TOP > クイック検索 > 国内特許検索 > 電気化学反応器、燃料ガスの製造システム及び燃料ガスの製造方法

電気化学反応器、燃料ガスの製造システム及び燃料ガスの製造方法 新技術説明会

国内特許コード P190015991
整理番号 S2017-1077-N0
掲載日 2019年4月25日
出願番号 特願2017-181863
公開番号 特開2019-056153
出願日 平成29年9月22日(2017.9.22)
公開日 平成31年4月11日(2019.4.11)
発明者
  • 平田 好洋
  • 鮫島 宗一郎
  • 下之薗 太郎
出願人
  • 国立大学法人鹿児島大学
発明の名称 電気化学反応器、燃料ガスの製造システム及び燃料ガスの製造方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】炭素の析出を抑えつつ、高効率で燃料ガスが得られる電気化学反応器、燃料ガスの製造システム及び燃料ガスの製造方法を提供する。
【解決手段】電気化学反応器100は、ニッケル、ルテニウム及びコバルトからなる群から選択される第1の金属を含有するカソード2と、ルテニウム又はコバルトである第2の金属を含有するアノード3と、カソード2とアノード3との間に介在し、酸化物イオンを透過させる金属酸化物を含有する多孔質の電解質膜1と、を備え、カソード2に向けて、酸素を含む酸化剤ガス及びバイオガスが供給される。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

日本国内では、1年間に約150億Nmの水素が石油関連及びアンモニア製造関連等の工業用途に利用されている。近年の水素エネルギーの利用拡大に応じて、水素市場のさらなる拡大が予想される。

現在使用される水素の90%は、化石燃料のナフサを水蒸気改質して製造されている。ナフサの原料である原油の供給力は相対的に低下しつつある。さらに、大気中の二酸化炭素の削減が世界的動向となっている。

低炭素社会をめざして、食物残渣、焼酎残滓、家畜排泄物及び下水汚泥等からメタン菌によるメタン発酵で発生するバイオガスの利用が注目されている。バイオガスは主にメタン60%及び二酸化炭素40%からなる混合ガスである。バイオガスの燃焼で生成する熱エネルギー及びバイオガスの改質で得られる水素ガスの利用は、原油等の化石燃料の消費量を抑制し、温室効果ガスである二酸化炭素の排出量を抑制する。

メタン(CH)及び二酸化炭素(CO)を反応させることで生成する水素(H)及び一酸化炭素(CO)は種々の燃料として利用できる。電極での酸化還元反応を利用して、CH及びCOを含むガスからHガス及びCOガスを含む燃料ガスを合成する方法として、ニッケル(Ni)等の金属触媒を用いたCHのドライリフォーミングがある。ドライリフォーミングは(1)式で表される。
CH+CO→2H+2CO (1)

例えば、Ni触媒を用いたドライリフォーミングでは、600℃未満では(2)式に示すように、COからCO及び炭素(C)が生成する不均化反応が起こる。
2CO→CO+C (2)

一方、高温下では、(3)式に示すように、CHの熱分解が進行し、析出する炭素がNi触媒を覆う。このため、触媒能が時間の経過とともに低下する。また、析出した炭素によるガス閉塞が起こることがある。
CH→2H+C (3)

このように、バイオガスのドライリフォーミングでは、CO不均化反応及びCH熱分解による炭素の析出が電気化学反応器の耐久性に大きな影響を及ぼす。

特許文献1には、カソード及びアノードにルテニウム(Ru)-ガドリニウム(Gd)固溶セリア(GDC)複合体を用いた電気化学反応器で、CH及びCOを含むガスをドライリフォーミングし、Hを合成する技術が提案されている。特許文献1によれば、当該電気化学反応器は、炭素の析出を抑制しつつ、400~800℃で模擬バイオガスのドライリフォーミングを促進した。

また、非特許文献1には、Ni-GDC複合体を用いたカソード、Ru-GDC複合体を用いたアノードを備える電気化学反応器が開示されている。この電気化学反応器にバイオガスとCOとの混合ガスを供給したとき、出口ガス割合が80%を超えるH-CO混合燃料が24時間にわたり連続して生成した。

産業上の利用分野

本発明は、電気化学反応器、燃料ガスの製造システム及び燃料ガスの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ニッケル、ルテニウム及びコバルトからなる群から選択される第1の金属を含有するカソードと、
ルテニウム又はコバルトである第2の金属を含有するアノードと、
前記カソードと前記アノードとの間に介在し、酸化物イオンを透過させる金属酸化物を含有する多孔質の電解質膜と、
を備え、
前記カソードに向けて、酸素を含む酸化剤ガス及びバイオガスが供給される、
電気化学反応器。

【請求項2】
前記第1の金属は、
ニッケルであって、
前記第2の金属は、
コバルトである、
請求項1に記載の電気化学反応器。

【請求項3】
前記酸化剤ガスは、
空気であって、
前記バイオガスに含まれるメタンのモル数と、前記バイオガス及び前記空気それぞれに含まれる酸素のモル数及び二酸化炭素のモル数の合計との比が、
1:0.9~1.1である、
請求項1又は2に記載の電気化学反応器。

【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の電気化学反応器と、
前記カソードに向けて、前記酸化剤ガス及び前記バイオガスを供給する供給部と、
を備える、燃料ガスの製造システム。

【請求項5】
前記カソードと前記アノードとの間にパルス電圧を印加する印加部をさらに備える、
請求項4に記載の燃料ガスの製造システム。

【請求項6】
前記酸化剤ガス及び前記バイオガスを保持する保持部をさらに備え、
前記供給部は、
前記保持部に保持された前記酸化剤ガス及び前記バイオガスを前記カソードに向けて供給する、
請求項4又は5に記載の燃料ガスの製造システム。

【請求項7】
ニッケル、ルテニウム及びコバルトからなる群から選択される第1の金属を含有するカソードと、ルテニウム又はコバルトである第2の金属を含有するアノードと、前記カソードと前記アノードとの間に介在し、酸化物イオンを透過させる金属酸化物を含有する多孔質の電解質膜と、を備える電気化学反応器を用いた燃料ガスの製造方法であって、
前記カソードと前記アノードとの間に電圧を印加する印加ステップと、
前記カソードに向けて、酸素を含む酸化剤ガス及びバイオガスを供給する供給ステップと、
を含む、燃料ガスの製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2017181863thum.jpg
出願権利状態 公開
特許の内容に興味を持たれた方、ライセンスをご希望の方は、下記「問合せ先」までお問い合わせください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close