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(In Japanese)メチル化ポリロタキサンおよびその合成方法

Patent code P190016036
File No. (S2016-0657-N0)
Posted date May 9, 2019
Application number P2018-514626
Date of filing Apr 25, 2017
International application number JP2017016390
International publication number WO2017188257
Date of international filing Apr 25, 2017
Date of international publication Nov 2, 2017
Priority data
  • P2016-090121 (Apr 28, 2016) JP
Inventor
  • (In Japanese)由井 伸彦
  • (In Japanese)田村 篤志
  • (In Japanese)西田 慶
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人東京医科歯科大学
Title (In Japanese)メチル化ポリロタキサンおよびその合成方法
Abstract (In Japanese)本発明は、メチル化された複数の環状分子と、末端基を有する直鎖状分子とを含む、酸分解性のポリロタキサン化合物を提供する。粉末状の水酸化ナトリウム存在下で酸分解性ポリロタキサンとヨウ化メチルを反応させる工程を含む製造方法によって、メチル化された複数の環状分子を含む、酸分解性のポリロタキサン化合物を製造することができる。メチル化された複数の環状分子を含む、酸分解性のポリロタキサン化合物は、ライソゾーム病や癌などの疾患の治療薬として有用となりうる。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

ポリロタキサンは、軸となる直鎖状の分子(主軸とも言う)が複数の大環状分子(リング)を貫通した構造を有する化合物であり、軸の両末端に嵩高い部位を結合させることで、立体障害により大環状分子が軸から抜けなくなっている。両末端の嵩高い部位はストッパーまたはキャップ、末端基と呼ばれる。ストッパーがない場合や、ストッパーがあっても嵩高さが不十分な場合は、リングと軸が分かれることがあり、擬ロタキサンと呼ばれる。

国際公開パンフレットWO2015/025815(特許文献1)には、β-シクロデキストリンを環状分子として含有する酸分解性ポリロタキサンが開示されている。この酸分解性ポリロタキサンは、細胞内環境で分解し、貫通していたβ-シクロデキストリンを細胞内局所で放出することが可能である。従来的な遊離β-シクロデキストリンは主に細胞膜と作用することから、酸分解性ポリロタキサンはβ-シクロデキストリンの作用部位を変化させることが可能な化合物として、疾患治療への応用が検討されている。上記WO2015/025815では、細胞のリソソームにコレステロールが蓄積するニーマンピック病C型に対する治療効果が試験され、酸分解性ポリロタキサンは従来のβ-シクロデキストリンよりも低濃度でコレステロールの蓄積を改善することが報告されている。

β-シクロデキストリンによる物質包接作用は、β-シクロデキストリンへの化学修飾によって変化することが知られている。様々なβ-シクロデキストリン誘導体の中でも、水酸基をメチル化した誘導体(メチル化β-シクロデキストリン)はコレステロールやアダマンタン等、種々の化合物との結合定数(錯安定度定数)が最も高いことが知られている(非特許文献1)。よって、メチル化β-シクロデキストリンを環状分子として有する酸分解性ポリロタキサンは上記ニーマンピック病C型に対する治療効果を高めることや、新たな細胞機能を誘導することが期待されるものの、メチル化β-シクロデキストリンを含有する酸分解性ポリロタキサンの合成は、これまで達成されていなかった。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、メチル化された複数の環状分子を有する、酸分解性のポリロタキサン化合物、およびその合成方法に関する。より詳細には、メチル化された複数のβ-シクロデキストリンを有する、酸分解性のポリロタキサン化合物、およびその合成方法に関する。また、メチル化された複数の環状分子を有する、酸分解性のポリロタキサン化合物のオートファジー誘導剤としての使用、および疾患の治療薬としての使用にも関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
メチル化された複数の環状分子と、末端基を有する直鎖状分子とを含む、酸分解性のポリロタキサン化合物。

【請求項2】
 
細胞内の酸性環境下またはpH4.0~6.0の酸性環境下で分解する、請求項1記載のポリロタキサン化合物。

【請求項3】
 
環状分子がβ-シクロデキストリンである、請求項1または2のいずれか一項記載のポリロタキサン化合物。

【請求項4】
 
β-シクロデキストリンの水酸基がメチル化されている、請求項3記載のポリロタキサン化合物。

【請求項5】
 
β-シクロデキストリンが1分子あたり6~21個のメチル基を有する、請求項3または4記載のポリロタキサン化合物。

【請求項6】
 
直鎖状分子がポリエチレングリコール(PEG)および/またはポリプロピレングリコール(PPG)を含む、請求項1~5のいずれか一項記載のポリロタキサン化合物。

【請求項7】
 
直鎖状分子がポロキサマーを含む、請求項1~6のいずれか一項記載のポリロタキサン化合物。

【請求項8】
 
直鎖状分子の分子量が4000~7000である、請求項1~7のいずれか一項記載のポリロタキサン化合物。

【請求項9】
 
直鎖状分子と環状分子との分子数の比率が1:10~1:15であることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項記載のポリロタキサン化合物。

【請求項10】
 
末端基が、置換基を有する又は有さないO-トリフェニルメチル基、置換基を有する又は有さないS-トリフェニルメチル基、および置換基を有する又は有さないN-トリフェニルメチル基から成る群より選択される、請求項1~9のいずれか一項記載のポリロタキサン化合物。

【請求項11】
 
末端基が直鎖状分子にペプチド結合、カーバメート結合、エステル結合、またはエーテル結合を介して連結されている、請求項1~10のいずれか一項記載のポリロタキサン化合物。

【請求項12】
 
下記構造式を有する、メチル化されたβ-シクロデキストリンと直鎖状分子を含むポリロタキサン化合物であって、
【化1】
 
(省略)
ここで、mはポロキサマー中のポリプロピレングリコールの繰返し単位の数を示す整数であり、nはポリエチレングリコールの繰返し単位の数を示す整数であり、xはβ-シクロデキストリンの数を示す整数であり、
β-シクロデキストリンが1分子あたり6~21個のメチル基を有し、直鎖状分子がポリエチレングリコール(PEG)および/またはポリプロピレングリコール(PPG)を含み、直鎖状分子の平均分子量が4000~7000であり、β-シクロデキストリンの数xが10~15であり、末端基がN-トリフェニルメチル基から成り、酸分解性であり、全体の平均分子量が18,000~27,000であるポリロタキサン化合物。

【請求項13】
 
メチル化された複数の環状分子を含む、酸分解性のポリロタキサン化合物の製造方法であって、粉末状の水酸化ナトリウム存在下で酸分解性ポリロタキサンとヨウ化メチルを反応させる工程を含む、製造方法。

【請求項14】
 
メチル化された複数の環状分子を含む、酸分解性のポリロタキサン化合物の製造方法であって、ポロキサマーの両末端に一級アミノ基を有するポロキサマーを得る工程、前記ポロキサマーとβ-シクロデキストリンとを反応させて擬ポリロタキサンを得る工程、前記擬ポリロタキサンの両末端をN-トリチルグリシンでキャッピングする工程、および粉末状の水酸化ナトリウム存在下で酸分解性ポリロタキサンとヨウ化メチルを反応させる工程を含む、製造方法。

【請求項15】
 
メチル化された複数のシクロデキストリン分子を含む、酸分解性のポリロタキサン化合物を含有する、細胞においてオートファジーを誘導するための組成物。

【請求項16】
 
メチル化された複数のシクロデキストリン分子を含む、酸分解性のポリロタキサン化合物を含有する、癌を治療するための医薬組成物。

【請求項17】
 
癌がアポトーシス耐性の癌である、請求項15記載の医薬組成物。

【請求項18】
 
メチル化された複数のシクロデキストリン分子を含む、酸分解性のポリロタキサン化合物を含有する、細胞内のコレステロール蓄積に起因する疾患またはオートファジーの機能障害に起因する疾患を治療または予防するための医薬組成物。

【請求項19】
 
メチル化された複数のシクロデキストリン分子を含む、酸分解性のポリロタキサン化合物を含有する、ニーマンピック病C型(NPC)を治療または予防するための医薬組成物。

【請求項20】
 
環状分子として置換基を有するβ-シクロデキストリンと、直鎖状分子として末端にN-トリフェニルメチル基を有するポロキサマーとを含む、酸分解性のポリロタキサン化合物。

【請求項21】
 
環状分子として置換基を有するβ-シクロデキストリンと、直鎖状分子として末端にN-トリフェニルメチル基を有するポロキサマーとを含む、酸分解性のポリロタキサン化合物を含有する、ニーマンピック病C型(NPC)を治療または予防するための医薬組成物。

【請求項22】
 
下記構造式を有する、ヒドロキシエトキシエチル化されたβ-シクロデキストリンと直鎖状分子を含むポリロタキサン化合物であって、
【化2】
 
(省略)
ここで、mはポロキサマー中のポリプロピレングリコールの繰返し単位の数を示す整数であり、nはポリエチレングリコールの繰返し単位の数を示す整数であり、xはβ-シクロデキストリンの数を示す整数であり、
β-シクロデキストリンが1分子あたり6~21個のヒドロキシエトキシエチル基を有し、直鎖状分子がポリエチレングリコール(PEG)および/またはポリプロピレングリコール(PPG)を含み、直鎖状分子の平均分子量が4000~7000であり、β-シクロデキストリンの数xが10~15であり、末端基がN-トリフェニルメチル基から成り、酸分解性であるポリロタキサン化合物。

【請求項23】
 
請求項22に記載のポリロタキサン化合物を含む、細胞においてオートファジーを誘導するための組成物、アポトーシス耐性の癌を治療するための医薬組成物、細胞内のコレステロール蓄積に起因する疾患またはオートファジーの機能障害に起因する疾患を治療または予防するための医薬組成物、または、ニーマンピック病C型(NPC)を治療または予防するための医薬組成物。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2018514626thum.jpg
State of application right Published
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