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グラフェン分散液の製造方法

国内特許コード P190016057
整理番号 P18-002,S2018-1061-N0
掲載日 2019年5月23日
出願番号 特願2018-184673
公開番号 特開2020-050577
出願日 平成30年9月28日(2018.9.28)
公開日 令和2年4月2日(2020.4.2)
発明者
  • 佐藤 正秀
  • 堀川 由紀子
出願人
  • 国立大学法人宇都宮大学
発明の名称 グラフェン分散液の製造方法
発明の概要 【課題】グラフェンの酸素含有量の調整が容易なグラフェン分散液の製造方法を提供する。また、酸素含有量の低いグラフェンを含むグラフェン分散液の製造方法を提供する。
【解決手段】グラフェン分散液の製造方法であって、電解液に浸漬したグラファイトを陽極として電圧印加すること、任意にその後放置することを含み、上記電解液はイオン液体相および水相を含む多相電解液であり、上記イオン液体相および上記水相は互いに接しており、上記陽極は上記イオン液体相に接している、上記製造方法。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

グラフェン分散液は、高い電気伝導性および熱伝送性を有するため、電池、ナノエレクトロニクス材料などの物品に応用できる。グラフェンは、グラファイトの層状構造を構成する各層であり、溶媒中でグラファイト(黒鉛)をグラフェンに剥離することにより製造することができる。

グラファイトからグラフェンを剥離する技術としては、グラファイトを酸化して、酸化グラフェンとして剥離する技術が知られている(非特許文献1)。酸化によりグラファイトの層間に酸素含有基が付加されることにより水分子が浸透しやすくなりグラフェンの剥離が達成される。グラフェンの導電性は酸化が進むと低下するため、酸化グラフェンは、例えば、ヒドラジンを用いて還元し、導電性の高いグラフェンとすることができる。

一方、特許文献1および2では、イミダゾリウムオリゴマーからなる新規イオン液体を合成し、この液体に超音波やマイクロ波加熱を援用させながらグラファイト粉末を添加することでグラフェン分散液を製造したことが開示されている。イオン液体は液体で存在する塩であって、高沸点、低蒸気圧、高安定性など特有の性質を有し、これを利用した様々な分野での応用が期待される塩である。

非特許文献2には、親水性イオン液体と水との混合溶媒中に黒鉛電極を挿入して直流電解を行うことでグラフェン分散液を得る方法が開示されている。非特許文献2においては、さらに、部分的酸化グラフェンの生成には水分子の介在が必要であることが開示されている。非特許文献2に記載のグラフェン分散液の製造方法においては、水の溶解度の大きい親水性イオン液体と水との均一混合溶媒が使用されている。

産業上の利用分野

本発明は、グラフェン分散液の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
グラフェン分散液の製造方法であって、
電解液に浸漬したグラファイトを陽極として電圧印加することを含み、
前記電解液はイオン液体相および水相を含む多相電解液であり、
前記イオン液体相および前記水相は互いに接しており、
前記陽極は前記イオン液体相に接している、前記製造方法。

【請求項2】
前記電解液が二相電解液であり、かつ前記イオン液体相が下相である、請求項1に記載の製造方法。

【請求項3】
前記電圧印加のときの陰極としてグラファイトまたは白金を用いる請求項1または2に記載の製造方法。

【請求項4】
前記電圧印加のときの陰極としてグラファイトを用いる請求項1または2に記載の製造方法。

【請求項5】
前記陽極および前記陰極がいずれも前記イオン液体相および前記水相の両方に接している請求項3または4に記載の製造方法。

【請求項6】
前記電圧印加の電圧が10V~18Vである請求項1~5のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項7】
前記電圧印加の後、前記多相電解液に前記グラファイトを浸漬したまま放置することを含む請求項1~6のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項8】
前記電圧印加を1時間~3時間行い、前記放置を12時間~24時間行う請求項7に記載の製造方法。

【請求項9】
前記電圧印加および前記放置をこの順で2回以上10回以下繰り返す請求項7または8に記載の製造方法。

【請求項10】
前記水相を除き前記電圧印加後に得られたグラフェンを含むイオン液体相を単離することを含む請求項1~9のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項11】
前記イオン液体相が、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、およびそれらの組み合わせからなる群より選択されるアニオンを含むイオン液体からなる請求項1~10のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項12】
前記イオン液体相が、テトラフルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオンおよびそれらの組み合わせからなる群より選択されるアニオンを含むイオン液体からなる請求項1~11のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項13】
グラフェンおよびイオン液体を含むグラフェン分散液であって、
前記イオン液体が、以下の式Iで表されるカチオンと[PF6-または[BF4-との塩であるグラフェン分散液;
【化1】


式中、R1およびR2は、それぞれ独立に水素原子または脂肪族炭化水素基であり、R3は脂肪族炭化水素基である。

【請求項14】
1が炭素数1~3のアルキル基または水素原子であり、R2が炭素数1~3のアルキル基または水素原子であり、R3が炭素数3~20のアルキル基である請求項13に記載のグラフェン分散液。

【請求項15】
前記イオン液体が、1-メチル-3-オクチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェートまたは1-メチル-3-オクチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートである請求項13に記載のグラフェン分散液。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2018184673thum.jpg
出願権利状態 公開
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