の重量と、の関係式を作成し、
前記関係式に基づいて、前記植物群について、収穫される植物のうち所定範囲内の重量を有する植物の比率が最適化されるように、前記総栽培期間が調整される、植物の生産方法。

【請求項2】
前記関係式は、下記式(1)を前記重量のデータにフィッティングさせて、下記式(1)中の成長に関する係数K、Wを決定することにより得られる式である、請求項1に記載の植物の生産方法。
(式省略)
〔式(1)において、
tは、前記総栽培期間(日)であり、
は、前記緑化期間(日)であり、
W(t)は、前記総栽培期間t(日)経過時における前記植物群の重量の平均値であり、
maxは、前記植物の想定される最大重量(g)であり、
は、前記植物の前記稚苗の重量(g)であり、
Kは、成長率である。〕

【請求項3】
前記重量のデータは、葉面積の測定値に基づく推定により得られる、請求項1または2に記載の植物の生産方法。

【請求項4】
前記植物群のうち袋売りされる植物の重量の最小値である閾値重量以上の植物の重量当たりの価格と、前記植物群のうち前記閾値重量未満の植物の重量当たりの価格と、の比率に基づいて、前記植物群の生産および販売によって得られる利益率が最大化するように、
前記植物群について、収穫される植物のうち所定範囲内の重量を有する植物の比率が最適化される、請求項1~3のいずれか1項に記載の植物の生産方法。

【請求項5】
前記本栽培期間を調整することにより、前記総栽培期間を調整する、請求項1~4のいずれか1項に記載の植物の生産方法。

【請求項6】
前記本栽培期間を調整することにより、前記総栽培期間を調整し、
下記式(2)に基づいて、前記利益率が最大化するように、前記本栽培期間が調整される、請求項4に記載の植物の生産方法。
(式省略)
〔式(2)において、
Y(t,w,λ)は、植物の1株当たりの利益率(/株)であり、
は、前記閾値重量(g)であり、
は、重量がw以上の株(袋売りの株)の割合(/株)であり、
λは、袋売り商品の重量当たりの価格に対する重量売り商品の重量当たりの価格の割合であり、
<W>は、重量がw未満の株(重量売りの株)の平均重量(g)であり、
Pは、袋売り商品を消費者が購入する割合である購買率であり、
αは、固定費(/株)であり、
βは、1日当りの1株ごとの前記緑化工程および前記育苗工程における光熱費(/(日・株))であり、
γは、1日当りの1株ごとの本栽培工程における光熱費(/(日・株))であり、
は、前記緑化期間(日)であり、
は、前記育苗期間(日)である。〕

【請求項7】
前記育苗期間を調整することにより、前記総栽培期間を調整する、請求項1~4のいずれか1項に記載の植物の生産方法。

【請求項8】
前記育苗期間を調整することにより、前記総栽培期間を調整し、
下記式(3)に基づいて、前記利益率が最大化するように、前記本栽培期間が調整される、請求項4に記載の植物の生産方法。
(式省略)
〔式(3)において、
Y(t,w,λ)は、植物の1株当たりの利益率(/株)であり、
は、前記閾値重量(g)であり、
は、重量がw以上の株(袋売りの株)の割合(/株)
λは、袋売り商品の重量当たりの価格に対する重量売り商品の重量当たりの価格の割合であり、
<W>は、重量がw未満の株(重量売りの株)の平均重量(g)であり、
Pは、袋売り商品を消費者が購入する割合である購買率であり、
αは、固定費(/株)であり、
βは、1日当りの1株ごとの前記緑化工程および前記育苗工程における光熱費(/(日・株))であり、
γは、1日当りの1株ごとの本栽培工程における光熱費(/(日・株))であり、
は、前記本栽培期間(日)である。〕
国際特許分類(IPC)
Fターム
  • 5L049CC01
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2017164480thum.jpg
出願権利状態 公開
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close