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藻類に貯蔵される油脂の蓄積量を増大させるペプチドおよびその使用 UPDATE 新技術説明会

国内特許コード P190016054
掲載日 2019年5月22日
出願番号 特願2016-032608
公開番号 特開2017-149662
出願日 平成28年2月24日(2016.2.24)
公開日 平成29年8月31日(2017.8.31)
発明者
  • 西田 生郎
  • 栗田 朋和
  • 石塚 嵩広
出願人
  • 国立大学法人埼玉大学
発明の名称 藻類に貯蔵される油脂の蓄積量を増大させるペプチドおよびその使用 UPDATE 新技術説明会
発明の概要 【課題】藻類に貯蔵される油脂の蓄積量を増大させるペプチド、該ペプチドを発現する藻類の提供。
【解決手段】以下の(a)または(b)に示すポリペプチド。(a)オレオシンのN末端のアミノ酸(1番目のアミノ酸)から50番目ないし60番目のいずれかのアミノ酸までを含むポリペプチド。(b)(a)に記載のポリペプチドのアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、藻類細胞内のトリアシルグリセロール(TAG)含量を増加させる機能を有するポリペプチド。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

地球温暖化や化石燃料の枯渇、さらには、原子力エネルギーの利用における危険性が現実となってきた今日において、安全かつクリーンな再生可能エネルギーの利用が注目されている。化石燃料等を使用せずに太陽光や風力を利用してエネルギーを生み出す方法に加え、バイオマスを利用する方法も、現在のエネルギー問題を解決するための手段として重要である。
藻類は、光合成を行うことで糖のみならずトリアシルグリセロール(TAG)などの油脂をも合成することができ、藻類によって合成されたTAGなどは、バイオディーゼルの原料となる。バイオディーゼルの原料は、菜種や大豆からも製造することができるが、食料と競合するという問題が生じてしまう。この点、藻類からバイオディーゼルの原料を生産することができれば、食料との競合もなく、安定的にバイオマスエネルギーの供給ができると期待されている。

近年、光合成産物の脂質を多く蓄積するボトリオコッカスやシュードコリシスチスなどの微細藻類が、バイオマスエネルギーの供給材料として注目を浴びている。例えば、ディーゼル燃料に替わる燃料として利用可能な炭化水素化合物を生産させるために、シュードコリシスチス属の微細藻類を窒素欠乏状態で培養する方法(特許文献1)、elF-5Aを過剰発現する藻類細胞(特許文献2)、トリアシルグリセロール高生産性藻類(特許文献3)などが報告されている。
クラミドモナスなどの緑藻類では、窒素欠乏状態で油脂貯蔵オルガネラ中に油脂を貯蔵するが、正常な栄養状態に戻すと、油脂貯蔵オルガネラは分解され、内部に貯蔵されていた油脂は膜脂質に変換されてしまい、バイオマスエネルギーとしての利用ができなくなってしまう。
そこで、緑藻類などを窒素欠乏条件下で培養し、合成させた油脂を安定的に取得するために、油脂貯蔵オルガネラの分解過程を制御し、貯蔵された油脂を安定化し、油脂の貯蔵量を増大させるための手段が必要とされていた。

産業上の利用分野

本発明は、藻類に貯蔵される油脂の蓄積量を増大させるペプチド、該ペプチドを発現する藻類に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の(a)または(b)に示すポリペプチド。
(a)オレオシンのN末端のアミノ酸(1番目のアミノ酸)から50番目ないし60番目のいずれかのアミノ酸までを含むポリペプチド
(b)(a)に記載のポリペプチドのアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、藻類細胞内のTAG含量を増加させる機能を有するポリペプチド

【請求項2】
前記オレオシンが、配列番号3または配列番号7で表されるアミノ酸配列からなることを特徴とする請求項1に記載のポリペプチド。

【請求項3】
前記(a)のポリペプチドが、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなることを特徴とする請求項1または2に記載のポリペプチド。

【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載のポリペプチドをコードする核酸。

【請求項5】
以下の(a)または(b)に示す請求項4に記載の核酸。
(a)配列番号2で表される塩基配列からなる核酸
(b)配列番号2で表される塩基配列からなる核酸の相補鎖とストリンジェントな条件でハイブリダイズする核酸であって、該核酸がコードするポリペプチドが、藻類細胞内のTAG含量を増加させる機能を有する核酸

【請求項6】
以下の(a)または(b)に示すポリペプチドをコードする請求項4に記載の核酸。
(a)配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるポリペプチド
(b)配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、藻類細胞内のTAG含量を増加させる機能を有するポリペプチド

【請求項7】
請求項4ないし6のいずれかに記載の核酸を含む発現ベクター。

【請求項8】
請求項7に記載の発現ベクターを含む細胞。

【請求項9】
請求項1ないし3のいずれかに記載のポリペプチドを発現する藻類細胞。

【請求項10】
請求項4ないし6のいずれかに記載の核酸を発現可能に保持する藻類細胞。

【請求項11】
前記藻類が、MLDPを発現していることを特徴とする、請求項9または10に記載の藻類細胞。

【請求項12】
緑藻類であることを特徴とする、請求項9ないし11のいずれかに記載の藻類細胞。

【請求項13】
前記藻類が、クラミドモナス属、クロレラ属、ボルボックス属、ドナリエラ属に属する藻類であることを特徴とする、請求項9ないし12のいずれかに記載の藻類細胞。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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