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外来遺伝子発現ワクシニアウイルスの製造方法

国内特許コード P190016038
整理番号 (S2016-0912-N0)
掲載日 2019年5月9日
出願番号 特願2018-527653
出願日 平成29年7月13日(2017.7.13)
国際出願番号 JP2017025486
国際公開番号 WO2018012570
国際出願日 平成29年7月13日(2017.7.13)
国際公開日 平成30年1月18日(2018.1.18)
優先権データ
  • 特願2016-138712 (2016.7.13) JP
発明者
  • 中村 貴史
  • 中武 大夢
  • 黒▲崎▼ 創
  • 堀田 享佑
出願人
  • 国立大学法人鳥取大学
発明の名称 外来遺伝子発現ワクシニアウイルスの製造方法
発明の概要 本発明は、外来遺伝子を発現し、癌細胞を死滅させ得るワクシニアウイルス及び該ワクシニアウイルスを含む癌治療用医薬の提供を目的とする。本発明は、外来遺伝子としてシトシンデアミナーゼ(CD)遺伝子、ウラシルホスホリボシルトランスフェラーゼ(UPRT)遺伝子及び単純ヘルペスチミジンキナーゼ(HS-tk)遺伝子からなる群から選択される自殺遺伝子が導入されているワクシニアウイルスである。
従来技術、競合技術の概要

現在世界中において、生きたウイルスを利用したがん治療の前臨床研究や臨床試験が積極的に行われている。このがんウイルス療法は、感染した細胞・組織内で増殖伝播しながらそれらを死滅させるというウイルス本来の性質をがん治療に利用する方法である。従来の放射線・化学療法に比べ、第一にウイルス増殖による腫瘍溶解、第二にそれに伴う抗腫瘍免疫の誘導により多様なメカニズムで抗がん作用を発揮する。

かつて日本国内で樹立され痘瘡ワクチンとしてヒトに使われ、高い安全性が証明されているワクシニアウイルスのワクチン株がある(非特許文献1を参照)。しかし、依然正常組織における弱い増殖性を維持しているため、より安全ながんウイルス療法として確立するには、がん細胞でのみ増殖させる改良が必須であった。そこで、このワクチン株を基に遺伝子組換え技術により改良を加え、広範ながんにおけるMAPK/ERK経路の制御異常を指標にして、がん細胞特異的に増殖し破壊する遺伝子組換えワクシニアウイルスの開発に成功した(特許文献1及び2を参照)。

産業上の利用分野

本発明は外来遺伝子を発現するワクシニアウイルスの製造方法及び得られたワクシニアウイルスの利用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
外来遺伝子としてシトシンデアミナーゼ(CD)遺伝子、ウラシルホスホリボシルトランスフェラーゼ(UPRT)遺伝子及び単純ヘルペスチミジンキナーゼ(HS-tk)遺伝子からなる群から選択される自殺遺伝子が導入されているワクシニアウイルス。

【請求項2】
外来遺伝子として自殺遺伝子であるシトシンデアミナーゼ(CD)遺伝子及びウラシルホスホリボシルトランスフェラーゼ(UPRT)遺伝子が導入されている請求項2記載のワクシニアウイルス。

【請求項3】
ワクシニアウイルスが、LC16株又はLC16mO株である、請求項1又は2に記載のワクシニアウイルス。

【請求項4】
自殺遺伝子が、ワクシニアウイルス増殖因子(VGF)及び/又はO1L遺伝子中に挿入され、ワクシニアウイルス増殖因子(VGF)及び/又はO1L遺伝子の機能が欠損しており、正常細胞内では増殖しないが、癌細胞内で特異的に増殖し、癌細胞を特異的に障害する腫瘍溶解性を有し、さらに自殺遺伝子の作用で癌細胞を殺傷するワクシニアウイルス。

【請求項5】
自殺遺伝子であるシトシンデアミナーゼ(CD)遺伝子及びウラシルホスホリボシルトランスフェラーゼ(UPRT)遺伝子が、ワクシニアウイルス増殖因子(VGF)及びO1L遺伝子の一方中に挿入され、マーカー遺伝子がワクシニアウイルス増殖因子(VGF)及びO1L遺伝子の他方中に挿入され、ワクシニアウイルス増殖因子(VGF)及びO1L遺伝子の機能が欠損しており、正常細胞内では増殖しないが、癌細胞内で特異的に増殖し、癌細胞を特異的に障害する腫瘍溶解性を有し、さらに自殺遺伝子の作用で癌細胞を殺傷する、請求項4記載のワクシニアウイルス。

【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載のワクシニアウイルスを含む癌治療のための医薬組成物。

【請求項7】
請求項6記載の癌治療のための医薬組成物と5-フルオロシトシン(5-FC)又は5-フルオロウラシル(5-FU)との組合せキット。

【請求項8】
5-フルオロシトシン(5-FC)又は5-フルオロウラシル(5-FU)と併用される、請求項6記載の医薬組成物。

【請求項9】
ワクシニアウイルスの内在遺伝子又は非翻訳領域にマーカー遺伝子が挿入されているワクシニアウイルスを作製する方法であって、マーカー遺伝子を挿入しようとするワクシニアウイルスの内在遺伝子をコードするDNA又は非翻訳領域のDNA中にマーカー遺伝子が挿入された構造を有するマーカー遺伝子挿入用プラスミドをワクシニアウイルスに導入し、相同組換えによりワクシニアウイルスの内在遺伝子又は非翻訳領域にマーカー遺伝子を挿入することを含む方法。

【請求項10】
マーカー遺伝子を挿入しようとするワクシニアウイルスの内在遺伝子をコードするDNA又は非翻訳領域のDNA中にマーカー遺伝子が挿入された構造を有するマーカー遺伝子挿入用プラスミドをワクシニアウイルスに導入し、相同組換えによりワクシニアウイルスの内在遺伝子又は非翻訳領域にマーカー遺伝子を挿入することにより、ワクシニアウイルスの内在遺伝子又は非翻訳領域にマーカー遺伝子を挿入し、
さらに、内在遺伝子又は非翻訳領域に挿入したマーカー遺伝子を他の外来遺伝子と置き換えることを含み、
マーカー遺伝子が発生するシグナルの消失を指標に外来遺伝子がマーカー遺伝子と置き換えられワクシニアウイルス中に導入されたと判断する、ワクシニアウイルスに外来遺伝子を導入する方法。

【請求項11】
あらかじめ内在遺伝子又は非翻訳領域にマーカー遺伝子が挿入されているワクシニアウイルスの挿入されたマーカー遺伝子を他の外来遺伝子と置き換えることを含み、
マーカー遺伝子が発生するシグナルの消失を指標に外来遺伝子がマーカー遺伝子と置き換えられワクシニアウイルス中に導入されたと判断する、ワクシニアウイルスに外来遺伝子を導入する方法。

【請求項12】
ワクシニアウイルスが、LC16株又はLC16mO株である、請求項9~11のいずれか1項に記載の方法。

【請求項13】
マーカー遺伝子が、ルシフェラーゼ(LUC)遺伝子、蛍光タンパク質遺伝子、βグルクロニダーゼ(GUS)遺伝子、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子及びβ-ガラクトシダーゼ(LacZ)遺伝子からなる群から選択される請求項9~12のいずれか1項に記載の方法。

【請求項14】
マーカー遺伝子が挿入された内在遺伝子が、赤血球凝集素(HA)遺伝子、チミジンキナーゼ(TK)遺伝子、ワクシニアウイルス増殖因子(VGF)遺伝子及びO1L遺伝子からなる群から選択される請求項9~13のいずれか1項に記載の方法。

【請求項15】
導入する外来遺伝子が細胞毒性効果若しくは免疫賦活効果を有する治療用遺伝子、又は癌、ウイルス、細菌若しくは原虫の抗原をコードするDNA、又は自殺遺伝子である、請求項10~14のいずれか1項に記載の方法。

【請求項16】
外来遺伝子がシトシンデアミナーゼ(CD)遺伝子、ウラシルホスホリボシルトランスフェラーゼ(UPRT)遺伝子及び単純ヘルペスチミジンキナーゼ(HS-tk)遺伝子からなる群から選択される請求項15記載の方法。
国際特許分類(IPC)
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